レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想いのレビュー・感想・評価
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アンソニーホプキンス
ブラッドピットを観たくて何の気無しに見始めたのだけど、プラピがカッコ良いのはもちろんなんだけど、
やっぱりアンソニーホプキンスなんだなと言うのが
率直な感想。
ブラッドピットを中心とした三兄弟と彼らが愛した女性の話しなんだけど、それを見守る親父としてのアンソニーホプキンスの存在感と後半の老いてからの快演は流石の一言だった。
前半は正直つまらね〜と思ってたけど、
戦争からの帰還からの息も付かせぬ展開は
目が離せずとても面白かった。
ただ愛の話だけに集約せずに復讐の展開は
胸熱だった。
生き方の違いで相入れない長男と次男の関係も
底には愛情がずっとあるからとても切なく、
ラストに待ってる演出にグッと来ました。
愛の話の割に案外ヒロインが地味な印象はあったけど、
彼女の揺れ動く感情も繊細に細かく描かれていて
兄弟の関係が観たい者としては邪魔かなと思ったけど
嫌いにはなれなかった。
最初はどうかなと思ったけど観てよかったです。
ブラピのカッコ良さだけ
ストーリーは難しくないのですが、観終わってからどう表現したら良いのかわからない…という感想です
特に面白かったというわけでもなく退屈したというわけでもないのですが
ブラピ演じる次男のトリスタンが、野性的なのに優しいっていう男性で、周りの人全員から愛されているんです
そんな弟を妬んでいるような長男のアルフレッド、でも結局は弟想い
3兄弟みんなから愛されるスザンナ、嫌な女の人ではないんだけど、求められた立場であってもこっちがだめならこっちっていう女の人にも思えて、私には「うーん」なヒロインでした
そんな感じで私には「だから何が言いたかったん?」でした
私のなかに残った感想は、ブラピのイケメンぷりと美しい自然の雄大さだけでした
「Fall」の意
元騎兵隊大佐だったラドローは、牧場で三人の息子と先住民ともに牧場で暮らしていた。時が立ち、三男サミュエルが婚約者スザンナを伴い帰郷。そして第一次世界大戦勃発で三人兄弟は出兵、その後禁酒法時代へ。ラドロー家の激動の50年の物語。
父子兄弟の葛藤を、次男トリスタンを中心に描かれています。雄大な自然と過ごし、普通の人間社会に収まらないトリスタン。それゆえ、彼に起きてしまう出来事が悲しい。
サミュエル演じるのは、「ET」のエリオット少年。トリスタン演じるブラッド・ピットが、敵の頭皮にしてしまうところで「イングロリアスバスターズ」を思い出しました。
「Fall」の意味を考えると、冒頭の語りにある落ちる葉の月、秋、また凋落とかも含まれているのか。
落ちつくところ
1900年代初頭、
アメリカ🇺🇸に住む
アルフレッド、トリスタン、サミュエルの
三人兄弟にまつわる話。
1914年に始まった第一次世界大戦で、
イギリス🇬🇧軍に加わり三人揃って従軍。
サミュエルを守るとスザンヌに誓った
トリスタンだったが、少し目を離した隙に
危ない場所に行き敵に見つかり逃げようと
するが、鉄条網に引っかかり、撃ち殺された。
身体は無理で心臓を取り出し、
足を負傷し帰還するアルフレッドに託す。
悲しみが癒えぬ中ようやくトリスタンが
帰って来た。
喜び愛し合うトリスタンとスザンヌ。
その事実を知りスザンヌに愛を告白していた
アルフレッドは家を出て行く。
スザンヌと幸せな日々を送っているかに見えた
トリスタンだが、
鉄条網に引っかかる子牛を見て
サミュエルを思い出しスザンヌと一緒にいる
自分に自責の念を感じ、
あてもなく出て行き南洋の島国で暮らす。
スザンヌとは書簡のやりとりをしていたが、
最後に別の男と結婚しろ、という手紙を
送って来て、
絶望するスザンヌ。
アルフレッドは商売で成功し、
町の有力者とも付き合うようになり、
議員選挙に出ると実家を訪れたが、
父の激昂を買ってしまう。
しばらくしてトリスタンを諦めたスザンヌと結婚する。
やっと帰って来たトリスタン、
スザンヌの結婚を聞いて呆然とするが、
会いに行き幸せそうな様子を見て安心する。
美しく成長したイザベル2と再会し愛し合い、
ゴールイン。息子2人に恵まれ上の子には、
サミュエルと名付けた。
幸せいっぱい、家族一同で
アルフレッド&スザンヌ夫妻と遭遇するも
幸せモード撒き散らし💕⭐️💕⭐️💕
帰途、警察に待ち伏せされ、警官が脅かしに
発砲した弾が跳ね返りイザベル2にあたり
絶命させてしまう。
逆上したトリスタンは警官に暴行。
禁酒法の時代に闇取り引きしたとの言いがかり
通報で捕まえようとしたようだ。
翌日アルフレッドが来て、
イザベル2の件は事故と処理されたこと、
トリスタンは禁固30日に準じないと
罪が重くなると。
だいぶいろいろいい加減な法律?と警察組織。
牢屋にいるトリスタンにスザンヌの面会。
感情の揺れからか本心を吐露したスザンヌ。
帰宅して自身の本音の罪深さに
命を絶ってしまう。
家にまた警察がやって来て手を上げろ、と脅す。
反抗して警官たちを撃ち殺すトリスタン。
あわや、という時、
アルフレッドが助けてくれた。
逃亡者になってしまったトリスタン。
兄に子供を託すと告げると喜ぶアルフレッド。
お父さんは、三人の中でトリスタンがお気に入りだった。それは、アルフレッドのように計算しないところか。
または、議員となり国の手先と考えて戦争を推進して行くことへの嫌悪感か。
イザベル2に分け隔てなく接したトリスタンや父の考えとは少し違うからか。
キリスト教の考えが強く影響しているのか、
サミュエルが戦死したことで自分を大切にしないトリスタン。
イザベル2が流れ弾にあたり不慮の死となったこと、
心中密かに願ってた、と告白し自分を責め続けた
スザンヌ。
幸せになりきれなかった家族の話?
雄大な自然の美しさに比べて人間たちの生きづらさ
を描いているのか。
再度観て編集するかも、です。
牧歌的な風景に輝くブラピに萌え
ことごとく不運に見舞われる3兄弟。
家族を思う気持ち、愛する人への想いが複雑に絡み合い長いストーリーをギュッと詰め込んであり忙しいですが、置いてけぼりもされず見応え十分でした。
又観たい作品です。
禁酒法のある時代の闇は、政治家・マフィアの蔓延ってしまうのですね。いつの時代も繰り返されるのは、残念ですが、現実ですね。
NHK BSプレミアム
凍った木の月
性格の異なる3人の兄弟が、互いに認め合いながらも、時にライバルとなり、激しく対立してしまう … 。
弟思いの精悍な次男トリスタンをブラッド・ピット、クールで美しい湖水のような瞳を持つ長男アルフレッドをエイダン・クインが演じる。
溌剌とした輝くような笑顔で兄弟を魅了するスザンナをジュリア・オーモンドが、揺れ動く心情を表現豊かに演じる。終盤、スザンナがトリスタンに告白したある台詞に、人が持つ罪深さを思った。
弟の墓前で咽び泣くトリスタンの姿に涙した。
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕)
戦争の傷跡は人生を変えてしまう
ブラッドピット扮するトリスタンラドローは若い頃熊に襲われた事があるくらい野山を駆け巡っていた。3兄弟は従軍し戦地に赴いたが、弟は実家に許嫁を残したまま戦死した。
観ていて以前観た作品だと思い出した。戦争の傷跡は心に深く残り人生を変えてしまう。野生児の様な長髪のブラピがなかなか魅力的だったね。
新大陸の悲劇の勇者の伝説
わりと始まりの方で「トリスタンとイゾルデの?」と彼女が言う。
愛し合ってはならない恋人達の悲劇。
この物語のトリスタンは、子供の頃には野生の熊に立ち向かうほど向こう気が強いけれど周囲のものには優しい、誰からも愛される若者だ。豊かな自然の中で原住民族も交えて牧歌的な生活を送っていたが、戦場で弟を救えず、弟の悲惨な最期を見取った時、彼の心の中の、多分子供の頃から潜んでいた大熊が暴れ出し始める。それを鎮めるため、家を出て放浪するが、結果的に恋人や兄を傷つけることになってしまう。その後も自分は周りの人を不幸にしてしまうのではないかと思い、最愛の子供達の幸せを願って一人、山に入っていく。
こんな感じのストーリーが、ロッキー山脈北部の大自然を背景に、原住民族インディアンの文化、戦争の酷さを絡め、郷愁と抒情を込めて描かれている。
ブラッド・ピットが馬に乗って駆けてくるシーンは一幅の絵画で、誰だって彼を好きにならずにはいられない、という説得力があり、家長役のアンソニー・ホプキンスと愛されない長男役のエイダン・クインの演技が、物語の厚みを増していた。(ラストでこの二人が抱き合う場面はエモかった。)
繰り返される愛情と懺悔
強い絆で結ばれた3兄弟の中に全員を魅了する三男の婚約者が登場し愛情の矢印が交差する。
家族を見守る先住民族の目線で語られる(英語を嫌ってるはずなのに語りでは英語なのが面白かった)
兄弟みんなで強い正義感を持つ三男を筆頭に戦争に行くのだが、その三男を守るために次男が全力を捧げるところに強く共感した。弟を守るためならきっとなんでもできる。
冒頭の牧歌的な風景から徐々に崩れていく家族の絆が、衰退していく牧場と重なった。
次男の物語だけで一つの映画が描けそうなぐらい、破天荒で濃いキャラクターだった。若干本筋とのズレを感じて若干最後気持ちがぶれてしまった。ただブラッドピットの長髪に流し目が美しすぎて、あれは一瞬で恋をしてしまう…。
あと、牧草地の情景が個人的にとても好みだった。
心が締め付けられる
ワイルドで破茶滅茶なそれでいて思いやりがあって人を惹きつけるトリスタン。ブラッド•ピットがその魅力をとてもよく演じていた。
スザンナがトリスタンの帰りを待つ姿に心が締めつけられた。
弟の死を背負って生きていくトリスタンの姿、平穏な幸せを掴んだ矢先に訪れる悲劇、何度も胸が苦しく悲しくなってしまう映画だけど、葛藤、嫉妬、家族愛、復讐心など人間の心の機微をとてもよく描いている素晴らしい作品だと思う。
あと映像がとても美しい。
待たせ過ぎな男と待てなかった女
野性味溢れるブラッド・ピットの存在感と理不尽な目に遭いながらも復讐を成し遂げる姿、最後に手を下したのは父と兄で損な役回りの次男。
ズッシリと構えたアンソニー・ホプキンスの存在は物語にあまり絡まない地味な位置付け、三兄弟と家族の絆から一人の女性を挟んだ愛憎劇というよりは、インディアンの魂を持ち破天荒ながらも信頼の厚い男が生き抜いた人生がテーマか。
禁酒法や三兄弟だったり悪徳保安官など「欲望のバージニア」を思い起こさせる展開、本作の方が公開年度は早いがコッチは実話をベースに、ブラッド・ピットの最後もトム・ハーディと似ている、熊ではないが。
大河ラブストーリー
いい作品なのだが、内容が詰め込みすぎの感あり。まるで『大草原の小さな家』の全ストーリーを一つの映画にしてしまったかのような・・・そんなイメージ。いや、しかし、感動的な場面や印象深いシーンがいっぱいあるのです。戦争から帰ってきた直後の大牧場で子牛が鉄条網にからまってうめいているところ。これは戦死したサミュエルのシーンを彷彿させるところ。だがトリスタンは感情を表に出さない。他にも、父ウィリアム(ホプキンス)がアルフレッド(クイン)を叱り付けるシーン。ここは一瞬レクター博士になってしまったかと思ったよ・・・
全体的に自然の美しさを前面に押し出し、アメリカの四季を感じさせる。家族の心がが時には離れ離れになり、また深い愛で結びつく。古き良きアメリカといったものもありました。父が先住民虐殺に対して怒りを感じたり、無駄な戦争への参加に反対する姿勢にも心打たれました。
何か物足りないといえば、トリスタンが野性へと回帰するはずなのに、理性がかなり邪魔していたこと。もっと暴れてほしかったです。
壮大で、切なくて、美しい
ラドロー家とそのまわりには、悪人はいないのに、なんでみんなこんなしんどい思いしなきゃいけないんだろうね。
それぞれの葛藤が伝わってきます。
それにしても、30代前半までのブラッド・ピットは麗しいの一言。
誰が誰に翻弄された?
最後まで、よくわからなかった。
言われなかったらわからなかったけど、サミュエルはET の彼だったのか。全然わからなかったなぁ。成長したね…ってそういうことじゃなく。
サミュエルのフィアンセとして男ばかりの家にやってきたイザベル。お母さん、よくぞ平気で、と。サミュエルのフィアンセだけど、何かあったらどうするの?と心配ではない?そして、イザベル、フィアンセの立場でいつまであの家にいるのか?ずっといたね。
うーん、なんだか、逆ハーレムもいいところでは?そりゃ気分はいいだろうし。
使用人?のインディアンの娘、イザベル2が可愛かったなぁ。
兄弟3人がイザベルに翻弄されたのか。
よくわからないけど、最後までブラピを追いかけるイザベル。いい加減にしなさいと言いたくなった。
そして最後までイザベル2がかわいそう。アルフレッドも。トリスタン1人がおいしい役のような。三兄弟あるあるか。
イザベル2がすごく綺麗な女性になって現れたけど、そうじゃなかったらどうなっていたの?
結局はそういうことなの?
ということで、違うところでモヤモヤしてしまった。
生き急いだ男が生き延びた不思議な人生ドラマ、その魅力に溢れたズウィック監督のアメリカ映画
興味深い映画だった。父と息子の関係、男兄弟三人の愛憎、ネイティブアメリカンの神秘的能力に惹かれる白人の姿、愛する男と一度は結ばれるが幸福にはなれない女性の立場、戦争で破綻する人間育成と恋愛感情の結び付きなど、現代のアメリカ社会とは違う価値観と秩序の過酷な時代背景から生まれた人の道というドラマが壮大に描かれていた。
ブラッド・ピットは悩む青年の役柄が続くが、この作品でも第一次世界大戦で弟を守り切れず死に至らしめたことに懊悩し復讐を果たして、戦後は弟の婚約者と相思相愛になりながら遥か離れて世界を旅する放浪の身に自分を追い詰めていく。複雑で何を考えているのか捉えどころのない不思議な人物を、ピットが魅力的に演じている。男泣きの難しい演技も見せていて、これは「エデンの東」のジェームズ・ディーンの再来の俳優扱いになるのだろうか。また、映画の最後で明かされる、生に対して最も危ういポジションにいたこの主人公が1963年まで生き延び、彼を愛した多くの人達はこの世を早くに去ってしまったとある。これは63年生まれのピットをキャスティングしたからその数字にしたようにも思えて、役柄と俳優の生まれ変わりを意図したと捉えても面白い。どちらにしてもこのブラッド・ピットが演じた主人公のユニークさが映画最大の見所になっている。
戦争のない平和な今の世からみれば、戦争によって愛することを大切にした時代があった。平和なだけで幸福が満たされる訳ではなく、その時代の幸福の追求がある。それは多くの映画で描かれて来た、死に直面して初めて人は愛することに真剣になれること。その遺伝子を受け継いでいるからこそ、多くの名画が普遍性を持っていると言えるのではないか。この作品にも、そのことに気付かせてくれるテイストがあって、作品の完成度ではなく内容面で感動するものがあった。
アンソニー・ホプキンス演じる父親は元騎兵隊の大佐で、戦争の残酷さや国家の独善に嫌気が差し退官し隠遁した男で、妻とは別居しながらも三人の息子を育て上げた人物である。彼の教育方針は特に描かれてはいないが、子供たちは其々に立派に成長している。ただ、父の愛情が次男に多く注がれるのは、自分に似た性格や資質を多く受け継いでいることに起因しているからだろう。その上でカギになるのは母親の存在なのだが、キリスト教のアメリカ映画の例に洩れず、脚本は妻の存在に深入りしていない。この上品で美しい妻とホプキンスの夫婦のドラマも観てみたいと思わせる設定ではある。禁酒法の時代背景もなぞる程度で説明不足の欠点も多いが、色々と考えさせる物語の真面目さをエドワード・ズウィック監督が手堅くドラマティックにまとめている演出は評価したい。
1996年 11月25日
公開時は映画館の前まで足を運んだのだが、大味の大河ドラマと思って敬遠してしまいこの時後悔してしまった。ブラッド・ピット作品を全て観ているわけではないが、デヴィッド・フィンチャーの「ファイト・クラブ」とこのズウィック作品、そして最近の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が現時点でのピット映画のベストになっている。その中でこの作品が一般的には全く評価されず、忘れ去られているのが少し残念ではある。
全28件中、1~20件目を表示