崖の上のポニョのレビュー・感想・評価
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帽子は小さくなってしまったけど・・・いいのか?
映画やアニメがことごとくパチンコキャラとして使用されているのにジブリだけは頑なに拒否している姿勢は評価できるのですが、なぜかポニョの顔がデフォルメされるとパチキャラの玉ちゃんに思えてしまいました・・・いかんいかん。
最近の宮崎アニメは意味不明の部分が多かったり、謎は謎として観客に委ねてしまう傾向があるのかな~などと考えてしまう。4年ぶりとなる今作もアンデルセンの『人魚姫』がモチーフであるとわかっていながら、5歳児のように純真な心で観ることができない悲しさ。なぜ地球を崩壊させ(?)て海中心の世界にしなければならないのか。なぜ古代魚なのか。なぜ『魔法のマコちゃん』じゃいけないのか・・・等々と悩みつつも、3DCGアニメに疲れた現代人にとっては優しい人間の手による作画に心奪われていきました。
怪しげなフジモトという男から逃れて上陸したさかなの子。崖の上の一軒家に住む園児宗介が助けた途端、“波”のような巨大魚が彼を襲う。『となりのトトロ』のように子供にしか見えないという設定の巨大魚でしたが、海底のゴミとともに描かれると『ゴジラ対ヘドラ』のヘドラに見えてしまうのだ。と、妄想にとりつかれていると、フジモトは天本英世氏をモデルにしてるんじゃないかと疑ってしまう。同じように、マックロクロスケのように蠢くフナムシの群れが小さな王蟲に見えたのも固定概念に縛られていたためかもしれません・・・
幼児向けの映画だったんだな・・・などと諦めるつもりが、ゴミ公害だとか、温暖化による海面上昇だとか、色々思いめぐらせていると、ふと子供を旅立たせることがテーマだったんじゃないかと疑ってしまいました。評判の悪かった『ゲド戦記』。だけど、ポニョを人間界に出してやってもいいんじゃないかと考えなおすフジモトは息子を独立させる決意をした宮崎駿監督本人に思えてしょうがない。そうやってストーリーを見てみるとと、デボン紀の古代魚なんてのは監督の原点を思い出させようとするメタファーだったのかもしれません。親子の確執、そして試練を乗り越え全て受け入れているメッセージ。それとも自身の過去との決別か・・・
過去作品を彷彿させるのは、まず軽四のカーアクションや水没する町で『カリオストロの城』。崖の上の家が浮かんだ様子が『未来少年コナン』の“のこされ島”。巨大魚もそうだが、ポニョの本名“ブリュンヒルデ”は『太陽の王子ホルスの大冒険』の悪魔グルンワルドとヒロインのヒルデの名前。古代魚や虫が『風の谷のナウシカ』。なぜだか『トトロ』以前の作品が多いことにも意味がありそうだ。
やはり不満なのは声優。長嶋一茂なんてのは『トトロ』の糸井重里並だし、所ジョージにもがっかり。『アルフ』のときはよかったのに・・・
時代の匂いとして未来を感じ取っていたのでは
魚が人間になるって凄いエネルギーを発生させる。
その為に大津波が起きてしまう。大津波は街を飲み込む。
水位は下がらないままだけど、何も破壊していない、家は立ったまま、木々もなぎ倒されていない。
そして、ポニョは人間に受け入れられて完全に人間になる。
おばあちゃん達は立って歩けるようになる。そして木々も何もかもが生き生きとしている。
これはファンタジーである。
魔法の力は奪いもするが、与えもする。大きな変化を起こす。
子供の描写が本当に上手い、瞬間の幸せだけがある。それだけでも観る価値あり。
私は今回初めてこの作品を見たが、311を想起させて、あまりにも凄い。
時代の匂いとして未来を感じ取っていたのではないかとさえ思う。
何度と見たら段々とわかる
主題歌があまりにも有名な本作、冷静に見てみると何が何だか、不思議な...
リサが格好良い♪
レビュー
すぐにあきました
退屈な映画でした。 最初のうちは興味深くみていましたが、 すぐにあきました。 希薄なストーリーを映画の長さまで力づくで伸ばしたようなないようでした。 もう少しテンポよく絵本から抜け出したような幻想的なシーンを次々に提供しなければあきられてしまいます。 視聴者が おとなか子供かにかかわらず。
ストーリーも矛盾だらけです。 藤本は [カンブリア紀のような昔の海に戻すこと] を目的に魔力をため続けていたはずです。 それが実現できたのですから、 元に戻す必要はありません。 なぜ戻そうとするのか理解できませんでした。
絵本のような絵は新鮮でしたが、 それは一部のみでした。 全部の映像で徹底するべきです。 中途半端なものを見せられても困ります。 背景は絵本のようでも、 アニメーションの部分は単調な塗り方です。 そのため、 [あ、 このドアは今から開く] などと判断できてしまいます。 ドアも絵本のような配色にするか、 全部をアニメーションの単調な塗り方にするか、 で統一するべきです。
難解の理由は・・・
内容が難解とか周囲でよく耳にする。
その大きな要因は
宗介母とポニョ母が2人で話すシーンで
はないだろうか。
通常の展開だと謎解きの場面あるいは起承転結の
結へ一気に向かう場面である。
ここはおそらく
ポニョの意志通りにさせてあげたいポニョ母と宗介母は
その為のリスクに対して協力ができるとかできないとか
絶望の海から、希い望みはある人間界へ行かせてあげたいとか
やっぱり難しいとか・・・話していたのだろう。
ここを{観客に見せない}という事は
希望に包まれた新品でまっさらの人間社会(ポニョ&宗介目線の人間社会)を
子供達に提示したい。
{観客に見せる}という事は
くたびれた中古品の人間社会(母目線の人間社会)を
彼ら&観客に露呈させてしまう(現実はそうなのだが・・あくまでも
晴れやかな希望を子供たちに提示する為に・・)。
というストーリーが不透明になる事よりも
メッセージを明確にさせるという作者の強い強い意志が
感じられる。
神経症と不安が充満する世の中へ愛するわが子を
生かせたくない、かといってオン・ザ・エッジ(崖の上)の現状にも
戻したくは無い。子供や社会を自立させるには
避けて通れない。
そんな事を2人の母は話していたのかも知れない。
少し失言すれば袋叩き
遊びが過ぎれば袋叩き
ちょっと目立てば袋叩き
問われているのはポニョの天真爛漫さではなく
宗介の強さでもない。
それを受け入れる周りの住人の寛容さが大波小波の
荒ぶる魑魅魍魎たちを納得させる唯一の方法ではないのか・・・・・
そして63年前の今日、やはり絶望と希望の境界の
崖の上で
その行方について長い長い議論をしていた人たちがいた。
何の為に?
僕たちの為に・・・・・・?
さすが興行収入6週連続一位のジブリです。 エンドロールまで楽しませ...
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