「あーそびーましょー」20世紀少年 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
あーそびーましょー
「20世紀少年」実写版三部作第1部。
日本テレビ開局55年記念作品。
「金曜特別ロードショー」で鑑賞。
原作は第3巻まで既読です。
日本映画にしてはかなりスケールの大きな作品だなと思いました。出演者もめちゃくちゃ豪華だし、邦画では常にネックになるVFXも頑張っていました。何よりすごく面白かった!
1970年代、高度経済成長が陰りを見せ始め、オカルト・ブームが巻き起こっていた頃。小学生だった主人公たちが遊びで書いた"よげんの書"―悪の組織が世界滅亡を企み、東京を巨大ロボットが蹂躙する中、正義の味方が立ち上がる…
そんな他愛も無い空想が現実になってしまうとは!
暗躍する謎の人物"ともだち"―奇妙なシンボルが描かれたマスクを被って素顔を隠し、新興宗教の教祖として君臨しながら政界にも食い込む勢い…。そして、"よげんの書"の通りになるよう各地でテロ事件を引き起こし、ケンヂたちをまんまとその犯人に仕立て上げました。その目的とは何か?
子供時代の記憶を辿りながら、"ともだち"の正体に迫ろうとするケンヂ。ヤツは俺たちの同級生の中の誰かなのか?
じわじわ日常が非日常に姿を変えていく中、真相を探ろうとするミステリーとサスペンスが巧みで、手に汗握りました。
国会議事堂爆破による滅亡ののろしが上がり、巨大ロボットが東京を襲撃するスペクタクルへ突入していく展開がスリリング。都市破壊は迫力があり、特撮ファンの私も大満足!
最後の最後、突如として出現した太陽の塔。その腕の上に立つ"ともだち"。そして、ケンヂが目にしたものとは?―次回への興味をそそるエンディングがこれまた秀逸でした。
私は平成生まれですが、子供の頃は遊びで世界滅亡を空想するとか、友達とヒーローごっこをよくしていました。
懐かしさを覚えると共に、誰もが一度は経験したことがあるんじゃないかなと思いました。今も昔も、子供の遊びって根本はそんなに変わっていないんじゃないかなぁ…
空想が現実になってしまったとしたら実際はめちゃくちゃ怖いでしょうが、本当に起こって欲しいなと願ってみたりしたこともあったので、本作のストーリーには子供心を思い切りくすぐられ、無条件にワクワクしてしまいました。
[余談]
"ともだち"の声はボイスチェンジャーで変えられていましたが、喋り方から正体と云うか、演じている俳優が分かってしまったのが残念でした。ですがそれも後々、ある意味で誘導だったことが判明し、度肝を抜かれることとなりましたが…
※鑑賞記録
2012/? ?/? ?:DVD
2022/07/27:Hulu
※修正(2022/03/08)