ブレードランナー ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
全127件中、121~127件目を表示
ノワールな世界観が特異な名作
映像の魔術師リドリー・スコットによる緻密な画作り、退廃的でノワールな世界観が特異な名作。
近未来、レプリカントと人間という対立関係がはっきり在りながらも戦うこと(アクション)に重きを置かず。
また、現代にも通用するクオリティにある背景もただの画として使う作風は、今現在の映画に於いても一線を画す。
征服や復讐では無く、ただ生きるために戦うレプリカントの姿は人間以上に人間的であり、意外な結末にも考えさせられるものがある。
間違いなくSFの名作であり、映画史に於いて重要な意味を持つ一作だ。
意外と重く考えさせられるSF
SFでこんなにどっしりしてるのは珍しい!ちょっとスター・ウォーズ的なのを期待しちゃってましたら痛い目を見ます(苦笑)。
植民地を逃げ出したレプリカントたちは、男女合わせて6人。そのうちデッカードが追うのは4人。
しかし優れた肉体を持つ彼らの寿命は短く… 逃げ出した理由はその辺りにもあります。必死に彼らを追うデッカードを応援したくなるも、時折悲しそうなレプリカントたちを見ると、ちょっと可愛そうに思ってしまったり…
彼らのボスは恐ろしく強く、デッカードを追い詰めていきますが、実は悪い奴じゃないんだろうなぁ…とか。
最後はなんだか切ないですね。その余韻が作品を引き立てていています。
マニアじゃなきゃ違いがわかりません
掛け値なしに近未来SFの名作な本作は、「ファイナルカット」とあります。オリジナル版は小学生のころに兄と一緒に見て、ディレクターズカット版は高校のテスト休みの時に一人で劇場に観にいったのですが、その後、さらなるヴァージョンがあったなんて知りませんでした。
これはディレクターズカット版から、さらに編集を進め、現代のCG技術を加えられているのも分かりますが、それ以外に何が変わったのかさっぱりわかりません。ネットで調べると、カットのつなぎ方やバックグラウンドの音声を加えているとありましたが、そんなことわたくしにはさっぱり気づけませんでした。
まぁ、そういった新版を出しても見たがるマニアがいる程に、本作が名作なのは分かりますがね。
お話は2019年。地球環境の悪化によって宇宙に移住しようと開発を進める人間が、レプリカントと呼ばれる複製人間をつくって、宇宙で作業奴隷員として働かせる時代設定です。ストーリーは、脱走したレプリカント4人と、その4人を抹殺せよと以来された専門の警察官(ブレードランナー)の対決となっています。
今回、改めて観ておもしろいと思ったのが、高度な知能をもつレプリカントのボスの言う言葉が、実に詩的だったということです。知性が発達すると、人は世界の事象を描くうえにおいて、詩的言語を使うという高度な解釈にも、本作がアートの領域に入ってしまっている理由が伺えます。
主演のハリソン・フォードは文句なしの好演。善悪を簡単に線引きしない、本作の彼の演技、とてもいいです。この人の演技(というか存在感)には現実感があるのです。だから心情にも入っていけるし、説得力があります。そして、映画そのものをどこか突き放してるスタイルも感じられます。この人と比べると、日本映画の多くに欠けているものが何なのかよく分かります。
映画をあまり観たことない人に絶対勧める一本に、わたくしは本作を必ず入れるでしょうね。
闘いの最後に、レプリカントが言う言葉は初めて観た頃から今まで、ずっと心の深い所に残っています。
27年前の映像とは思えない!!
27年前の映画とは思えないほどCGがリアルで驚きました。
内容は人間が作り出した人造人間レプリカントが殺人を犯し逃亡するんですが彼らはただ長く生きたいために逃亡していてどちら側が正しいのか考えさせらる映画でした。
ハラハラするSF映画ではなく内容の重たい映画なのでアクション好きの人が見ても楽しめないかもしれないですね。
新宿バルト9で観て来ました
噂が立ってから約、2年。待ちに待ってようやくスクリーンで拝めました。先行上映ではシアター9、上映から3日目でシアター5。音質は最高。都市景観などは見え過ぎる位、いかにもCGスタッフが楽しんでレストア作業をしたのが伝わってきます。ディレクターズカットとは「別物」として十分楽しめますので上映期間は短いですが是非、劇場で。ビミョウにカットが増えていたり、長かったり、新しく日本語が増えていたり、いままでボンヤリとしか感じれなかったその奥のレイヤーまで情報量はパンパン。これはDVDでは見えないと思いました。
全127件中、121~127件目を表示