劇場公開日 2005年12月10日

「☆☆☆☆ ダルデンヌ兄弟が撮る映画の特徴と言えば、それはズバリ《大...」ある子供 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0☆☆☆☆ ダルデンヌ兄弟が撮る映画の特徴と言えば、それはズバリ《大...

2019年11月19日
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☆☆☆☆

ダルデンヌ兄弟が撮る映画の特徴と言えば、それはズバリ《大どんでん返し映画》だ!

「はあ?何言ってんだ!」との意見は当然の様に出るだろう。
何しろ、その手の手法は一切使っていないし。兄弟2人に直接「…ですよね!」等と聞いたなら、一笑に付されてしまう事だろう。

ただ!…。

ダルデンヌ兄弟作品には。映画のラスト直前まで、対象としていた人物は。常に【絶望の淵に立っている】事が多い。
まさに画面が暗転し、上映が終わる寸前まで…。
ところがその状況を、僅か数十秒で一変させ。映画は【希望の光】を見出し上映は終了する。

《大どんでん返し》を売りにしている映画は世に多い。
脚本も、ラストに向けての前振りを周到に準備し。観ていると、〝それ〟だけに力を入れている様に感じる作品もある。
〝それ〟が上手く行っている作品ならばまだ良いが。寧ろ〝それ〟がアダと言う名の【縛り】となってしまっている作品に至っては…。

最近、同じ劇場にて。『イゴールの約束』『息子のまなざし』と。これで3作品を見直した訳ですが。ダルデンヌ兄弟の凄いところは、その全てが《どんでん返し》を売りにする作品と違い。登場人物の【感情表現の起伏】によって、最後に《一筋の希望の光》を対象とした人物に降り注ぐ。
そんな映画の魔法をダルデンヌ兄弟は、観客に向けてもまた振り掛けているのだ。

初見 恵比寿ガーデンシネマ

2019年11月18日 シネマブルースタジオ

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松井の天井直撃ホームラン