トレーニング デイのレビュー・感想・評価
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必要悪
地方出身の新米刑事が大都会ロサンゼルス警察の麻薬取締課に配属され、ベテラン刑事のもと仕事のいろはを学ぶ1日を追った作品。
ありがちな刑事バディムービー。と思いきやいつまでも縮まらないギスついたお互いの距離感。最後の最後までホントはこの人良い人なんじゃないか感を醸し出すデンゼルワシントンの悪演技にそわそわ笑。
そして相棒のイーサンホークがだんだんデンゼルに対する不信感でねじ曲がってきてそわそわ笑。
まさに目には目を、悪には悪を、な考えを持つアロンゾ。必要であれば規則は破る、市民の家を偽の令状で家宅捜査する、金のために友人を殺す。後半はほぼただの悪人。それを正義と胸張る様はある意味狂っている。
狼を倒せるのは狼だけだ
このセリフが彼を象徴していたなと感じた。狼を倒すために狼になったアロンゾは最後は倒される側の狼になってしまい、みんなから嫌われてしまった、オオカミ少年的な意味も入った狼になってしまったんだなと思った。
刑事バディ作品としては異色作。最後はアロンゾに打ち勝つもなんだかやりきれない終わり方に。それにしても飴と鞭がうまい役だったなぁ普通に上司でこんな人いたら信頼してしまいそうで怖い笑。
あり得ない1日
総合:75点
ストーリー: 75
キャスト: 85
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70
二人の演技がいい。良い役柄ばかりで演技も役柄も破綻のなかったデンゼル・ワシントンの悪役ぶりが、今までの差もあって同一人物とは思えないほどに存在感を示す。ホークもいい。それから出てくる犯罪者たちも本当に悪そうで、一つ一つの犯罪現場が迫力があっていかにも犯罪者たちな雰囲気が迫ってくるのもいい。結構それが怖くて、この世界が普通じゃないというのを嫌でも知らしめる。特にヒスパニック系の暴力団たちと彼らの家でポーカーをする場面がやばい。
教科書どおりのやり方で事件が解決できるものではないだろうし、この危険地域では法律違反も恐れないのが有能と言われる刑事のやり方。常に危険と隣りあわせの任務だらけで給料だけでは釣り合わなければ、権力を使って帳尻を合わせる。だがこの人は有能だけどその力を使う方向が間違っている。時々正義の任務も果たすものの、結局敵を作りすぎる略奪者にすぎないのだから、彼の天下が長く続くわけがない。近所の住人にすら恨まれて取り囲まれているし、しかしそれでもそれを収めようとする権力の乱用ぶりと折れない強さが堂に入っている。
それと1日でホークが正義感と良心を捨てて自分の側につけられるというのは、随分と緩い見通しをたてたものだ。ホークに1日目からこれだけ自分の弱みにもなる都合の悪い部分を見せ付けるのは、その傲慢さと驕りゆえだろうか。普通は新入りが自分の味方になるのか邪魔になるのか彼の取り扱いにもっと慎重になるものだろうし、そのあたりにちょっと彼の甘さも感じる。
見せつけた役選びの上手さ
正義と悪
アメリカって怖わいねえ
これが期待の映画?
善の感覚が麻痺していく過程
時として《善》と《悪》の境界線は非常に曖昧になる
その《感覚が麻痺していく過程》を恐ろしく体感できる
いったい何が《善》で 何が《悪》なのか…
ラストまで自分の《弱い心》が揺らぎに揺らいだ
この新米刑事の初日のトレーニングデイを描いた
たった1日の話は 《観客の心》をも訓練させてくれる
この作品を劇場で初めて観た時は
ちょうど9.11《同時多発テロ》の直後だった
あの時期は世界中が《悪》を目撃し 暗く深く絶望していた
そして大半の人がアメリカの始める戦争に賛同していた
その戦争が《善》だということを疑う者はいなかった
時として《善》と《悪》の境界線は非常に曖昧になる
人の心は弱く 脆い…
《思い込み》や《勘違い》などに簡単に左右されぬよう
この映画でみんな自分の《心の強さ》を試してみましょうぜ
デンゼル・ワシントンとイーサン・ホーク
2人とも最高にベストな演技で火花を散らし ぶつかり合っている
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