劇場公開日 2009年4月18日

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「1970年代のアメリカで、同性愛者であることとを公表した上で初めて...」ミルク senden_daddyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.51970年代のアメリカで、同性愛者であることとを公表した上で初めて...

2020年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

1970年代のアメリカで、同性愛者であることとを公表した上で初めて公職に就き、人種や性別、年齢による全ての差別撤廃のために戦った実在の政治家ハーヴィー・ミルクの姿をドラマ化した本作は、ミルクその人のまっすぐで揺るぎない信念と行動が胸に迫る感動のドラマだ。

何より、ショーン・ペンが演じたミルクがとにかく魅力的だ。まだLGBTに対する理解も薄かった当時のアメリカで、すべての弱き人々のために声を上げるミルクを、その弱さも含め、熱演している。

また、ミルクを支えた友人を演じたジェームズ・フランコやエミール・ハーシュ、そして人々に愛されるミルクを憎み、ついには彼を暗殺してしまうジョシュ・ブローリンなど、脇を固めたキャストのアンサンブルも素晴らしいので必見だ!

なお、主人公が同性愛者というだけで、映画を観る事をためらう人もいるかもしれないが、それはあまりにももったいない。誰かを好きになる気持ちは、きっと理解できるはずだし、自分の信じる世界の実現のために力を注いだミルクの姿に、きっと何か感じるものがあるはずだ。

本作は、ガス・ヴァン・サントの生涯の代表作になる1本だと心から思う。

senden_daddy