マーサの幸せレシピ

劇場公開日:

解説

シェフの仕事一筋に生きてきた女性の人生の転機を描いた心温まるダイニング・ムービー。製作は「アンダーグラウンド」「ポーラX」「べレジ-ナ」のカール・バウムガートナー。監督は、ドイツの新鋭女性監督サンドラ・ネットルベック。出演は、「悦楽晩餐会」のマルティナ・ゲデック、「恋ごころ」のセルジョ・カステリット、「セレブレーション」のウルリク・トムセンほか。2002年ドイツ映画賞最優秀女優賞(マルティナ・ゲデック)・同年クレイユ国際女性映画祭最優秀作品賞受賞。

2001年製作/105分/ドイツ
原題または英題:Mostly Martha
配給:アミューズピクチャーズ
劇場公開日:2002年11月16日

ストーリー

ドイツのフランス料理店で働くマーサ(マルティナ・ゲデック)は絶対味覚を持つ一流シェフだが、自分の殻に閉じこもっている女性だ。ところが、急逝した姉の8歳の娘リナ(マクシメ・フェルステ)と一緒に暮らすことになり、生活が大きく変わり始める。マーサの料理も子守の女性も拒むリナだったが、陽気なイタリア人シェフのマリオ(セルジョ・カステリット)に心を許し、休日はマーサの家で彼の料理を食べたいと言い出す。当初彼を嫌っていたマーサも、マリオの優しさと愛情のこもったイタリア料理に心が和み、次第に彼を愛し始めていた。そんな矢先、マーサはリナが学校をさぼって徘徊している事を知り、さらには父のいるイタリア行きの切符を買おうとして補導されてしまい、自分が母親代わりになれないと知り落ち込む。その夜、料理を持って家にきたマリオと遂に結ばれるのだった。翌朝、マーサが探してあげていたリナの父ジュゼッペ(ディエゴ・リボン)が現れ、リナを引き取って行く。マーサはリナを失って心を痛め、マリオにきつくあたり、店では店長と口論の挙句に辞めてしまう。そんなマーサは決心し、マリオと共にリナの元へ向かうのだった。そして2人は結婚する。

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映画レビュー

4.0ミーガンはこの映画に触発された?

2024年5月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

2001年にまだAIはない。ましてAI搭載の子守り人形も存在しない。そんな時代、親を交通事故で亡くし一人ぼっちになってしまった8才の姪リナの面倒を見ることになった叔母のマーサの話。マーサも食べないがリナも食べない。マーサは寝坊、リナも寝坊。ベビーシッターを雇うもダメ。マーサは姉を亡くし悲しみ、リナはママに会いたいと泣く。 その食べないマーサはハンブルクの高級フレンチレストランの料理長。内気だと自己分析しているが、自分のレシピと料理には自信とプライドがある。わかっちゃいない客(みんな男だった)に対するキレ方は物凄い迫力だ。厨房で働いているのは男性だけでなくもうすぐ赤ちゃんが生まれそうな妊婦含めて女性が沢山いるのはいい。 そこにマーサのポジションを奪いかねない(とマーサは勝手に思い込む)新たな同僚、イタリア人のマリオが、あまりにイタリアンの素敵な曲"Volare"と共に登場!彼の作る賄い料理はとても美味しそうだ。ステレオタイプ過ぎるが、ドイツ人には有り得ない遅刻、いつでも明るく楽しそう、子どもの相手がうまい、同僚でなく「女」としてマーサを見つめる時の視線、素敵、だけどもう少しイケメンであって欲しかった(ゴメンナサイ)。 マーサの心の中は嵐だけれど、流れる音楽がキース・ジャレットなので強さがありながら落ち着きと冷静がある。リナとマリオによって溶けておおらかになるマーサの成長物語💕 おまけ マリオが話すドイツ語はドイツ人による吹き替え。それが本人の雰囲気と合っていなくて残念だった

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talisman

4.0いい話

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア

4.5アメリカ版より絶対こっち

2023年9月16日
スマートフォンから投稿

幸せ

しみじみと心が温まっていく作品でした。みているうちに、自分がどんどんマーサと同じような気持になっていって、リナと別れる時はせつなくて涙が出、ラブシーンのときはドキドキしました。 店の中で、仲間と仕事をしながらもなんとなく孤立していたマーサ。たしかに初めは表情が硬かったけれど、リナやマリオとの関わりを経てだんだん周りの人との関係もかわってきたりして表情も豊かになってくる。生きていくということはおもしろい。ほんの小さなことでも常に物事は流れていく。考えてみれば、ドイツとイタリア、これは「北風と太陽」のようなもので、象徴的に扱われているのだ。ちょっと冷たい感じだったマーサが、イタリアの太陽を浴びてだんだんと・・・ 食べることは、人の心に深く関わっているんだなあと改めて考えさせられる。そしてとても官能的でもある。 映像がとても美しく楽しめる。インテリア、料理、街並みなど落ち着きがあり、やや寒そうではあるがヨーロッパ北部のオシャレ感がよくでている。 音楽はキース・ジャレット、リラックスできるとてもステキな音楽でした。

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らいぴゅう

3.5ほんの少しの気持の余裕

2023年1月11日
Androidアプリから投稿

きっと自分に厳しい人だったのでしょうね、マーサという人は。 その厳しさで、ここまでの料理の腕前を身につけ、一つの厨房でヘッド・シェフを任されるまでになることができたのだと思います。 マーサが自分に課していた様々なルールというのは、自分で自分に課した厳しさの現れであったことは疑う余地もありません。 ただ、厳しい修行に打ち克ってウデを磨いてきたことは、この厨房にスー・シェフとして入ってきたマリオにとっても同じだったと思います。料理人という、職人の世界のことですから。 同じように厳しい道のり(修行)であっても、マリオには、いくばくかの気持ちの余裕があったのでしょう。その少しの余裕があったからこそ、マリオはリナに食事を摂らせることができたのだと思います。 そしておそらく、最後にはマーサの心をしっかりと惹きつけたのも。 そういうことで、とても温かな気持ちになれた一本でした。観終わって。評論子には。 人生には、そういう「ちょっとした心の余裕」というものが大切なのかも知れないと、改めて思いが至った一本でもありました。

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talkie