レインメーカーのレビュー・感想・評価
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レインメーカーの仲間入り
若き日のマットデイモンを見て、ウィルハンティングはあの後弁護士になったのではと錯覚する。
レインのようにお札を降らせるタイプの弁護士達には入れない、父親が荒れるような一般家庭出身のルディが苦学生として晴れて法学部を卒業し司法試験を突破する。
一般人の生活がよくわかるルディにとって依頼人達に寄り添うのはそう困難ではないはずだが、戦う相手は社会の構図として搾取側にいる大手企業や悪徳弁護士。
目の前の人の痛みに目を向けて仕事をしていくとぶちあたる、一歩片足を踏み込まなければ悪を出し抜いて勝てない仕組み。法曹界であっても、綺麗事では回らない。
それをよくわかった最初のなんとか入れた勤務先、ブルーザーの法律事務所のツテとそこで出会った保健関係を得意とするアシスタントおじさんと共に、ずる賢い立ち回りをまだ身につけていない新米ルディが、保険金が降りずに白血病骨髄移植を待って亡くなった青年家族のために裁判を切り抜けていく。
裁判官が、ルディが弁護士になろうと思ったきっかけでもある、公民権運動関連裁判をしていた黒人に変わる?!そして出てきたらダニーグローバー。見ていて、これは勝てそうだと安心して見ていられる。
だが、気付けばかつての実家の母親を彷彿とさせるDV夫に悩まされるケリーへの使命感にも燃えるルディ。
見て見ぬ振りができない良さが、裁判が重要な時期なのにDV夫との決闘へと進展してしまう。
なぜ警察を呼んでから、ケリーの家出荷物をまとめないのかと思うが、結果的にケリーの夫との乱闘の末、金属バットで殴り殺してしまった。
そこからの裁判、気が気でなかっただろうが、ケリーの機転により、ルディは逃げ、ケリーが傷害致死の罪を被って一時的に服役するも、正当防衛ですぐに釈放され追訴なしの無罪放免、捜査なしとなった。
相手弁護士達にとやかく言える清廉潔白ではなくなってしまったルディが、身をもって、法曹界で渡り歩き依頼人を守るためには汚い手も知り、実践していく。
最終的に陪審員判断で巨額賠償金が命じられる勝ちとなったが、保険会社は破産。ルディにも被害者家庭にも1円も振り込まれない最後となった。
お金で勝ち負けがつかない設定となって、何を思うか?
示談金を正解とする人も、正義を正解とする人もいるだろう。依頼人が最も納得する形はなんなのか?
いくら貰おうと、手術を受けられず亡くなった息子の命は戻らない。その息子が、健康を取り戻す次に納得するのはなんだっただろう?
とても考えさせられる。
そして、どんな業界でもそうだと思うが、生き残るために手段として、善だけでは立ちゆかなく必ずなる。
生き残る者の中には、染めた悪と向き合わずに堕ち続けて、悪がジョークの域に気付けばなっている事がほとんど。
弁護士も医者も芸能界も政治家も教師も、いつしか目の前の依頼人最優先にできない利権にまみれたもののみ生き残る、そんなのはどの国でも世の通念だと思うが、全員が初めはマットデイモン側だっただろう。
「いつ魂を捨てたか聞きたい」と直球で切り込む、青い目の若き日のマットデイモンがとても印象に残る。
あなたは何を取りますか?
両極端は少なくて、グレーに染まっている人が社会の殆どなのではないだろうか。
勝ったけど、レインメーカーの仲間入り。
勧善懲悪的な展開でスッキリ
司法試験を合格したばかりの青年が、巨大企業のベテラン弁護士団を相手に戦う。未熟ゆえに法廷ルールもまだわかっておらず、質問しても反論されて続かず。色々な困難を乗り越えながら、悪徳保険会社から勝利を勝ち取るのだ。
一躍有名になった彼がその後に選ぶのは1人の女性のための道だった。彼の自然体な生き方に共感した。
この映画は、法廷論争は見応えがあって面白いけれど、法廷物語ではなく1人の若者が男として独り立ちしていく物語だった。
ちょっとだけ出てくるレインメーカーそのもののミッキーロークが相変わらずカッコ良すぎた。
けっこう面白い
マット・デイモンが若くて、弁護士なのにムキムキ。
絶対要らないであろう裸シーンがあった。
主役がマット・デイモンだからか、ちょくちょく笑えるシーンあり。背の低い相棒も良かった。
ほとんど法廷シーンなのに色々あって面白い。
徐々に裁判が上手くなっていってた。
最後やるせないっちゃやるせない。敗訴側が破産したら勝訴側に一銭も入らないのは可哀想。
あと恋愛シーンが少ない。相手がいて、割と重要そうなのにサラッと終わる。
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