「悩む」容疑者Xの献身 りかさんの映画レビュー(感想・評価)
悩む
何回も観ているが(最初は映画館)
ラストの堤真一の慟哭のシーンは圧巻である。
松雪泰子の告白も真に迫る迫力で、
このシーンを観ただけで値打ちがある作品と
言えると思う。
ただ、この二人が幸せになるストーリーも観たい、
と思ってしまう。
このシリーズ、
TV版だと湯川が全く人間味無く描かれているが、
映画版になると本作だけでなく湯川が加害者と
検討をつけた人物に哀切な感情を表し人間臭くなる。
珍しく映画版の方を好むシリーズ。
ストーリーは、
自殺を図ろうとする天才数学者でありながら、
教育困難校の高校の数学教師の石神が、
隣の母子の元夫の殺害を隠蔽する話。
石神が無関係のホームレスの男を殺してまで、
犯行日時をずらして母子が嘘をつかなくていいように
してしまう。
母なる女性にほのかな恋心を抱いているのだが、
ホームレスの男を殺すことは、
石神を肯定しきれない要因となっている。
なぜ天才的な頭脳でそんな凶行に及んだのか?
と湯川が嘆く。
本作では、突然やって来たDVの元夫が帰り際、
背後から娘がトロフィーで殴りつけ母子で
アイロンコードで絞め殺す。
この時元夫が暴力を振るっていない為
正当防衛は無理。
事情を察した石神が隠蔽を持ちかけるが、
自首した方が良かったのではと思ってしまう。
容疑者石神の献身とあるが、
もっと違う献身のあり方を求めていたのかも。
ラストの堤のシーンはヤバい🥹😭🥹😭 劇場版の三部作はもれなく良過ぎたっす(沈黙のパレードを最初に観て面白すぎて過去作一気に見ましたよ)
りかさん
熱いコメントありがとうございます😊
東野圭吾の作品でも本作と「白夜行」は渾身の名作ですものね。
「白夜行」の映画は日本も韓国も観てないんですよ。
日本のをちょっと観て、堀北真希でしたよね。
映像が暗くてすぐに観るのをやめてしまいました。
堤真一は本当に成り切っていて凄いですね。
松雪泰子も、モテすぎると言うか、綺麗なことが不幸に繋がる女性に
ぴったりでしたね。
福山雅治は嫌いじゃないですが、ガリレオは嫌味な男ですね。
仕事だから真実を暴くのは仕方ないけれど、石神の気持ちを踏みにじったのが
許せないです。
福山さんは王子さまだから、同じくキラキラして美しい
三浦春馬を認める度量がなかったのでしょうね。
石神は死体を隠すだけで、良かったのですよ。
映画では海に沈めた事が分かりますが、絶対に発見さえされなければ、
花岡母と娘は平穏に暮らせたのにね。
でもそれではミステリー映画にも、ミステリー小説にも
なりませんね。
殺生はミステリー作家の仕事ですのね。
共感ありがとうございました。
(私のレビューに書いていただいた)リカさんの言われる通りだと思います。慟哭のシーンが心に残る人と、そうでない方が心に残る人と。
私はシンドラーさんにも石神さんにも、心の中にどんなに深い悲しみがあったとしても、それを表に出さず平然としていて欲しかったな、というだけです。
ストレートな表現の方が好きな人の方がきっと多いことでしょう。また、監督も、それを選んだのですから、リカさんの選択が、その映画の選択ですよね。
これは東野圭吾作品の中でもとびきりの出来だったように思います。
映画も原作を裏切る事のない出来でしたね。
原作の舞台は私の家のそばなので妙にロケーションが気になったものでした。
たくさんの「いいね👍」ありがとうございます。今年もよろしくお願いします♫