「ローマはあなたの街、あなたが街のイメージを創った」NINE shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ローマはあなたの街、あなたが街のイメージを創った
映画「NINE」(ロブ・マーシャル監督)から。
フェデリコフェリーニ監督の自伝的映画
『8 1/2』(はっかにぶんのいち)のリメイクでミュージカル版、
そう説明されても、実はよくわからない作品だった。
ずっと意味不明だったタイトルの「NINE」は、
ラストで「仮題NINE」というシーンを観て、
タイトルも脚本も決まっていない映画タイトルだとわかる。
舞台はイタリア。数々のヒット作を飛ばしてきた、
主人公のグイド・コンティニ監督9作目の映画ということなのだろう。
ラストで「アンソニー・ミンゲラに捧ぐ」という字幕が気になる。
アンソニー・ミンゲラ氏は、ネットで調べてみると
イギリスの映画監督・脚本家・映画プロデューサーとある。
これまたどういう意味なのか、判らずに終わった。
(数少ない脚本も書く映画監督、という意味だろうか?)
さて、今回の気になる一言は、単純にストーリーの中から。
自信をなくした、主人公の映画監督を励ます言葉。
「ローマはあなたの街、あなたが街のイメージを創った。
あなたの映画がね」
この発想は、まちづくりの手法としても使えるな、とメモ。
具体的な将来的なイメージ、映像があればあるほど、
住民は、その街のイメージに向かって努力していく。
震災で被害を受けた東北地方で大切なのは、将来の東北は、
こんな街になるんだ、という復興後のイメージ。
近未来的な将来都市像を、文字ではなく映像として提示する、
それこそ、イタリアという国、ローマという都市のイメージを
全世界に向けて、映画を通して情報発信すると同じように、
近未来の日本という国、東北という地方のイメージを、
世界に向けて、情報発信して欲しい、と願う。
飛躍し過ぎだろうか?(汗)