「 浦沢直樹の漫画の世界なら、成り立つかもしれませんが、そのまま映画にしたら駄目ですよ」20世紀少年 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
浦沢直樹の漫画の世界なら、成り立つかもしれませんが、そのまま映画にしたら駄目ですよ
計60億円の巨費を投じた三部作というのにつられて見てしまいました。元々堤幸彦監督作品は好きな方ではありません。作品には会っているかもしれませんが。
浦沢直樹の漫画の世界なら、成り立つかもしれませんが、それをそのまま映画にしてしまうと、至る所にリアルティを感じさせない話になってしまうものではないでしょうか。 世界を救うというテーマに立ち向かうのは、幼なじみの8名のグループ。何の取り柄もない彼らに世界を救うことがミスマッチに思えました。
やはり、HEROSくらいの超能力グループでないとねぇ(^^ゞ
彼らの少年時代の空想がそのまんま大人になっても生き続けているような話なのです。 タイの闇社会に関わっていたオッチョがいてくれたからこそ、とりあえず武器調達に現実感はあったものの、荒唐無稽なストーリーが続きます。
得体の知れない新興教団「ともだち」と関連政党「友民党」も何が魅力で人が集まっているのか意味不明。人をボアしようとする凶悪集団がオウム真理教のようになぜ取り締まらずのさばったのかも分かりません。
結局大量の原作の消化のため、かなりはしょくったシナリオであることは間違いないと思います。ストーリーが飛び飛び過ぎていて、見ているとストーリーの落としどころであるケンジ一派が地下に潜行して、「ともだち」教団の世界征服への凶行に直接対決することとその背景にある「よげんの書」の内容に強引に引っ張ってしまった点が否めません。
キャストは唐沢を初め第一級の出演陣を集めていて、それなりの熱演をしているのですが、やはり原作を読んでいないとなかなかストーリーを理解することは難しいでしょうね。
まぁ、それでも1月公開の続きは見てしまうでしょうけれど。
エンドロールの最後には、次回の予告編が上映されるので最後まで席を立たないことをお勧めしておきます。