「怒りと悲しみに満ちた世界」ラブリーボーン Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
怒りと悲しみに満ちた世界
クリックして本文を読む
『ロードオブザリング』や『キングコング』のピータージャクソン監督の
作品としては意外にも身近な世界を描いた人間ドラマ
直接的な描写は無いにしても 14歳の少女が乱暴されて
殺害されるという 【メジャー作品らしからぬストーリー】
作品全体が怒りと悲しみに満ちていて
マーク・ウォールバークとレイチェル・ワイズの夫婦と同様に心苦しくなる
ある人物が犯人の家に潜入する後半の場面も 静寂の中で
手に汗握る展開で・・・恐ろしかった
主演のシアーシャ・ローナンが奇跡的に可愛く 対照的なスタンリー・トゥッチの
憎々しくかつ不気味な演技のおかげでとても素晴らしい恐怖を
体感できる
原作者のアリス・シーボルドは大学時代に実際に似た被害に
遭っているという話を聞いて・・・さらに胸が痛くなった
そういう理由もあってかラストは意外にも【現実的】で
ほろ苦く 切ない後味・・・
あのラストは静かな展開ながらも あまりにリアルでビックリした
こんなタイプの作品であっても【甘くハッピーなラスト】が
いつも用意されているとは限らない・・・
だから映画や小説にはいつも驚かされる
コメントする