劇場公開日 2008年9月6日

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「"アレグザンダー・スーパートランプ"」イントゥ・ザ・ワイルド 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0"アレグザンダー・スーパートランプ"

2020年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

泣ける

悲しい

興奮

ショーン・ペンが"俺より先に有名だった"と憧れた連中、波乗りから始まり、コンクリートや水を抜いた楕円形のプールで暴れまくるステイシー・ペラルタ監督作「Dogtown &Z-Boys」のナレーションを務め、そんな"Z-Boys"のメンバーの中でも最高にイカした不良スケーター、ジェイ・アダムスを「ロード・オブ・ドッグタウン」で演じた若かりしエミール・ハーシュと、監督ショーン・ペン、主演エミール・ハーシュの劇的な共通点が個人的には堪らない本作。

音楽的にグランジは通らなかったが、エディ・ヴェダーの音楽と歌声も素晴らしい。

実話でありジョン・クラカワーの原作も読んで面白かったけれど、前三作品の監督作を思い返してもショーン・ペンって、こんなに巧かったっけ!?

なんとも終盤のロン爺には泣かされる物語があり、続いて父親のW・ハートの姿で号泣してしまう。

オムニバス映画「11'09"01/セプテンバー11」でのアーネスト・ボーグナインの渋い雰囲気からの哀愁漂う爺さんも良かったショーン・ペンの手腕。

あんなに賢い筈なのに小さなミスが致命的に、旅で出会った人々皆が窮地を知っていたら誰もが駆け付けたであろうに、そんな状況が歯痒くて虚しい。

でも主人公には腹が立ってしまうし、悔しい気持ちになってしまう。

両親だけではなく旅先で出会った皆が帰りを待ちわびていたのに、彼自身も孤独の旅から帰還しようとしていたのに、あんな最期は観ていて辛い、酷過ぎるヨ、神様!!

アメリカの広大さ、素敵な出会い、旅をする目的、自然の厳しさ、人間の本質と、どれも経験し思い悩むことも許されない?現代社会の忙しなさ!?

万年 東一