オーギュスタン 恋々風塵
劇場公開日:2005年6月18日
解説
“フランス版Mr.ビーン”と呼ばれ、日本でもロングラン・ヒットを記録した「おとぼけオーギュスタン」の続編。どこまでも飄々とマイペースなオーギュスタンが引き起こす騒動の数々を、ペーソスあふれるオフビートな笑いに包んで描いた前作から一転、切ない恋に悩まされるオーギュスタンの姿を描くラヴストーリー。オーギュスタンを演じるのは、前作に引き続きジャン=クレティアン・シベルタン=ブラン。ミステリアスな美女リンには、フランスのシネフィルにも高い人気のマギー・チャン。
1999年製作/89分/フランス・スペイン合作
原題または英題:Augustin, roi du Kung-fu
配給:ワイズポリシー
劇場公開日:2005年6月18日
ストーリー
パリの街を横断するオーギュスタン(ジャン=クレティアン・シベルタン=ブラン)が今夢中なのは、カンフーだ。カンフー映画の大スターを夢見る彼は、ジャッキー・チェン主演のカンフー映画が上映中の映画館に入り浸って、大型テープレコーダーにその音声を録音している。そして帰宅後、それを再生して自己流カンフーの練習に励むのだ。ある日、ウェイター役で大スター、ファニー・アルダンとアンドレ・デュソリエの共演シーンにエキストラ出演したオーギュスタンは、NG連発で監督(パスカル・ボニツェール)から怒鳴られる。しかし悪びれることなく、飄々とマイペースを崩すことはない。その夜、カンフーの練習をするオーギュスタンの前に、幻覚のようにカンフーマスターが現われ、こう告げる。「修行を積め。これまでの生活を捨て、未知の世界に旅立つんだ。カンフーが生まれた土地へ…」。翌朝、全財産を自転車に積み込んだオーギュスタンは、軽やかにパリの街並みを走る。パリ13区の中国人街に到着した彼は、ホテル上海に新居を構える。こうしてオーギュスタンの修行の日々の幕は切って落とされた。だが彼はひとつ重大な問題を抱えていた。他人と触れることが苦手なのだ。目眩が起きて、悪寒に苛まれ、身体が麻痺してしまう。何とかこれを克服しようと、オーギュスタンは街中にそびえる団地の一室を訪ねた。そこは、中国から1年半前にパリにやってきた鍼灸師リン(マギー・チャン)の診療所。“中国2000年の歴史”を信じ、彼は治療を受けることを決意する。一方、少しでも多くの中国人と知りあいたい彼は、地元中国人向けの雑貨店の店員になるべく、オーナーに直談判する。店員補充の予定はないとケンもほろろなオーナーの態度を一変させたのは、オーギュスタンのこの一言だった。「タダ働きでかまいませんから」。こうしてみごと店員の座を射止めたオーギュスタンは、店長のレネ(ダニー・コール)から商売のコツを叩き込まれるが、その最中に居眠りをしてしまう。オーギュスタンはリンを訪ね、ブッダ教会に足を踏み入れる。そこで彼は、リンのフランス語教師であるブティノ(ベルナール・カンパン)と知りあう。ブティノは19世紀の中国を舞台にした小説を執筆するため、リンからアドバイスを受けていたのだった。こうしてオーギュスタンは、彼から中国語を学び始める。やがて、オーギュスタンに対するリンの治療は本格的になってゆく。その頃、仕事面でも変化があった。レネがオーナーを説得したのが功を奏し、有給で正式採用になったのだ。そんなある日、オーギュスタンはリンからブッダ協会の設立10周年パーティに誘われる。いつしかオーギュスタンは、リンに惹かれ始めるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アンヌ・フォンテーヌ
- 脚本
- アンヌ・フォンテーヌ
- ジャック・フィスキ
- 台詞
- アンヌ・フォンテーヌ
- ジャック・フィスキ
- 製作
- フィリップ・カルカソンヌ
- アラン・サルド
- セザール・ベニテス
- 撮影
- クリストフ・ポロック
- 美術
- カティア・ビシュコフ
- 音楽
- リ・マー
- オリビエ・リベ
- 編集
- リュック・バルニエ
- 衣装デザイン
- クリスティアン・ガスク