ジェイン・オースティンの読書会のレビュー・感想・評価
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ジェイン・オースティンを読んでないと難しい
メンバーは、バーナデット、ブリーダーのジョスリン。そしてジョスリンの親友であるシルビア(エイミー・ブレネマン)とその娘・アレグラ(マギー・グレイス)。シルビアは夫から別れを切り出されたばかりだった。そして、夫との愛が冷めつつある高校教師プルーディ(ブラント)は演劇部の男子生徒に惹かれている。最後にもう一人と思っていたところ、ジョスリンが偶然知り合ったSFオタクのグリッグ(ヒュー・ダンシー)を誘う。
最初、6人じゃなきゃいけない!なんてのが理解できなかったけど、ジェイン・オースティンの長編小説が『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー・アビー』『分別と多感』『高慢と偏見』『説得』の6作品だったってことなのね・・・。ひと月に一度集まる読書会。人物評や作者の意図など、普通に語り合う会となったが、それぞれの登場人物の愛にも変化が訪れる。中心となるのが、年上のジョスリンに恋する男グリッグだが、なかなか踏み出せないグリッグと、グリッグをシルビアとくっつけがってるジョスリンの一線引かれた関係が続く。普通に見たら、グリッグと同年代であるアレグラがピッタリなのだが、彼女は同性愛者。
恋愛とセックスに関しての発言は多いものの、小説を媒体としているだけに、紳士淑女の優雅な読書会なのだ。最終的には皆うまくまとまって幸せになるエンディングだが、オースティンの小説では結婚後について書かれていないってことも重要なのか?すべて読んでいれば面白いんだろうけど・・・
【2013年視聴】
日常に問題を抱えた女性たち
総合:65点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 70
それぞれがとってつけたような事情があったりして、それが読書会を通してあっさりと物語が進むのは安直にも思うが、庶民的で親近感はある。基本的には若い人から中年を過ぎたくらいまでの大人になって問題を抱えている女性たちの話であり、特に女性が見ると共感できる映画だと感じる。
いいかげんな母親とうまくいかず旦那よりも生徒に魅かれフランスに劣等感があり、そしてそんな自分を制御できずに感情的になる。そのように屈折しているフランス語教師のプルーディの話が個人的には一番良かった。
庶民版『SATC』!?
『セックス・アンド・ザ・シティ』のヒットで、にわかに40代女性のオシャレなライフスタイルにスポットがあたっている。本作は地味版(!?)『SATC』と言ってもいい(かもしれない・・・)。40代に限らず本作では20~50代の女性(+30代男性)の”普通の”ライフスタイルが描かれる。『SATC』のような高級ブランドも華やかな恋愛模様も都会的なセンスも登場しないが、教師や司書といった堅実な職業を持つごくごく普通の女性たちが、人生の特効薬とされるジェイン・オースティンの読書会を開くことで、等身大の恋愛模様が心温まる。『SATC』のキャリーたちのような華やかな生活のできない庶民の私には、本作の彼女たちのライフスタイルにとても憧れる。冒頭、日常の些細なイラだち描写から既に作品に引き込まれる。自販機にお札が入らないとか、駐車券に手が届かないとか、コピー機のカバーが閉まらないとか、様々な「あるあるネタ」が楽しい。始まってから数分で、もう彼女たちを身近に感じさせる演出が効いている。「読書」という馴染みがありつつも、話題として取り上げられない地味な行為が、こんなにも人生を豊かにしてくれるということを、もっと広く知らしめたい。本作の登場人物と、ジェイン・オースティンの小説の登場人物が、さりげなくリンクしている点も楽しい。オースティンを語り合うことで、自分自身も見つめなおし、危機を迎えていた夫婦は元の鞘におさまり、独身者には新たな恋が始まる。ラストシーンでいきなりとってつけたようなハッピーエンドになる点が少々気になるが、本作を観て、40代女性の背伸びしないオシャレなライフスタイルをお手本にしつつ、絶対にオースティンの小説を全部読もうと心に誓ったのは私だけではないはずだ(笑)。
ジェインは結婚後を描かない
映画「ジェイン・オースチンの読書会」(ロビン・スウィコード監督)から。
何人かで、同じ作品を読み、感想を語り合う読書会。
これって、この映画を機会に、流行りそうな予感がする。
私が「ジェイン・オースチン」の作品を読んだことないから、
なんとも言えないけれど、この感想は面白かった。
たぶん、1冊だけでなく、どの作品もそうなのだろう。
出演者の一人ひとりが恋愛で悩みながら、物語が進む。
中には「結婚して20年、本当に心の絆が保てるの」、
「難しいのは別れ方ね」など、結婚に関しては、
否定的な意見が飛び交う中、この台詞がキラリと輝く。
(だから)「ジェインは結婚後を描かない」。
「腐ってもオースチンでしょ」「オースチンは心の薬だわ」
こんなフレーズも溢れていた。
「ジェイン」と呼ぶ人、「オースチン」と呼ぶ人。
何か、作者の意図が感じられるが、わからずじまい。
う〜ん、気になる、気になる。
映画で読み聞かせ。
名画座にて。
公開時、けっこう話題になった気がするけれど、
観たいな~と思いつつ、オースティン作品に詳しくもなく^^;
まぁ…来るだろうと?虎視眈々と名画座狙いだったのです。
こういう計算高い女、彼女の作品には出てこないかしら(爆)
本を読んでいるかどうかで、やや感想は変わるかもだけど、
ここに出てくる女性たちが皆、小説の主人公もどき^^;なほど
ドラマチックな悩みを抱えていますので、かなり楽しめます。
男性陣がこういうの好きかどうか…は分かんないですけども、
とにかく女性ならではの、いろいろな悩みが描かれていて、
それがキッチリと起承転結しますので、分かりやすいですね。
つくりが上手いです。
読書会がテーマ。というのが面白いな~と思ったんですが、
自分に置き換えると、映画感想会。みたいなものでしょうから^^;
そりゃ好きだったら幾らでも語れるがなー!?というもんです。
男性のグリッグ以外は、皆オースティンの愛読者でしたしね。
それぞれに感情移入できるかどうかの楽しみもあるけれど、
私はここで描かれる男性達がなんだかすごくイイ人ばかりで、
浮気した旦那は、結局女々しく奥方のところへ帰ってくるし、
趣味の合わない旦那は、あの独善的な奥さん(このヒト怖い)
から無理やり本を薦められても、ちゃんと大人しく従ったし、
なんて不運なグリッグ(このヒトはホントこういう役が上手い)
にいたっては、もう心の中で「頑張れ~!」でしたもんねぇ^^;
それぞれが抱えるトラウマ(みたいなもの)を上手に起承転結
させているところが、いかにも小説っぽくて面白いんですが、
まぁ…リアルな人生はここまで彩りよく動かないでしょうね。
それでも一生懸命前へ進もうとする女性たちにエールを贈る、
地味ではありますが、素敵な作品だと思いました。
しかし、M・ベロ。
彼女の動向がいちばん面白かったんですが、
私にはどう見ても?絶対SF好きに見えるんですけどねぇ^^;
(テーマを決めて語り合うのは楽しい!お題にもよるけど?)
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