「伝説となったカルトムービーの圧倒的な映像美!」ブレードランナー ファイナル・カット kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
伝説となったカルトムービーの圧倒的な映像美!
午前十時の映画祭12にて。
何十年ぶりに観ただろうか…
「ディレクターズカット(完全版)」というバージョンがあったが、さらにその後にリドリー・ズコットが再編集したという「ファイナルカット」版。
どこが変わっているかはよく分からないが、ラストは完全版と同じだったと思う。
この映画が初公開されたのは1982年。物語の舞台は2019年で、既に過去となった。コンピュータのモニターがブラウン管なのと、ところ構わずオフィスでタバコを吸うあたりは制作された時代を感じる。
PAN AMが倒産してるなど予想だにしなかっただろう。
原作小説が出版されたのは1968年で、車は宙を飛ぶのに電話ボックス(公衆電話)を使っていた。フィリップ・K・ディックも携帯電話からスマホへの発展は想像できなかったのだ。
さて、ルトガー・ハウアーが『シャイニング』のジャック・ニコルソンばりに不気味だったことばかりが記憶に残っていたが、アンドロイド(レプリカント)たちが抱える寿命への恐怖心が強く表現されていると改めて感じた。
むしろ、デッカードがレプリカント3人までを仕留めるシーン(1人はレイチェルによってだが)が、結構残酷だったりする。
デッカードがレイチェルを連れて「愛の逃避行」に踏み出すエンディングには、可哀想な女にのめり込んでいく男の性というものが現れている。相手が人ではないと分かっていても、だ。彼女が美しければなおのこと。
今晩は。
「十戒」へのコメント有難うございます。
私は年代的に、(結構誤解されている方もいらっしゃるようですが、私は未だ不惑です。)1950-1970年代の映画公開時には存在すらしていなかったので、リアルタイムで観ていないのですよ。
けれど、コロナ禍初期に、近隣の映画館が掛け始めた(新作の制作が行われていなかったため)「ベン・ハー」「風と共に去りぬ」などを鑑賞しました。(お客さん、週末にも関わらず、5人位。しかもソーシャル・ディスタンスを取っていたためか、ど真ん中は私一人。)
「ベン・ハー」はいつまで経っても映像が出なくって、可なり焦りましたが、当時は厳かに序曲が流れ、本編に至っていたのですね。
で、当時の3時間を優に超える映画の面白さに開眼した訳ですね。
少しづつ、当時の映画を観ていく予定です。では。