劇場公開日 2019年9月6日

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「マニアじゃなきゃ違いがわかりません」ブレードランナー ファイナル・カット あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5マニアじゃなきゃ違いがわかりません

2009年8月13日
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

怖い

難しい

掛け値なしに近未来SFの名作な本作は、「ファイナルカット」とあります。オリジナル版は小学生のころに兄と一緒に見て、ディレクターズカット版は高校のテスト休みの時に一人で劇場に観にいったのですが、その後、さらなるヴァージョンがあったなんて知りませんでした。

これはディレクターズカット版から、さらに編集を進め、現代のCG技術を加えられているのも分かりますが、それ以外に何が変わったのかさっぱりわかりません。ネットで調べると、カットのつなぎ方やバックグラウンドの音声を加えているとありましたが、そんなことわたくしにはさっぱり気づけませんでした。

まぁ、そういった新版を出しても見たがるマニアがいる程に、本作が名作なのは分かりますがね。

お話は2019年。地球環境の悪化によって宇宙に移住しようと開発を進める人間が、レプリカントと呼ばれる複製人間をつくって、宇宙で作業奴隷員として働かせる時代設定です。ストーリーは、脱走したレプリカント4人と、その4人を抹殺せよと以来された専門の警察官(ブレードランナー)の対決となっています。

今回、改めて観ておもしろいと思ったのが、高度な知能をもつレプリカントのボスの言う言葉が、実に詩的だったということです。知性が発達すると、人は世界の事象を描くうえにおいて、詩的言語を使うという高度な解釈にも、本作がアートの領域に入ってしまっている理由が伺えます。

主演のハリソン・フォードは文句なしの好演。善悪を簡単に線引きしない、本作の彼の演技、とてもいいです。この人の演技(というか存在感)には現実感があるのです。だから心情にも入っていけるし、説得力があります。そして、映画そのものをどこか突き放してるスタイルも感じられます。この人と比べると、日本映画の多くに欠けているものが何なのかよく分かります。

映画をあまり観たことない人に絶対勧める一本に、わたくしは本作を必ず入れるでしょうね。

闘いの最後に、レプリカントが言う言葉は初めて観た頃から今まで、ずっと心の深い所に残っています。

あんゆ~る
るひえるさんのコメント
2009年8月13日

一度も鑑賞したことがないので
どのバージョンでもいいから
観てみたいと思いましたっ!!

(*>ω<*)ノ ハイッ

るひえる