「キリスト教的観点」ツリー・オブ・ライフ keitaさんの映画レビュー(感想・評価)
キリスト教的観点
映画とは大勢が楽しむ大衆娯楽であると同時に作り手の考えや思いを反映した私物でもある。
商業であり芸術である。
そして、この作品は間違いなく芸術作品だろう。
しかし、その洗礼されたキリスト教的観点は、私も含めて無宗教者にとっては本質や精神性を非常に理解しにくいものであった。
また、映画として観るならこの作品にきちんとした脚本は存在するのか。
冒頭の10分間が余りにも下手だ。
さらにそこに続く自然を使った"生"の描写を挿入したことで多くの人を混乱させただろう。
同じように挿入した後半の"生"の描写は多くが映し出された後であったので説得力があったのだが…。
映像が語ると言う点では非凡であるが、彼自体が謎に充ちている存在故に作品に対する過大評価が先走っているように思う。
事実、キューブリックはコンスタントに作品を発表しながら同じテイストの、しかも後世まで評価される作品を生み出している。
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