崖の上のポニョのレビュー・感想・評価
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『ムーミン谷の夏祭り』をリスペクトしているように感じた。
インフラの脆弱さを見事に描いている。それは次の台詞がそれを語っている。
『ガスは付いたわ』
『プロパンガスだからね。水は屋根に貯めている』
そして、ガソリンを使って発電をする。凄い!何が凄いか?
炭酸ガスの増加による地球温暖化など微塵も考えずに、自給自足で生活を送っていると言う事だ。
水没する送電線。
社会学的にもあの悲劇の前なので、傑作な作品だと思う。
『アバター』の第二部はこの映画を少しリスペクトしているように感じた。
僕は今回の旅行(2024年8月11日鑑賞)でプーシキン美術館で見たアンリ・マティスの『金魚』にインスパイアされて、初めてこのアニメ映画を観た。金魚は西洋美術館で10年くらい前に見ていた。
つまらん!お前の言うことはつまらん!
全然駄目。苦手。つまらん。子供騙し。
あまりにも内容がない。映像が綺麗なだけで、メッセージ性も何もない。
かわいいと思われようと作られたシーンが多すぎ。わざとらしくて寒い。
魔女の宅急便くらいまでは良かったが、
以降は子供や低俗人種が対象になっている気がする。
よかった
何回目の視聴かはわからない
•あのおもちゃの船のデザインが結構好き!
•久しぶりに見て思ったけどポニョの父結構恐ろしい計画してたんだ!
•ラーメン美味しそう!その前の飲み物も!
ジブリファンのみなさん、ゴメンナサイ
初めての鑑賞
人間になりたい半魚人と
人間の男の子の物語
ストーリーは理解してるが
なにか・・・面白いと思わなかった
宮崎監督のメッセージも伝わってこなかった
それよりも
親の名前を呼び捨て
(母親が子供の前で父親を呼び捨てにしてるところを見ると、そういう教育方針なのだろう)
言葉遣いが乱暴
わがまま、自己主張が強い
こういうところが気になって仕方なかった
自分のような、汚いものをたくさん見てきた老人には伝わらない、何かがあるのだろう
ポニョポニョのプニョプニョがウジャウジャ!モヤモヤしてクルクルしてポニャポニャになりました🧠👼
人面魚のポニョと、5歳の少年である宗介との出会いにより引き起こされる大騒動を描いたファンタジー…というかホラー・アニメ。
監督/原作/脚本を担当したのは『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』で知られるアニメ界のレジェンド、宮崎駿。
ポニョの母親、グランマンマーレの声を演じたのは『世界の中心で、愛をさけぶ』『ザ・マジックアワー』の元タカラジェンヌ、天海祐希。
第32回 日本アカデミー賞において、最優秀アニメーション作品賞を受賞!
……………………?
なんやこれ一体?
恐ろしい手間暇をかけた、巨匠渾身のポルノ映画。
幼女や幼児、果ては老婆の顔面にまで液体を吹きかける、フェティシズムの塊。
そして、海から破滅を呼び寄せる押しかけ女房が襲来すると言うホラー映画。怖えーよ…😰
異常なまでの幼児愛と老婆愛がメーターをぶち破って噴出した、フェティシズムのカンブリア爆発💥
『千と千尋の神隠し』から顕著になった、物語の整合性を無視する、というか放棄する作劇方法はこの『ポニョ』で頂点に達した。
世界広しといえども、ここまで製作費を費やし、そして広く大衆に受け入れられたコンテンポラリー・アートは存在しないだろうし、今後も存在しないだろう。
作画的には見所はある。というか、見所しかない。徹底的に手書きに拘った作画は狂気性すら帯びている。
総作画枚数17万枚以上…。頭おかしいのと違うか?
レジェンドアニメーター、田中敦子さんが手がけたというクラゲがぷかぷかする海中シーン、ここ1カットで1600枚描いているらしい。怖えーよ…😰
これまでの宮崎作品に用いられてきた、まるで実在しているかのようなリアリティのある美術を今回は封印。
宮崎駿が姉と慕う絵本作家のレジェンド、中川李枝子さんの作品のような、ほんわかした世界観が描き出されている。
『崖の上のいやいやえん』というタイトル案も出ていたらしいし、完全に中川李枝子リスペクトの作品なのは間違い無い。
作品の舞台となる保育園「ひまわり園」と、それに隣接している老人ホーム「ひまわりの園」。
生の象徴たる幼児と死の象徴たる老人が隣合わせに存在しているという建築物は、そのまま本作のテーマを表しているようで意味深であるが、「虫眼とアニ眼」という宮崎駿×養老孟司の対談本に宮崎駿の理想とする街のイラストが載っている。
そこには「町のいちばんいい所に子供達のための保育園を!」「保育園と地つづきでホスピスを!」とある。「オレこういうとこで死にたい」とも記述されており、本作の舞台はまんま宮崎駿の願望がダダ漏れになった結果の産物であることがわかる。深い仕掛けとかは多分無い。
ちなみに、本当はもっと保育園が舞台になるはずだったが、制作の途中で本物の保育園をスタジオの隣に作っちゃったから、映画中で描くことへの興味を失ってしまったらしい。だから前半でしか「ひまわり園」は登場しないわけです。この辺りのエピソードからも、いかに本作が無茶苦茶な作られ方をしているかがわかる。
ポニョの本名がブリュンヒルデ、つまり戦死者を天界へと導く半神ヴァルキュリア、であることからもわかるように、本作が「死」の物語であることは明白。
新たなる生命の誕生には旧来の生命の死が必要不可欠であるという、『風の谷のナウシカ』の原作に顕著な宮崎駿的哲学が全開。
『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』を観た人なら、やっていること一緒やんけ!と思うだろう。
まぁ実際一緒なんだけど、単純に子供を楽しませるためのギミックであった洪水を、本作では滅びと誕生のメタファーとして描いている所は興味深い。
あれだけの洪水であれば、当然死者が沢山出ている筈だが、住民はみんな呑気にしている。
これを『パンダコパンダ』的な牧歌性の表れとみるには、本作で描かれている世界は不穏すぎる。
現世が生と死の入り混じった世界へと変貌してしまったからこそ、死という概念が存在しない牧歌的な世界が舞台であるように見えるという、暗喩的な構造を持っているのが『ポニョ』という映画内世界なのだと思う。
で、説明が無いのに何故か印象的なトンネル・シーン。このトンネルを抜けた先は明確な「死」の世界。
だからポニョはトンネルを抜けるのを怖がったわけだが、このトンネルを抜けて神であるグランマンマーレから認められることにより、生と死のカオスとなった世界を元通りに修復する、というのが『ポニョ』の物語。
こう書くと壮大な神話が展開しているのだが、そういうことを全く説明していないんだよ〜😅
もうこれは普通の物語を描くことに飽きてしまった老人の暴走に他ならないわけで、おいおい大丈夫かよジブリ、しっかりしてくれ。と公開当時に『ポニョ』を観たファンは思ったことだろう。
次回作『風立ちぬ』でも相変わらず暴走している宮崎駿翁だが、ポニョ的な全ての説明を放棄してアヘアヘする、という方向ではなくなったのは素直に嬉しい。
我々宮崎駿ファンは新作『君たちはどう生きるか(仮)』の公開を首を長くして待っているわけだが、散々待ってまた『ポニョ』みたいな映画を観させられたら…最悪だな😅
何気に嬉しかったのはエンドロール。
役職を無視して五十音順にスタッフを並べるという独特なスタッフロールだが、その中に千尋の声優だった柊瑠美さんの名前が。赤ちゃん抱いていたお母さん役ですね。
スタッフの名前の横にそれぞれイラストが描かれているのだが、柊さんの名前の横には千尋とカオナシが描かれている。
こういう何気ないファンサービスって素敵よね。
※ジブリ作品の北米版声優は異常なまでに豪華。本作もご多分に漏れない。
グランマンマーレをケイト・ブランシェット、宗介の父耕一をマット・デイモン、魔法使いフジモトをリーアム・ニーソン。
ハリウッド第一級のスターに、こんなわけわからない作品の吹き替えをさせてしまって、なんとなく忍びない気持ちになってしまう…😅
楽しい
ポニョが可愛いかった。
海の底の沼にはゴミがたくさんあるのは
現実でも一緒だと思った。
ポニョが傷口を舐めると舐めた所が治る、とても不思議な生き物でした。
ポニョが血を飲むと人間になるのも不思議で驚きました。
ポニョはハムが好きで美味しそうに食べてました。
複雑な気持ちになる
とても可愛らしく描かれているけれど、死の世界を連想させられて複雑な気持ちになった。
伝えたい事がなんなのか分からず、全体的にはあまり好きにはなれない作品かもしれない。
キャラクターや場面場面は面白かったです。
そこはさすがジブリだなぁと感じました。
どれくらい寛容になって観れるか
父の船とライトで信号送ったり、おもちゃの船に乗ったり楽しい部分もありました。
でも正直あれれ?って思ってしまうところもたくさんあってちょっと残念だったなと思ってしまいました。
途中で現代の日本じゃない、違う世界の話だと分かるのですが、ベースが日本っぽいのでファンタジーを観るときのような常識を振り払った気持ちで観るのは難しかったです。
ストーリーは途中からちょっと規模が大きくなった人魚姫のような展開になりますが、前半を観てるとわかるようにソウスケがポニョを拒絶するはずがないので淡々と終わってしまった感じはします。
魔法に関してはもう、最初からなんでもありな感じだったので抵抗感があるとすれば、魔法をみてもそこまで動揺したりしていない人間たちの方に違和感を持ちました。
あとポニョの父は昔人間だったと言っていますが、今はなんなのか疑問です。海で亡くなった仏様とか……??
ポニョが人面魚だったので、父は人間、母は魚かな?と思ったのですが、観音さまのような母が途中で登場して普通に喋っていてもうなにがなにやら……。
なんでポニョは魚だったんだろう他の子たちよりなんで大きいんだろう……。最初子持ちかと思った。
知らない女の子を家にあげるリサも、台風だから家にあげるのはいいのですが何でその子の親を探したりしないのかとか、何でポニョ(金魚)だって信じるんだとかもういろいろと。まぁそこは人柄なのかな?息子の言うこと信じるとか。
でも、5歳の息子と知らない子を残して老人ホームに向かうのは謎です。
千と千尋は違う世界に迷い込む話だったから違和感なかったし、ハウルは元々魔法ある世界だから不自然はなかった、人の感じ方次第ですが自分的にはあれれ?と思ってしまうとこのほうが多くて見終わったあと面白かったーとはなりませんでした。
かといって違和感ないように普通のストーリーを普通にやられても微妙なんですけどね。難しい。
なぜ人間になれたの?
題名の疑問ですが・・・、いや、答えは「魔法をかけたから」なんでしょうけど。
それが何を意味するのか分かりませんでした。
子供向けとはいえ、良くないほうのジブリでした。
色鉛筆画の世界
絵本のような作品、というか絵本そのものに限りなく近い映画だと思いました。
動きの無い背景は全て色鉛筆画のような表現で現実味がなくて、「これは絵本の世界ですよ~」と主張し続けているかのようです。
さすがに映像のクオリティが凄かったです。
お話し自体がオマケみたいに思えるくらい…!
なにしろ「魚の子ポニョが人間になって宗介と暮らすまで」というかなりのシンプルさなので、ひょっとしたら映像を楽しむ映画なのかもしれません(笑)
だからこそ、冒頭で色鉛筆の背景に入り込む必要があるんだと思います。
何も考えず自然と引き込まれた方が楽しい作品。
そういう点が子供向けだと言えるのかもしれませんね。
これはひどい
私はこの映画を初めて見たときはまだ小学生だったので普通に面白い作品だと思ってました。しかし、今改めて考えてみるとひどいです。
ジブリの作品の中で一番ひどいと言っても過言ではありません。一言でいうと常識を完全無視した作品です。「ファンタジーだからしょうがない。」という言葉だけではすまされないくらいです。思い付く範囲で悪い点、良かった点を挙げます。
<悪い点>・ポニョを見つけたソウスケ(主人公の男の子)がポニョを入れたバケツに水道水を入れていたこと。普通は塩素入りなので死んでしまいますよ。
・小さな男の子がお母さんの名前を呼び捨てにしていることに違和感を覚えました。
・海をポニョとソウスケが船で海を渡っているシーンで救助隊みたいな人が「がんばれよー」というような声をかけてましたが、あんなに小さい子供が2人で海を渡っていたら助けるでしょ!と言いたくなります。
・ソウスケがお父さんの船に向かって信号をだすシーンは、あれはマズくないか?と思いました。船にとって信号はかなり重要です。それを小さい子供が私情のために信号を使うのはありえません。
・町が沈んで大変なことになったのに「ハッピーエンド!」みたいな終わり方はおかしいです。ポニョのせいで町が沈んだと言っていいでしょう。
<良かった点>・老人ホームのおばあちゃんがポニョを見て「人面魚だ!」と騒ぐシーンがありました。的確だ…(笑)
・ジブリの絵柄は好きなので映像はきれいだな、という感じです。
この映画はジブリの黒歴史になりそうですね。
悲しい大人になってしまったのかな
となりのトトロは小学校から帰ったら毎日のようにビデオで観て、妹と台詞を丸ごと暗記してしまうほど観ました。魔女の宅急便もキキと一緒に焦ったり喜んだり、もののけ姫もサンの気持ちになってあらゆるエゴに嫌気がさしたり、ラピュタでは一緒にバルスしたり、耳をすませばでは自転車の風や甘酸っぱい恋心を感じたり…
なのにポニョは全然わからなかった!
所ジョージ(役名忘れた)だって自然の生態系を崩さない為に嫌われ役を承知で尽力してるんじゃないの?!そもそも何故所ジョージは元人間なんだ?最後の方のシーンだって、"知らない大人について行っちゃいけない"というメッセージかと思いきや結局おばあさんも一緒になってついて行っちゃうし。いきなり5歳児が家族に増えても困るし。(身元引き受け人も5歳児だし)ってかソウスケは何で両親を名前で呼んでるの…
私はまだ子の親ではないけれど、完全に親目線で観てしまいました。ジブリはこれからも好きでいたいので評価は控え目のB+。けど、もうショックを受けたくないので金輪際ポニョは観たくありません。
魚アニメなら『ニモ』がオススメ。
ポニョが女の子になって戻ってきた
もちろん映画「崖の上のポニョ」(宮崎駿監督)から。
名付け親は、主人公5歳の少年・宗介。
「ポニョっとしているし、魔法が使える」から。
その「ポニョっとしている感じ」ってのがいい。
もしかしたら「フニャ」とか「ペチャ」になる可能性があった。(笑)
子どもの感性で「ポニョ」となったけれど、
いつのまにか「ポニョ、ポニョ、ポニョ、魚の子」と
口ずさんでいる大人を見かけると、嬉しくなってしまう。
物語としては、アンデルセンの「人魚姫」を、彷彿させる。
金魚のポニョが困っていたところを、人間の子ども宗介助けられ、
お互い好きになる。魚が人間になるには・・・これ以上は映画館で。
「僕、お魚のポニョも、半漁人のポニョも、
人間のポニョもみんな好きだよ」。
この台詞だけで、どんなに優しい映画かはわかるはず。
夏休み親子連れの中、私はひとりでメモしながら観たけれど、
思わず、笑みがこぼれ、心温まる映画だと思う。
なにはともあれ、この夏の思い出に、ご覧あれ。
やっぱり子供向け
話題作ということで観に行ったのですが、どうもしっくり来ませんでした。話があまりにも単純すぎて、本当に宮崎監督は子供向けにこの映画を作ったのかな?という感じでした。今までのジブリ作品と比べると、どうも…。宮崎監督の映画って、主人公が難を乗り越えて、成長する、みたいなテーマのものが多いと思うのですが、ポニョの場合、あまりにもカンタンに人間になれちゃったので(最終的に)、そこが自分としては満足いきませんでした。
大人も子供も
絶対的な悪!みたいな悪者がいない所が気持ちいいです。
一応ポニョの父親がポニョを連れ戻そうとして魔物っぽいの使うんだけど、彼には彼の理由があって、それは世界を救う為の行動にもなっているから、見方を変えれば彼が正義。
これはなんとなく戦争の縮小版とも言えると思います。
そして所々愛らしいキャラクター達。
ポニョ父かわいすぎ、宗佑素直すぎ、ポニョ自由過ぎ。
テーマには環境問題、高齢者介護、親と子
いろいろ背景に社会問題がみえるのはジブリっぽいですが、個人的には絵が「すごく綺麗!」とは思えなかったことが残念です。内容もあと一歩物足りなさはありましたが…
とにかく、今の子どもたちにはぜひ、それだけではなく親も子供用だと思わないで観てみるのが良いと思います。
実は介護現場のファンタジー
5歳の娘が、観たいみたいとうるさいので、3年生のお兄ちゃんも連れていっしょに観てきた。
知らなかったのだけど、これって海岸にあるデイサービスのお話なのね。
それも保育所併設、泊まりにも対応という、いま風のデイ。(小規模多機能か?)
で介護スタッフ、リサさんの活躍は、助演女優賞もの。
暴風雨と高波に、泊まりの利用者を心配し、5歳の息子(宗介)を家に残して夜中に車で向かったり。宗介がポニョに見染められたばかりに、海の女神さまとも談笑し、ポニョを譲り受けてしまったり。
ポニョを「気味の悪い人面魚」呼ばわりするデイの利用者トキさんもいい。嫌われ系のキャラながら、水没するデイに同行せず、宗介を助ける役どころ。
全編ファンタジーの世界…。
なによりポニョは、嵐を呼ぶ女の子。すっごい一途で身勝手な元気にあふれていて面白かった。幾重にも巨大に重なる波頭をタッタカタッタカ走り回り、家の中でもムダにぴょんぴょん走り回り…。
それでいて、ごはん食べながら、ポンポン船に乗りながら、気づくとウトウト眠っている。うっかり半魚人に戻りかけたり。魔法が切れるということなのだろうけど、屈託ないカンジでいい。
ちょっと残念だったのは、デイの利用者、全員、車イスに乗せられっぱなし。ここでも人材不足で余裕がないのかもしれないが、フツーの椅子に移乗して欲しいし、せめて、ステップを下ろして足を床につけたいところ。ファンタジーなんだし。
自走するならまだしも、と思ったが、スティックで操作する電動車イスが一人、両輪を腕で回して移動していた方が一人。あとはみな介助だ。
せっかく、介護スタッフはリサさんのように、ハツラツとした好イメージで描いてくれているのに、お年寄りがまたこんなイメージでは…。じいさんも全然いないし。
ただ、その後魔法でみんな歩いたり走ったりできるようになる。そのための車イスの強調という訳だが、下肢マヒや筋力低下が解消して、元気になるって、嬉しいんだろうけど、何だか、せっかくの魔法なのに、そんな身体の元気バンザ~イ!みたいなところで終わってしまうのはちょっと惜しい。介護予防か。
ポニョの父が夢見るのは、4億年前の地球。魚類がさかえたデボン紀。両生類が生まれ、生物が海から陸に上がり始めたころ。“生命”のスケールは大きい。
先月、3年生の息子が行きたいとうるさいので、5歳の娘も連れていっしょに出かけた上野の科学博物館。
お目当ては恐竜なのだが、38億年前に海の中の”泡”から生命が生まれ、長い長い時間をかけて進化をとげながら、やがて5、600万年前(ごく最近)、サルからヒトが分かれて広がるまで、ものすごい壮大な展示があった。
どの生物も、細菌も植物も昆虫も動物も人間も、みんな共通する遺伝子をもっているとか。生命の底知れぬ神秘、まさに全類みな兄弟。でっかい昆布の標本とか怖くて泣いてた娘も姉妹。
ポニョは、海なる母から生まれ、魚から半魚人(両生類)を経て、ひとの子(哺乳類)まで、一気に進化する生命そのもの。海を汚す人類に大洪水と落っこちそうな月で警告しつつ、それでもヒトが地球に生まれてきてよかった。
ポニョは宗介と気持ち通わせてくっつけたし、赤ちゃんもお年寄りもおんなじ生命で肯定される。そんなヒトのよさのファンタジーが見え隠れ。
終映後、ムスメは大満足、「ぶぉ~って息するところが面白かった~! ぶぉ~ぶぉ~っ!」「ポニョはね、ハムが好きなんだよ~!」と、タッタカタッタカ劇場の階段を駆け降りていく。
あ~ほんとに屈託のない、まんまるおなかの女の子。
魔法よ切れないで。(泣)
宮崎駿だからこそ許される作品だが、見応えがないわけではない
巨匠・宮崎駿の4年ぶりの新作は、宮崎自身が子供のために作ったと断言する“宮崎版「人魚姫」”。思えば、ここ最近の宮崎アニメは、シリアス路線が多く、どちらかと言えば、大人向けの作品が多かった気がするが、本作は宮崎の言葉どおり子供たちに向けたど真ん中のストレートのような作品だと思う。
では、肝心の作品の出来はどうだろう? 結論から言うと、これまで多大な功績がある宮崎だからこそ許される作品ではないだろうか。中盤以降、明らかにテンションが落ち、尻すぼみになってしまう感じが何とももったいないし、あのラストは、「○○は幸せに暮らしましたとさ。おしまい」で終わる絵本のようで、呆気に取られる観客も多いだろう。また、おそらく宮崎アニメにファンが求めるようなストーリーの魅力が欠けているのが残念。ということで、「ルパン三世/カリオストロの城」や「天空の城のラピュタ」のレベルの興奮は求めないように。
ただ、だからと言って酷い出来の作品かと言うと酷評するほどではないとも思う。何より画が力強い。中でもCGを使わずに、筆書きのタッチで水の表現にこだわったという嵐のシーンの迫力は必見ものだし、荒れ狂う大海原の上をポニョが元気に駆け回るシーンの爽快感と興奮は「さすが、宮崎!」とうならざるを得ない。振り返ってみれば、ごくごく単純なストーリーも、言い換えればシンプルだけど濃縮されたストーリーと言えるかもしれない。そんなわけで、なんだかんだ言って、そこそこ楽しめた。
それから、映画の製作に携わった全ての人への感謝と敬意が感じられるエンドロールは感動的だった。多分、あんなエンドロールは初めてでは? まあ、これは映画の出来とは関係ないのだけれども。。
最初から最後までカオス
面白いか面白くないかっていうと、面白いわけではないです。
ポニョの周りに起こる事象一つ一つに満足のいく説明がないです。
絵や動きはすごいので、一見の価値が有るとは思いますが、すごく美しいとか、かなり幻想的とかいうわけでもないので、あんまり印象に残らない感じです。
ただでさえよく分からないストーリーにおいて、一番不快感を覚えたのが最後の十分ぐらいですか。
いきなり「世界が破滅する~」みたいなことを言い始めて完全においてけぼりにされました。
ここまで完全に子供向けなほのぼのとした内容だったのに・・・。そこに刺激を加えようとしたのかわかりませんが、違う意味でひやひやさせられました。
オマケにどう収集つけるのかと思ったら
「ポニョが半漁人でもいいですかー?じゃあ世界は破滅しませーん」
かなり大雑把ですが見た人はわかると思います、本当にこんな感じです。
ただ、子供がいても安心して見せられる内容ではあるので
物語中盤までのほのぼのとした雰囲気・子供でも喜べる内容、というのが一番のセールスポイントでしょうか。
逆に悪い点を挙げるとすれば「意味がわからない」に尽きると思います。
期待して観に行くと、ものたりないしがっかりしたけど雰囲気はよかったからいいかあみたいな不思議な気分が味わえます。
大人が観る場合は
「雰囲気を楽しめる人」と「意味がわからなくて納得いかない人」
の二種類にわかれるように思います。
ただ、周りの人々がぽにょの存在を易々と受け入れたり等々、その他もろもろのカオス加減を楽しむにはいいんじゃないでしょうか。
「ポニョが人間になって帰ってきたよー!」
「あらそう」
「ポニョは魚だったんだよー!」
「ふうん」
みたいな華麗なスルースキルは本当に見物でした。
結論としてこの映画を楽しめる人は
・小さいお子さん
・雰囲気を楽しめる人
・シュールなギャグアニメとして楽しめる人
といったところでしょうか。
私個人としては、雰囲気を楽しめたのでいいんじゃないかと。
誰も損しないし、得もしない映画だと思います。
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