「【”人生の真なる豊かさとは何か”を観る側に問いかけて来る、ファンタジック映画の逸品。心に響く台詞テンコ盛り映画でもある。】」天使のくれた時間 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”人生の真なる豊かさとは何か”を観る側に問いかけて来る、ファンタジック映画の逸品。心に響く台詞テンコ盛り映画でもある。】
<Caution!内容に触れています。>
ー 久方振りに鑑賞したが、矢張りとても良き映画である。社会的成功を収めたジャックを演じるニコラス・ケイジは当然良いのだが、ケイトを演じたティア・レオーニがとてもチャーミングであり、且つジャックが”もう一つの人生で”ケイトとの間に設けていた女の子アニーがとても可愛くて、彼女がジャックに懸ける言葉がとても沁みるのである。
尚、私は独身主義を否定する積りは毛頭ない事は、敢えて記します。-
■ビジネスでの成功を夢見て、銀行の研修を受けるために恋人ケイトと空港で別れたジャックは13年後、大手企業の社長となり、独身生活を謳歌していた。
だがクリスマスイブの夜、不思議な黒人青年(ドン・チードル)と出会った彼が、翌朝目覚めると、ベッドには別れたはずのケイトと小さな子供が隣に眠っていたのである。
◆感想
・不思議な黒人青年に”僕は何でも持っている。”と話すと、”これから起きる事は、アンタの責任だ。”という余りにも有名な台詞の遣り取りからファンタジックな物語は始まるのだが、高級マンションの一室で独りで寝たジャックの身の上に起きる事の数々が、妻子持ちの男には大変に響くのである。
・いつもとは明らかに違うジャックに対し、感の良い女の子アニーが、”パパじゃないみたい、宇宙人?”というシーンから、ジャックがパラレルワールドでの自分の仕事や、家庭内での役割を教えて貰い、一生懸命それをこなしつつも、元の“成功者”としての人生に戻ろうとする姿や、それに対しケイトが混乱しつつも、ジャックと一緒に生きる選択をするシーンが沁みるのだな。
・そして、ジャックは成功者として独身で過ごす生き方と、”学生時代からずっと、好きだったケイト”と、彼女の間に出来た可愛い二人の子供と過ごす生き方とを考えて行く姿も、今作がファンタジーではあるが、”人生の真なる豊かさとは何かを観る側に問いかけて来る”映画である、と思うのである。
<今作は、人生の真なる豊かさとは何かを観る側に問いかけて来る、ファンタジック映画の逸品であり、心に響く台詞テンコ盛り映画でもある。
特に、妻子持ちの男(私である。)にとっては、響くのだなあ。>