ランボーのレビュー・感想・評価
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大好きなシリーズ。ノーカット字幕放送を心待ちにしていたが…BSテレ...
不朽の秀作
原題はFirst Blood(ボクシングで最初の出血らしい)、間もなくアメリカでランボー5/ラスト・ブラッド(原題:Rambo: Last Blood)が公開されるらしいので観なおしてみた。
ベトナム戦争に関わりたくない、過激すぎるなどの理由で映画会社、俳優からも忌避された映画だったがスタローン自身が脚本を練り直し完成させた社会派アクションドラマの秀作である。
ベトナム帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)、世間の不当な蔑みなどは当時の大きな社会問題になった。間違った戦争だったとしても命令に従った兵士を責めるのはおかしいと感じたスタローンは声なき声の代弁者となったのだろう、満身創痍、骨折4か所の傷を負いながらも映画を完成させた。かっての上官からは戦争が作り出した最高の戦闘マシーンとして語られるがランボーは暴力的ではあるが自衛でありむやみに人を殺すことは避けている、特に同じアメリカ人同士で血を流す愚かさにランボーは苦悩する、全く声を聴かない独善的な保安官、気に入らない男という理由だけで終には軍隊まで動員する執拗さ、やむなく終止符を打つため立ち上がっただけである、公開当時、街の破壊を責める批評家もいたようだが陽動作戦と見て取れる。
ロッキーに続くスタローンの代表作、語るセリフは少ないが鬼気迫る迫真の演技は余人をもって代えがたい。続編は残念ながらメッセージ性を薄めアクション・エンタテインメントに様変わり、それはそれで魅力的だが原点の本作の果たした重さは計り知れない。
《初見時の感想》アクション映画に似せて実は反戦映画。
※2024.10.27. 2回目の、そして映画館では初の鑑賞。
①一昨日(10/25)観た『八犬伝』も別の意味で懐かしかったけれども、此方も監督テッド・コッチェフ、音楽ジェリー・ゴールドスミス、撮影アンドリュー・ラズロ、と如何にも1980年代の雰囲気で懐かしかった。
②テッド・コッチェフは決して巨匠とか名匠とか呼ばれないけれども、『おかしな泥棒 ディック&ジェーン』や『料理長殿、ご用心』、『ノースダラス40』とかどんな題材でもそれなりの佳作に仕立ててしまう70年代や80年代の堅実な演出の職人監督。
③私も歳を取って更に涙脆くなったのかラストシーンには泣かされてしまった。
スタローンは決して上手な役者ではないけれども、本作のラストシーンは彼のベスト演技の一つではないかと思う。
④戦争では人を殺すのは“犯罪”ではなく“任務(Mission)”。
『シビル・ウォー』であった台詞“誰か自分を殺そうとしているから此方も相手を殺すだけだ”という「戦争の正義」という大義の基に戦争に特化して高度な「生身の肉体を纏う戦争マシーン」として造り上げたのがランボーだと言える。
しかし、あまりに戦争に特化された為、平和な世界では受け入れられない。
しかも戦った戦争がアメリカ合衆国が初めて敗戦を喫したベトナム戦争。
国のために戦ったのに
シルベスター・スタローンの代表作の一つで、復員してきたグリーンベレーが警察の嫌がらせに怒りを爆発させる。
当時のアメリカがよく表れており、国のために戦った兵士が、ベトナムに敗けたという結果から冷遇される理不尽さがよく表れている。
このあとはファンタジー路線に。
アメリカの分断は当時から始まっていたのだ
某大統領の就任でアメリカは分断されたてしまったと報道される
しかし、本作を観れば35年以上前から分断されていたのだとハッキリと分かる
トラウトマン大佐は国家のあるべきを追い求める立場
保安官は、町の平安という自己の職責の理想を追求する立場
どちらも大切なことだ
しかし、主人公はその二つの間に落ちて行き場を失ってしまった犠牲者なのだ
保安官に追い詰められて、向かいあった断崖から
飛び降りるシーンはその象徴として意図して撮影されたものかも知れない
アメリカはその後も湾岸戦争、イラク戦争、テロ戦争と戦争を絶えず戦ってきた
そこでランボーの誕生はまた繰り返され、拡大したはずだ
そして今
その分断の戦線は遠い外地ではなく、アメリカ本土において分断の戦いは、全国民を巻き込んで行われてしまっている
ランボーだらけの国にアメリカはなってしまったのだ
某大統領が悪いのではない
どぶ掃除は誰かがしなければならないのだ
本当の分断が起こった理由とは、相反する価値観が互いに相容れない不許容な社会がランボーの時代から蔓延した、その成れの果てなのだ
それは保安官の姿と言えるし、両手を縛ったような戦いをベトナムで兵士に強いたトラウトマン大佐の姿でもある
そしてまた21世紀の日本はどうか
ランボーが出現しかねない分断の様相を示しているのではないか
本作は単なる爆裂痛快アクション映画ではないのだ
違う見方で名作感があった
2以降のほうがおぼえていて、これをちゃんと見たのははじめて。ずっしり重い深いテーマ。アクションよりそっち。
ランボーはとことんダークで危険な野郎という。(こんなだったか?)ちょっと、違う見方で名作感があったので驚く。そして、スタローンのセリフが少ない。最後に全部はき出す、あのシーンの憑依度はなかなか。ベトナム戦争の傷がまだあたらしいアメリカ、必然を感じる。
最高!!!!でした!!!! ランボーの苦悩(元上官に打ち明けるとこ...
怒らせてはいけない男ランボー
今までスタローン映画は敬遠していたのだが、BSにて初鑑賞。むっちゃ...
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