「ティム・バートン印の正攻法なジュブナイル映画」アリス・イン・ワンダーランド solcovさんの映画レビュー(感想・評価)
ティム・バートン印の正攻法なジュブナイル映画
一貫して異端の存在への共感を呼ぶ映画を作って来たティム・バートンがアリスを作るとどうなるか。そういう興味を持って見た人は多いと思う。
原作を尊重しつつ、大人になりかけのアリスをワンダーランドに放り込む物語は、とかく自分自身を異端の存在として意識しがちなハイティーンの物語として案外綺麗にまとまっている。さすがに強烈な個性を放つ原作が相手では、さすがのティム・バートンも映像面以外で独自色を出しきれなかったようだ(意図的に出さなかったのかも知れないが)。
全体としては良くできたジュブナイルものという感じ。ただ、原作の世界を大きく逸脱しないギリギリの範囲内でスペクタクル要素を持ち込んだのが良かったのか悪かったのか微妙なところ。
すくなくともアニメ版のヤンキーアリスよりは良心的に作られていると思う。
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