ダークナイトのレビュー・感想・評価
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ザ ダークナイト
文句なしの最高傑作
何度でも観れる数少ない作品
ゴッサムシティ(シカゴ)に史上最強の宿敵ジョーカーが出現し,バットマンは彼の悪事を阻止しようと奮闘します。
注目ははっきり言って全てですね。クリスチャン ベイルをはじめとする豪華俳優陣の演技、派手なアクションシーン、監督の采配、脚本、カメラワーク等全てにおいて超一流です。その中でも特に注目なのはヒース レジャー演じるジョーカーとアーロン エックハート演じるハーヴィー デントです。
本作のジョーカーはティム バートン版「バットマン」のジャック ニコルソンと比べ物にならないほど“残虐で面白い“キャラとなっています。特にあの病院でのシーンで彼があの格好で登場した時、演じているのがヒースだと思うとゾクゾクっときました。「チョコレート」や「ブロークバック マウンテン」等,今まで男臭い役が多かった彼ですが、今回は別次元の演技を魅せていて、オスカー候補になるのは間違いなさそうです。
しかし、個人的に気に入っているのはアーロン エックハートの演技です。「幸せのレシピ」「ザ コア」さらには「ブラックダリア」等、今まで冷静沈着な役が多かったのですが、この2時間半での彼が演じているキャラの変化は素晴らしいとしか言いようがなく、アーロンの本当の実力を観た気がします。
アクションシーンについて言えば中盤での激突シーンやある建物の爆破シーン等ものすごい迫力があり、アクション映画が大好きな方には本当に堪らない事でしょう!IMAX方式で観られる方が本当に羨ましいです。
ただし、この作品は展開が速いのも特徴で一瞬でも油断するとわけがわからなくなるのも事実です。しかし、これほどまでに清々しい気分で映画館を後にしたのは何年かぶりで日本でも公開されたら大ヒットどころか、超ロングランヒットになるでしょう!私も久しぶりに5回くらい観たい作品に出会ってしまいました。本当に心の底からオススメします。
文句なし
最高
役者はここまで役になりきれるものなのか
自ブログより抜粋で(ほぼ全文)
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もともと『バットマン』シリーズは観てなくて、シリーズ前作の『バットマン ビギンズ』も未見のため、本作も観賞予定から外れていたんだけど、あまりに世間の評判がいいので急遽観賞。
が、期待が大きすぎたか、「確かによくできてるけど、そんなに騒ぐほど?」ってのが初見の感想だった。
とりあえず評判のジョーカー役、ヒース・レジャーの鬼気迫る演技は絶賛も頷ける素晴らしいものだけど、他の主要キャラが霞んでしまっているのは演出的な片手落ちだろう。
表裏一体であるバットマン対ジョーカーという構図は過剰なほどに描かれるのに、映画の展開的にキモとなるデントの変貌はさらりと流しすぎで、明らかに手薄な演出。
良くいえば息つく暇もないアップテンポな展開は流暢だが、あまりの展開の早さから総じてメリハリに欠いており、注目すべき点が散漫になってしまっていないか。
そんな釈然としない印象の初見で、どうしても腑に落ちない点もあったために再度観賞した。
さすがに二回目ともなると、よくわかっていなかった部分も合点がいくようになり、全体像をより把握できて作品に対する心象もある程度挽回した。
しかしそれは、やはり早すぎる展開が物語をわかりにくくしてしまっていることの証明でもあろう。
もちろん、わかりづらかったのは筆者が前作を観ていないからという理由もあろうが、タイトルからあえて「バットマン」の文字を抜いた以上、続編としてだけでなく、単独の映画として観ても観賞に堪えうる内容にすべきだと考えるし、実際、今作の内容は前作を知らなくても観られるようにはなっているのだが。
また、これだけ早い展開をさせながら2時間半超えという長尺も気になる。平たくいえば詰め込みすぎ。
決して無駄なシーンがダラダラ続くというたちの悪いものではないが、あれもこれもと詰め込むだけじゃなく、もっとそぎ落として物語に緩急つけるべきじゃないか。
展開が早すぎるのも、その辺を整理仕切れなくて必要以上にテンポを上げることでなんとか尺の帳尻を合わせたというふうにすら思えてくる。
そういう作品としてのマイナス面はあるのだが、やはりすでに故人となってしまったヒース・レジャーの怪演だけは絶賛せざるをえない。
彼の演じるジョーカーを見ていると、人はここまで極悪非道になれるものなのかという恐怖を感じると同時に、役者はここまで役になりきれるものなのかという驚きが湧き起こる。
最後に付け加えると、劇中には時折911事件を彷彿とさせるシーンも垣間見られ、歴史あるヒーロー・コミックを原作としながら、現代を色濃く反映させた考えさせられる骨太な作品へ昇華させた監督の手腕は高く評価できる。
二度の観賞で世間の評価が高いのも頷けた。
もしや、自分がこの映画の展開の早さについていけないのは歳のせいかも。と、ふと考えてしまった。
いやはやなんとも怖い映画である。
評判通りの良作
正義って何なのか。
何が正解なのか解らないので、非常に考えさせられました。
正義のために闘う結果、どこまでも追い詰められ、堕ちていくバットマン。普遍的な理念だけでは社会をまとめられないのですね。
アメコミ、アクション映画だと思って、爽快感を求めていては痛い目に合います。
そして、誰もが絶賛するヒースレジャーの演技。ただの凶悪犯・愉快犯に留まらず、全ての事象を客観的に分析している理知的な雰囲気までも完璧でした。
この悪を、誰も止められない!
正義のバットマンは、悩み苦しむ。
守るべきものを守れなかった。
自分が存在するから、悪が蔓延してしまったと。
そして、殺人はしないという信念をもっているので、
ジョーカーを殺すことができない。
悪のジョーカーは、笑い楽しむ。
何も怖いものがないから。
そして人間の誰もが持っている悪の部分に、
するすると入ってきて利用する。
正義と悪、どっちが魅力的か?
クリストファー・ノーランは、
とんでもないアメコミ映画の傑作を作った。
哲学的だけど、
エンターテイメントとしても楽しめる。
バットポッドの場面とかね。
注目の故・ヒース・レジャーは、
「時計じかけのオレンジ」のアレックスや、
シド・ヴィシャスを参考にして、
今回のジョーカーを演じたらしい。
ただし、
レイチェル役が、ババアすぎる…
ジョーカーって口裂け男だっけ?
日本人的には「闇夜」のギミックが追加!
怪演ヒース・レジャー
ヒース・レジャー渾身の遺作。本人も自身の死期が近いことを察していたかのような鬼気迫る演技であった。
極悪非道、悪の権化ジョーカーはその存在だけで空恐ろしい。なぜ最後止めを刺してくれなかったのだろうか?
思わずバットマンを見ていることを忘れてしまうような、異色テイストの作品で、正義とは何か、ヒーローとは何なのかと、人間の持つ強欲や暴挙を容赦なく描き出しているような内容であった。
アメコミ実写版という単なる娯楽大作からの逸脱、深化を試みたノーラン監督出色の出来栄えと言えるかもしれない。
問題はバットマンだ。
とにかく評判の良い作品である。確かにクリストファー・ノーランの繊細な演出は効果的だし、画面構成は不安を煽る音楽との相性も良く緊張感を高める。そして何より映画史に残るであろう最凶キャラクター、ヒース・レジャーによるジョーカーは素晴らしいの一言に尽きる。
そんな中で画竜点睛を欠いてしまったのが、ことあろうタイトルロールの“ダークナイト”こと、バットマンである。
ジョーカーとバットマンは『狂気』という境界線を挟んで、“正義の狂人”“悪の狂人”という鏡像になっている関係性が面白いのである。
正義のために法律を破って自警活動をするバットマン。悪事のために悪事をはたらくジョーカー。本作のジョーカーはまったく素晴らしいまでに動機も目的も欠落させており、ただただバットマンを困らせ、世界を混沌の渦中に叩き込む事だけが生き甲斐である狂人だ。
しかし、バットマンというと、ハービー・デントという法律を守りながら悪を退治する、正しい“白い騎士”の出現により『もう、バットマンは用無しかもなー』と、アイデンティティを崩壊させてしまうのである。
“絶対悪”であるジョーカー、“正しい正義”であるハービー。トゥー・フェイスのコインの表裏のような2人に挟まれてブルース・ウェインは本気でバットマンをやめようとする。
そんな苦悩はいらんのである。
バットマンは絶対的に正義である事にまったく揺るぎが無いのが魅力的なのである。わかりやすい例えで言うなら、ダーティーハリーが悪人を殺すのにいちいち躊躇していたら、ツマらないんである。
ハービーがトゥー・フェイスとして悪に染まってから、ようやく狂気を取り戻したバットマンはジョーカー逮捕のためにゴッサムシティの全携帯電話のハッキングという、正義狂人の名に恥じぬ暴挙にうって出るがそこまでが長い。
1作目、2作目と回を追うごとに面白くはなっているノーラン/バットマンなので、次作には大いに期待したいところ。
すっげーよ
満足できる作品
時代の空気感と合っている
正義や悪について考えさせられる
歴代二位の実力は
バットマンがティムバートンの手によって生まれたのが1989年、それからシリーズ化され2000年までが第1章とするならば、2005年のバットマンビギンズからが2章になる。その第2章の二部作がダークナイトであり、過去のシリーズ史上最高傑作の出来栄えになった。
どこの評論でも言われてるがjokerのヒースレジャーが抜群の演技力で主役を凌駕している。どんな善人でも悪の心がありそれを利用して悪を重ねていく。バットマンの思考の上を常にいき、最高の悪jokerを完成させた。素晴らしい。米国で公開しタイタニックに迫る興行収入を叩き出し、日本でも大ヒットを期待されたが日本では見事にコケた、何故?これだけの素晴らしい作品が日本ではヒットしないのか。不思議である。
冒頭からラストまでまばたき出来ない、一瞬でも見逃せない、今年イチの最高傑作です。見終わった後も考えさせてくれる作品でした。是非とも!!
脳裏に絡みつく「純粋悪」
惜しい俳優が亡くなったものだ。ヒース・レジャー。これほど役になりきる俳優がいるか?最近テレビで見た『キャンディ』も凄かった。本当に惜しい。
レジャーの演技を引き立てるのノーラン兄弟の脚本も凄い。オチ付き映画の類じゃないのに何度も観ようとさせるのは彼らの脚本が素晴らしいからだ。まるでバットマンの影として現れたかのような純粋悪の設定が深い。
残念なのはノーランって女に興味がないのか、マギー・ジレンホールはミスキャストだった。主人公の幼なじみにしてはシニカル過ぎて情を感じない。もし他の女優だったら、あまりにも痛切な展開が私の胸を抉りきっただろう。でも、そうはならなかった。ブルースの哀しみを共感できなかった。完璧なこの映画の唯一の穴、それが彼女だ。
タイトルが良い
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