「ピーター・ジャクソンだから何か仕掛けがあるはずと期待しつつ・・・」ラブリーボーン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ピーター・ジャクソンだから何か仕掛けがあるはずと期待しつつ・・・
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天国、正確には天国と地上の間の世界。その映像美だけは心安らぐのですが、犯人はあいつだ~!と、見つけてくれと願いながら、じれったさともどかしさを感じる作品。終わってみたら、『ゴースト ニューヨークの幻』のプロットを期待していた者がため息を漏らす作品だったように思う。
日本的な感覚からすると、彷徨う亡霊なんてのは49日間だろうと考えてしまうのですが、この作品ではかなり長い。天国へも行けず、家族の行く末を見守り続けるしかない少女スージー(シアーシャ・ローナン)。母親(レイチェル・ワイズ)はスージーの部屋に入れず、家を出て行ってしまうし、ファンキーなばあちゃん(スーザン・サランドン)が家族を仕切ろうとするも失敗に終わる。やがて妹のリンジーと父親(マーク・ウォールバーグ)は犯人があいつだということに気づくのですが、それも空振りの連続。どうなるんだ?いったい。不安感と浮遊感が交差する。
犯人のトゥッチはドールハウス作りが趣味もしくは本職。スージーの父はボトルシップ作りが趣味。どちらも“閉じ込める”といったことが趣味という共通点。これには何かメタファーがあるのだろうか、気になるところでもありました。
この映画の価値は、ピーター・ジャクソンにもハズレがあることを証明してくれたことと、シアーシャ・ローナンの大ブレイクしただけの作品だと感じた。
【2010年1月映画館にて】
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