「コレ、子供に見せてイイのかな~(^^;?」ヤッターマン mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
コレ、子供に見せてイイのかな~(^^;?
大ヒットアニメの実写映画化。ホントに作っちゃったよ…(^^;。TVドラマ「ケータイ捜査官7」に続いて、三池崇史 監督が、またまた本気で挑んで(あそんで)います。いやあ、凄かったわ~。
アニメをそのまま、実写にしております。物凄く忠実に!衣装、メカ、ストーリー展開のシチェーション、そして音楽(劇中歌)。ほぼ完璧です!よ~、ここまでやったモンですね~。もお、感心しますわ。吾輩映像観ながら、ず~っと『クスクス』笑ってました。『あ~、コレコレわかるな~』『いやあ、アニメのまんまやんか』『おお!“ポチっとな”を実写でやっとる~!』てな感じでございまして、さすがに現在放送中のアニメ版は見ておりませんが、オリジナル版ど真ん中世代の吾輩には、とても懐かしく、そしてまた新鮮な映像の数々でございました。でも、思ってたほど“爆笑”するようなシーンは無かったですね。もっとドッカンドッカン笑わせてくれるのかと思っていたのですが、どちらかというと小さな笑いを持続させられたって感じです。短距離走じゃなく、長距離走かな?
ただ少々『コレは、やり過ぎちゃう?』と思ったところもございました。特に“ビックリドッキリメカ”に関しては、最初『アリ!アリ!』って出てきたところは『すげえ~!』と感動しておったのですが、コレが群れを成して敵メカを食べ始めると、少々気味悪くて鳥肌が立ってしまいました。リアルすぎるのも、考え物ですね。
それからこの映画、随分と下ネタ満開なんですよね。敵メカのやられてる様を見て、暴走するヤッターワン(アブねえ~!)。下半身放り出して暴走するボヤッキー。何よりあのお馴染みのフレーズ『全国の女子高生の皆さん…』の意味は、そういうコトだったのか~?!って、思わずツッこんでしまいました。そして更にこの映画、まるで“アングラ映画”の如くシュールさも満開なのです。子供が見ていたアニメを、強引に“三池ワールド”に引きずり込んだって感じですかね。三池作品の中でも、同じヒーロー物(?)の「ゼブラーマン」と同じ空気を感じたのは、吾輩だけでしょうか?特にラスト近くで繰り広げられる“阿部サダヲ、一人芝居”のシーンには『コレ、子供が見たら泣くで~』と、またまたツッこんでしまいました。だって大人の吾輩が見ても、結構不気味でしたから。いいのかな~、こんなの子供に見せても…?
ドロンボーのキャスト陣は、この上ないくらいにハマッてましたね。深キョンの“SEXYドロンジョ”も、違和感なく楽しめました。『やっておしまい!』『スカポンタン!』サイコーですね。あと「天才ドロンボー」を歌いながら、実際にメカを作っていくシーンは、もお感涙モノでした(しかもフル・コーラス(^^;)。ケンコバも生瀬さんも、そのままアニメに戻れそう(?)でしたね。逆にヤッターマンの方は、少々インパクトに欠けたかな?と。別に櫻井くんじゃなくても…とも思えましたし、アイちゃんもね~。まあ、それだけドロンボーのインパクトが強烈過ぎたと、言えるんじゃないでしょうか。喰われちゃってますね、お気の毒ですが…。
アニメ版ドロンボーの声優陣ご一行様のサプライズ出演など、随所にこだわりのネタが散りばめられています。この“突き抜けたマニアックさ”が見ていてとても気持ちよかったですね。『わかる人にはわかる。わかんない奴は、置いてくよ!』って感じの(^^;。興行成績も絶好調(何と、「ドラえもん」より上!)のようで、松竹さんも、嬉しい限りですね!