「最後のヒトラー暗殺計画」ワルキューレ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
最後のヒトラー暗殺計画
トム・クルーズよりもケネス・プラナーやビル・ナイの静かで表情豊かな演技のほうが印象に残った。さすがに序盤のアフリカでの空爆シーンは迫力もあり、アクションならやっぱりトム・クルーズ。失った手首や指が痛々しい・・・
全体的にはドイツ軍の中にも良心を持った軍人がいた!といったストーリーで、その計画も憎しみのためだけではなく、このまま独裁がすすめばドイツが崩壊してしまうことを恐れた故の信念に基づく計画だった。あれだけ至近距離にいるヒトラーに対して銃撃することもできたであろうが、爆破によって暗殺し、その上でSSがクーデターを起こすと仮定した。それを予備軍が抑え込んで軍を掌握するというもの。
ヒトラーが愛したワーグナーの「ワルキューレの騎行」をモチーフに立てられたワルキューレ作戦。既存の鎮圧作戦を逆に利用してしまう大胆さ。ところどころに穴があったものの、シュタウフェンベルク大佐の暴発とも思える行為によってスリリングに描かれていた。
まぁ、一種のクーデターなんだろうけど、ヨーロッパ各地で無血革命で成功していったところは胸が熱くなる。さらに将軍といった地位の軍人までもが保身を考えずに計画に突き進んでいった点にも感動できるはず。現代の日本の政治家なんて利権や保身ばかりだからなぁ・・・
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