「原作を読んでから映画を見てよかったと思う!!」天使と悪魔 megu&m&bさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を読んでから映画を見てよかったと思う!!
宗教と科学の対立を描いた作品。
「ダヴィンチ・コード」と同様、鑑賞前に原作を読んだ方が、映画をより楽しめると思う。
古来より、神の存在について科学で立証されることを恐れたヴァチカンは、秘密結社イルミナティを弾圧してきた。ガリレオもイルミナティの一人である。
イルミナティはその弾圧を逃れるため、ベルニーニ等の巨匠たちの作品に密会場所を示す暗号を残した。ローマを縦横するその暗号は四大元素 土 空気 火 水。
今回ラングドン教授は、拉致された4人の枢機卿を助けるべく、この暗号に挑戦する。
と同時に、スイスのセルン研究所で開発された"反物質"というエネルギーのリミットも掛けられる。
犯人によって研究所から持ち出された反物質はヴァチカンを消し去るほどの爆破威力を持つ。
午後8時から一時間毎に殺害される枢機卿と午前0時がリミットの反物質を如何に見つけ出せるのか?
トップシークレットであるヴァチカン書庫にパスする権利を得た教授は、ここでガリレオ著書に隠された詩を発見し、最初の 土 に対する教会を特定する。
これ以降は映画の展開が速い為、とんとん拍子に暗号を解読し、ラストまで駆け抜ける。
このヴァチカン書庫に入る前のカメルレンゴとラングドンの会話が印象的だった。
「あなたは神を信じますか?」
「頭では決して理解することは無いでしょう」
「では心では?」
「・・・」
私たちは幸せな時よりも、窮地にいるときほど、「神様 どうか」と手を合わせ祈ることが多いと思う。
人間は心のどこかで、神様を信じているのかもしれない。
反物質とは、無から物体を作り出す研究であり、これは神が人間を創ったとする宗教の教えを科学によって証明することでもある。
宗教の否定ではなく、科学との融合である。
計り知れない研究が行われているものだ、と私には全く理解不能の域であるが、
いつかこの実験が成功し、悪用されることなく、人類の繁栄の為に使用されればいいと思う。
映画のラストは前作とは違い、ど派手なアクションと新教皇の祝賀によって幕を閉じる。
劇場公開としては、本作の方が向いていたかもしれないが、他の鑑賞者の方の意見は賛否両論、真っ二つであった。
本作の方が好き嫌いがはっきり分かれる作品なのかな、と思った。
私はやはり、原作を読むかどうかで映画への評論が分かれるのではないか、と思ったが・・・