ミラクル7号のレビュー・感想・評価
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【心正しき貧乏な父子への宇宙からの贈り物ナナちゃんが起こしたミラクル。今作は、小さなお子さんが観ても面白いのではないかな。周星馳監督、良い作品を作るなあ。】
ー 今作は、チャウ・シンチー(周星馳)出演だから、カンフーSF映画かと思ったが、主役はチャウ・シンチー演じるティーの息子ディッキー(なんと、女の子だそうである。)で、カンフー映画ではなく、ハート・ウォーミングなSF映画であった。ー
◆感想<Caution ! 内容に触れています。>
・今作は、小さなお子さんと一緒に観ても良いかも知れない。
・苛めっ子たちに、揶揄われながらも一生懸命に、明るく生きるディッキーに、父ティー(チャウ・シンチー)がゴミステ場から拾って来た変な突起が付いた緑の玉。
その玉がメタモルフォーゼして、ディッキーの願いを叶える様が、おかしくも良い。
・工事現場の事故で、亡くなってしまった父ティーに対し、ナナちゃんが命を懸けて行った事。
- あのシーンは、絶対にウルトラマンに影響されているよね。-
<ラスト、苛めっ子たちとディッキーは仲良しになり・・。
蘇生した父と優しき女先生が、結ばれるかと思いきや、そうは上手くは行かなかったりするのも、良い。
エンドロールで流れる”Sunny"も、作品に合っている。
周星馳監督、カンフー映画でなくても、良い作品を作るなあ。>
チャイナドレスの美人教師のいる学校なら無理してでも入学したい
なぜだかデカい女の子が琴光喜(時折朝青龍)に見えてしょうがなかった。主人公である小学生ディッキーを演ずるシュー・チャオが実は女の子だという前情報も忘れてしまうほどだったので、もしかするとあの女の子も琴光喜だったのかもしれない・・・
『E.T.』に影響を受けたと語ったチャウ・シンチー監督。日本のコミックも読んだというのだから『ドラえもん』も『巨人の星』からも影響を受けているに違いありません。夢オチとなる未来グッズに頼るところはそのままのび太だったし、建設現場で働く父(シンチー)が無理して私立小学校に通わせるところは星一徹。そんなことを考えながらも、欲しいオモチャを買ってもらえないところで子供時代を思い出してウルウル・・・
さすがにゴキブリと一緒には食事したくないものですが、特に印象に残ったのはチンゲンサイ。貧乏アパート暮らしをしていたとき、買っておいたチンゲンサイが暑さで溶けてしまったことを思い出した(ゴキブリに食われたのかもしれない・・・謎)。
クライマックスよりも建設現場のボス(ラム・ジーチョン)が息子をバカにしたことを謝るところで感動してしまいました。イジメっ子たちとも仲良くなったりして、基本的に悪役がいなくなるという、シンチー映画にしては珍しい展開。大人視線で見ると、SFファンタジーとしてよりも、こうした人間の優しさに溢れているところが良かった。
もちろん7ちゃんは可愛いのだけれど、犬そっくりのシーンを見ると、自分んちの犬のほうが可愛いぞ!と、早く家に帰ってナデナデしたくなりました・・・
【2008年6月映画館にて】
さんきぅ!ミラクル7号
いゃ笑った~!爆笑っていうより、プッて吹いちゃうようなアホらしいツッコミどころ満載で『オチが丸見え』なんて、そんなの全く気にするトコロじゃないね。
『少林サッカー』のシャウ・シンチーの作品だっていうから期待していた、爆笑アクションは少なめだったけど、
地球外生命体の『ナナちゃん』の、ぽにゃぽにゃした表情や仕草がめっちゃラブリーで、それを見るだけで癒されちゃうし、主人公くんのクラスメート達のキャラも強烈で、次は何をやらかしてくれるか?!目が離せない。
おまけに実は、子役の演技にポロッと泣いちゃったりもしたよ。親子愛だわね~。
あぁ~単純明快って素敵!
発散したぜッ!さんきぅ!ミラクル7号!
ななちゃんは教育係
総合:65点
ストーリー: 70
キャスト: 70
演出: 65
ビジュアル: 65
音楽: 70
何の前知識もなく見たのだが、すぐに少林サッカーの監督と同じだとわかった。同じようなお馬鹿ギャグがいっぱいである。
実はナナちゃんは子供を甘やかさない。不正でいい点をとっても圧倒的運動能力を手に入れても、それは本当の力ではない。そんなことをずっとしていては駄目人間が出来てしまう。努力もせずに他力本願など許しはしない。だから貧乏な家に果物を提供したり家電製品を直したりして、ささやかな貢献だけをする。そして本当にどうしようもないときには命を懸けて少年を救う。家族愛や正しい教育について描かれた心温まる御馬鹿映画である。
心温まるホームドラマチックな傑作
ミラクル7号のCGはいまいなのですが主人公のシュー・チャオの演技が素晴らしくって本当に泣けてしまいます。残念なのはミラクル7号が力を使ってお父さんを蘇らせるのですがその意味や行動が説明不足って点かな・・・。いい映画です。 家族で観るにはお勧めね。なんたってチャウ・シンチーは本当にビンボー人が良く似合う(笑)とても演技とは思えない生活感。別の意味で素晴らしい。
僕がなりたいのは、貧乏人
映画「ミラクル7号」(チャウ・シンチー監督)から。
「さすが、中国映画!」って感じで、観終わった。(笑)
冒頭、有名私立小学校に通う子どもたちが、
大きくなったら・・の夢を語るシーンがある。
メモしてて、笑ってしまった。
「どんな会社でもいいから、大会社の社長になりたい」も、
かなり面白い答えであったが、
やはり主人公が手を挙げて堂々と答える
「僕がなりたいのは、貧乏人」を選んでみた。
父親にいつも「貧乏人こそ素晴らしい」と言われているようだ。
作品中「たとえ貧乏人でも、そんな言葉は使うな」とか、
キーワードになりそうな言葉も、続いてきた。
私の頭の中では「『貧乏』と『貧乏人』は違う。」とか
「どんなに貧しくても、心の貧乏人にだけはなるな」とか
多くの「貧乏」に関するフレーズが浮かんできた。
こういう映画は、内容を期待してはダメ、とメモに付け加えた。
殺し合う映画よりは、私は好きだなぁ。
ハーハーハー
チャウ・シンチーの映画は、いつも深い意味を隠れて、よく考えさせられる。今回の映画は、笑い場面が少なくなったが、真剣な映画だった。いつものチャウ・シンチーと違う。親子の関係をよくするのが、現在の会社において大きな課題ではないのだろうか。
笑い泣きホームドラマ
超貧乏なティー&ディッキー父子のもとへ,
地球外生命体,四本足の宇宙犬?がやってきた。
仕種の全てが可愛いナナちゃんと,
ディッキー君が,
ほぼ全編で笑わせてくれます。
監督作品のセルフパロディ満載の授業風景と,
ナナちゃんの無理して百面相に爆笑。
そして,終盤には泣かせどころが加わって泣き笑い。。
屈託ない純真な性格のディッキーが言う
「僕疲れた」に号泣,
ナナの献身の姿に涙・・・。
展開は,ベタでも,
くどくなくて,自然に感動できたのは,
主人公父子の人柄が滲み出ているおかげかな。
饒舌に説明的にせず,
ドラマの背後に想像の余地を与えている編集もうまい!
愛情が感じられる
個性的なキャラクターがたくさん登場し、笑いを誘います。
しょうもない感じの笑いも満載。
しかし、それだけでは終わらない。
たぶんそれは、根底に人間に対する奥深い愛情が感じられるからだと思う。
笑えるだけでなく、幸せな気分になりました。
地球外生命体の「ナナちゃん」も見ているうちに、かわいく見えてくるのが不思議でした。
ペット感覚!アップを見たら、きっとスクリーンを抱きしめたくなりますよ。しかし心ならずともホロリともさせられます。
チャウ・シンチー監督といえば、はやり「ありえねー」と叫んでしまうど派手なCG合成によるアクションとドタバタに近いベタな笑いをイメージしてしまいます。
ところがシンチー監督は、突如映画に目覚めたのか、この作品ではなんと貧乏な父子家庭の家族愛でホロリとさせられるので驚きです(@_@)
母は病死。その入院代と息子の学費のために、父親のティーは休日返上で働きづめ。彼の夢は、ディッキーを立派な社会人に育てることでした。無理して私立のお坊ちゃま学校に入れたものだから、生活はカツカツ。ディッキーの靴すら、ゴミ置き場から拾ってくる有様だったのです。
どうしようもない貧乏ななかで、ディッキーは、正直に強く生きろという父親の教えを素直に受けて、いじめられているクラスメートがいたら助ける少年に成長していたのです。このふたりの関係が、時にいがみ合うこともあるけれど、とってもハートウォームに描かれていて、良かったです。
と、ここまでカキコすると、何の映画なの?と面喰らってしまうでしょう。ホント、主役のミラクル7号って、映画のコピーのように『で?ナニしてくれるの?』と叫びたくなるほど、この作品ではおまけ的存在なのですよ。
ディッキーは、宇宙から来た(・・・らしい)ミラクル7号に勝手にドラえもんのような(ちよっと、パクっていますよ!)何でも叶えてくれる特殊な能力があるものと思い込んでいたのです。
しかし現実は、全然役立たずで「使えね~」。野良犬にあっても、怯えるばかり。頭にきたディッキーミラクル7号をゴミ箱に捨ててしまうほどでした。
そんなミラクル7号の唯一と行ってもいい能力は、腐ったリンゴを元に戻すとか壊れた扇風機を直してしまうという賦活能力があったのです。
その力を発揮するとすごく消耗するようなのです。それでも終盤、ミラクル7号はピンチの陥ったティー親子のために、身を顧みず能力を使い切ってしまうのです。『飼い主』のために、身を挺するミラクル7号のけなげさに、心ならずともホロリと泣けてしまいました。まことに心外です(^^ゞ
映画として意外なほどの感動作であったわけです。だからといって、調子こいてねぇ、この作品を、いくらスピルバーグ監督にシンチー監督がリスペクトしているからといって、『E.T』に肩を並べる作品だなんて言わないでほしいです。
円盤が出てくるところの映像なんて、ベタ過ぎて笑うに笑えません。
それでも、ミラクル7号ってとってもお茶目でキュートなんです。ディッキーがのどをなでなでしてあげると、まるで子猫のようにゴロゴロとじゃれたり、子犬のようにお手をしたりします。
また、悪ガキどもの命ずるままに、怒っている顔、笑っている顔などいろんな表情をオーバーに表現して見せて、笑わせてくれました。
それに負けず劣らず、ミラクル7号と遭遇するときのディッキーの驚きの表情の多彩さが可愛く、すごいのです。この子少年と思いきや、実は女の子だったとは!さすがに1万人のボーイたちを押しのけ見事この役を射止めただけのことはあります。監督が惚れ込み、自分の養女にしてしまっただけのも頷ける天才的な演技でした
ペット好きな女の子だったら、ミラクル7号とディッキーのかわいらしさだけでもう満点、大満足することでしょう。ミラクル7号がコシをフリフリするシーンのアップを見たら、きっとスクリーンを抱きしめたくなりますよ。
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