レインメーカーのレビュー・感想・評価
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【”法に携わる者の基本姿勢は、社会的弱者の立場に寄り添う事である!”今作は法律を学んだ事が或る者には心に沁みる作品であり、若き新米弁護士が強大な保険会社に挑んでいく姿が印象的な作品でもある。】
■悪徳弁護士・ブルーザー(ナント、ミッキー・ローク!)に雇われた弁護士志望のルーディ。
目出度く司法試験に合格した彼の初仕事は白血病のダニーに対して支払いを拒否する保険会社”グレート・ベネフィット)を訴えることだった。
だが悪事が明るみとなったブルーザーは雲隠れし、ダニーの行方は暗澹たるものになる。
◆感想
・全く個人的な話で恐縮であるが、私は旧帝国大学(今でもこんな言い方するのかな。)の法学部(当時は、阿呆学部と言われていた・・。)で4年間法律を学んだモノである。
専攻は、刑事訴訟法である。担当教授は、当時日本の刑事訴訟法の権威とされていた方であった。
彼の、今は亡き教授が最後の講義の際の締めに仰った言葉は鮮明に今でも覚えている。
【君たちが、卒業後に法曹界に進むのか、一般企業に進むのかは諸君が決める事である。だが、私の講義を聴いてくれた君たちに伝えたいことがある。
それは、どの道に進もうとも、”社会的弱者の立場に立って”社会人として、活躍してくれることを私は希望します。】と言うお言葉であった。
講義も休み休みだった私にとっては、この言葉はとても心に響いた。涙が出た。
正に金言である。
彼の教授のお言葉が、私のその後の人生の指針になった事は間違いないのである。
■今作では、漸く弁護士になったルーディ・ベイラー(マット・デイモン)が、身を寄せた家の若き男性が、白血病ながら保険会社”グレート・ベネフィットからの支払いを拒絶され死に至る姿や、偶々観たDV男に暴力を振るわれるケリー・ライカー(クレア・デインズ)の姿が描かれる。ルーディ・ベイラーはそんな社会的弱者に寄り添うのである。
・彼は、巨大企業の保険会社”グレート・ベネフィット”に対したった一人で、法廷争闘に持ち込んで行くのであるが。
ー 今作では、この法廷を仕切るタイロン判事が黒人である事と、彼の聡明なる審議進行の描き方が絶妙である。-
・最初は余裕尺尺であった保険会社”グレート・ベネフィット”の弁護団。だが、保険会社”グレート・ベネフィット”の財政状況や、車内での過酷なリストラが行われていた事実が明らかになる共に、”グレート・ベネフィット”社が多くの保険請求を却下していた事実が、徐々に明らかになる過程の描き方。
■ラストは、ほろ苦い。
保険会社”グレート・ベネフィット”は、その悪行が晒されて事で、廃業に追い込まれる。社の主要人物は拘束される。
正に”奢れるものは久しからず。”である。
マット・デイモンが若き日から自ら出演する作品を吟味し、出演を決める事は知ってはいたが、今作はいぶし銀のような法律家とは如何にあるべきか、いや、真っ当な人間は如何に生きるべきかを描いた逸品であると、私は思った作品であります。>
テーマ性とエンタメ性の絶妙なバランス
まずは、かつての主役スター、ヴォイト選手、シェイダー選手、ローク選手の存在感はやはり健在でご同慶の至り。
コッポラ選手お得意の格調高さにサスペンス、スリラーのエンタメ性も十分、正義を訴える内容ですが、説教くさくないのがよい。
デヴィート選手の貢献度が大、てか作品を喰っちゃたカンジでした。
正義は勝つ
保険金未払い訴訟の法廷ドラマ、マッドデーモン扮する若い弁護士が、裕福で無い白血病患者が保険支払いを却下され移植治療を受けられず亡くなった側に立ち、経験豊かで訴訟慣れしたベテラン弁護士を抱えた保険会社を相手取り法廷で戦い、最後は勝訴する。アメリカの裁判社会の縮図を観て面白かった。
レインメーカーとは
雨を金に例えて、荒稼ぎする弁護士のことを指してるそう。
新米弁護士が、大企業の不正とエリート弁護士たちに立ち向かう。
半沢直樹のような、梨泰院クラスのような、
大悪玉をひっくり返すストーリーですが、最後は意外とシビアな終わり方。
それでも後半の怒涛の攻防戦は、目が離せなくなりました。
コッポラ監督がこんな作品撮ってたの知らんかった。
ネトフリにて鑑賞。
コッポラらしい重厚な映画かな?と見始めたが、こじんまりと収まってる。スケール感が無いのは期待外れでしたが、ちゃんとまとまってる佳作です。
俳優陣も豪華だし、ちゃんとハマってる。
ダニー・デヴィートはいい味だしてるし、ジョン・ボイドも良い。
ミッキー・ロークも『ジョーズ』のロイ・ジェイダーもチョロっとだけ出てくるけど、ちゃんと役にハマってて、楽しいです。
ただ、スケールがなー
豪華キャストのテレビドラマ?ってくらいこじんまりしてる(笑
金の雨を降らす
マット・デイモンが初々しく、
正義だけを武器に大企業と弁護士軍団に挑む。
フォーマットは不良漫画。嫌いなわけがない。
ただ、やってる事が派手なのに演出は控えめと言うか
淡々と、BGMも軽く盛り上がりに欠けたような
気もする。
もっと派手なの演出や音楽が欲しかった気もするけど。牙城を崩せそうで塞がれ、
チャンスだと思ったらピンチになり
攻守交代も激しく観てて飽きなかった。
保険会社は酷すぎるし、
周りは敵だらけの中
家庭内暴力を受けてる人妻との恋が唯一の心安らぐ
場所かと思いきや、そこも激しくと、
デビュー戦にしてなかなか大変な主人公が
この後どう言う人生を送ったのかも気になる作品
でした。
保険の担当者にいつもこの映画を見るように!と言ってるんですが・・・
しっかりとしたプロットを持っている法廷ドラマ。メインは保険金支払拒否の件になるのだが、これは映画化されている法廷もの映画とさほど変わりがない。注目すべきは、弁護士の世界の中でも正義の弁護士と悪徳弁護士の境界線となる一線について考えさせる映画に仕上がってることであろう。
しかし、保険会社の裏側という社会悪を見事に描ききっていて、思わず自分の生命保険を確認したくなった(笑)。保険金詐欺のような事件も多いからかけている側でも注意しないとなぁ。。。
路線的にコメディなの?重厚な裁判モノの方が…
マット・デイモンも若くてカッコいいが、ジョン・ヴォイドの憎いまでの演技が素晴らしい。巨大企業の不正を暴く正義の弁護士はなんと初裁判と言う脚本は面白いが、監督がコッポラなのであれば、コメディ色を排除して重厚な裁判モノに仕上げて欲しかったのは個人的要望。
どちらにしても、もう少し細部が詰められたかなぁと思ったりする。
爽快
タイトルだけはよく見ていたけが、一度も観る機会がなかった作品、ようやく。
マットデイモンは役柄同様初々しい。
司法書士試験に落ちまくっている相棒ダニーがまたいい。年中ドタバタしていてもどかしいが、ここぞという時は力を発揮。
旦那のDV被害に遭っていたクレアと急接近など、出来過ぎ?わかりやすい展開だったが、大企業の金持ち弁護士軍団に立ち向かう若き姿は爽快だった。
昔からとても好きな映画です。ストレートな勧善懲悪モノといいますか、...
昔からとても好きな映画です。ストレートな勧善懲悪モノといいますか、時代劇並みにわかりやすい映画で安心してみていられるし、マット・デイモンは男前だ。でもなんと言っても相棒のデックがとてもいい味出しててよい。
一つに絞った方が・・・
良かったのではと思う。
DVを受ける人妻のエピソードで費やした時間を
保険会社の裏の顔を暴くために
足を使って地道に調べるシーンであった方が
個人的には好みかなと
なぜなら
裁判を覆す重要証拠や証人が
ポンポン電話で出てきたりするから
保険会社側の弁護士の
ヤラレ顔は秀逸なので
そういったコツコツ調査があれば
もっと爽快であったのにと想像してしまった
観客に思考を促す勧善懲悪でないラストはすき
マット作品で上位に入る作品
再視聴。とても良い作品。マットデイモンとクレアデインズが初々しく、全てイメージ通りのキャスト。マットは汚れのない正義感に溢れた新任弁護士で、観ていて凄く応援したくなります。ダニーデヴィートとのコンビも面白い。言葉で相手を打ち負かす法廷ものって、感動ありで好きですね。
うわ~、この作品知らなかったぁぁ。 しかも、凄腕俳優揃いで、特にこ...
うわ~、この作品知らなかったぁぁ。
しかも、凄腕俳優揃いで、特にこの頃のミッキー・ロークの超セクシーなこと。
正義に満ち溢れた若きマット・デイモンもステキ。
2014.4.5
Do you remember when you first sold down?
小さな奴が巨人に立ち向かうカタルシス。ジョンボイトは敵役にはもってこい。法廷でのやり取りがよくできている。陪審の支持を得るか、失うか。アイテムを如何に活かすか、無力化するか。相手の隙をどうつくか。法廷ものの醍醐味に溢れる。
役者陣は充実を通り越して過剰ですらある。法廷劇がしっかりしているので、クレアデーンズの話は全体の密度を薄めているように思える。ミッキーロークは過剰。
グッドウィルハンティングと同年公開。共に主人公の成長談とマットデイモン自身の成功に重ねて見てしまう。
これぞ、90年代の王道映画!
ちょっとドラマチックすぎる展開でしたが、とっても魅力的な作品。
司法試験に受かったばかりの青年が、突然大きな裁判の弁護士として活躍する話。
悪いのが100%相手側にあるからこそ、共感し涙できた気がします。
白血病で苦しんでいる人を救うために弁護する姿は、まさにの救世主。
彼の仕事ぶりに目が離せなくなりました。
ですが、弁護士は、正義を振り飾れるうちが花とも言える職業…。
年月が経つにつれて、徐々に汚れた悪徳弁護士にならないことを願います。
そして、DV夫から救った愛する人と幸せに暮らして欲しいです。
よく撮れてるよ、ほんと
しっかりした映画ですね。さすがコッポラ!
なめらかに違和感なく、演出をこちらが過剰に意識しないで観ていられることって、意外と少ないんだなぁって感じる今日この頃。この映画は、ひとつひとつのショットが安定している感じがして、安心して観ていることができました。
欲を言えば、クレア・デインズがとても魅力的だったので、もっと見たかったなぁ、って。変なこと言いますと、この映画、女性の太もも映画って感じもしましたね。
巨大な敵との孤独な戦い
総合:90点
ストーリー: 90
キャスト: 90
演出: 85
ビジュアル: 70
音楽: 65
資格を取りたての全くの経験のない新人弁護士が、飛行機に乗る金もなく長距離バスに一晩揺られて悪意のある人々が待ち構える敵の本社に裁判の調査のためたった一人で乗り込み大勢を相手に質問をする。右も左もわからない新人弁護士に何が出来るといわんばかりの人を見下した雰囲気にのまれないように、孤立無援に戦うのは強い精神を持たなければならない。これよりは遥かに軽い状況だが似たような経験がある自分としては、この辛さがよくわかる。法廷で許可なく証人に近づいて裁判官に注意されたり、反対尋問では許されているのに誘導に異議をとなえたり、せっかく有力な証拠を見つけたのに正規な手続きをしなかったために証拠が認められなかったりと、経験のない初心者らしい失態を繰り返す。決して恰好のよい姿ではないけれど、それでも正義のため依頼人のため自分のために、今出来る精一杯をしている彼に共感する。
そして治療のための保険金を得られず白血病で苦しむ依頼人とその家族の抱える悔しやと悲しさ、同時進行で登場する家庭内暴力に生命の危険を感じる若い人妻との恋が、法律の背景にある人の感情を描いてただの裁判の緊張以上の、人の営みの温かさや潤いを感じさせてくれる。
いかにも法科大学院を卒業したばかりの貧乏人という風情を、マット・デイモンが演じる。失敗を繰り返し重圧に対して弱みを見せないようにやせ我慢しながら、経験豊富な相手側弁護士と比較するとはるかにたどたどしいながらも精一杯の弁護をしていく姿が見物。ダニー・デヴィートやミッキー・ロークが彼を支える怪しい法律屋としていい味を出していた。家庭内暴力に苦しむクレア・デインズが、デイモンが弁護士としての成功ではなく人として幸せを作り上げることを求める対象として潤いを与える存在になっている。
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