ラスト・ラン(1971)

劇場公開日:

解説

かつては犯罪人の名運び屋が、平穏で孤独な生活に耐えきれず、命を賭けた最後の脱出行を試みるアクション映画。製作はカーター・デ・ヘブン、監督は「トラ・トラ・トラ!」のリチャード・フライシャー、脚本はアラン・シャープ、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はジェリー・ゴールドスミスがそれぞれ担当。出演は「パットン大戦車軍団」のジョージ・C・スコット、トニー・ムサンテ、トリッシュ・ヴァン・デヴァー、コリーン・デューハースト、アルド・サンブレルなど。

1971年製作/アメリカ
原題または英題:The Last Run
配給:MGM
劇場公開日:1971年9月24日

ストーリー

ハリー・ガームズ(ジョージ・C・スコット)は、9年前、犯罪人の運び屋稼業を引退し、妻子を連れてここポルトガルに渡った。しかし幼い息子が死に、妻も男を作って去ってしまい、今は孤独で退屈な日々を送っている。そんなある日、脱獄者をスペイン領内からフランスへ運ぶという仕事が舞い込み、ガームズはこれに賭けた。愛車、57年型BMWを入念に手入れし、娼婦モニーク(コリーン・デューハースト)に金を預けて出発した。予定の場所で脱獄者ポール・リッカード(トニー・ムサンテ)を拾って、山道をひた走るガームズは、リッカードの横柄な態度に閉口した。リッカードの指図で、彼のガールフレンド、クローディー(トリッシュ・ヴァン・デヴァー)を同乗させたBMWは無事国境を越え、予定通り待ち構えていた車に誘導されてある場所に到着した。役目を終えたガームズは約束の金を受け取り、去ろうとしたが、瞬間、リッカードとクローディーが危ないと感じ、すぐさま後を追った。果たして2人は、ボイラー室で殺されようとしていた。ガームズはピストルを使って2人を救出し、スペイン国境に一目散に車を飛ばした。乗りかかった船、ガームズは2人と一蓮托生の身となってしまった。逃走を続けるうち、ガームズはリッカードが何故脱獄した上で殺されるのか、不思議に思って問いつめた。リッカードはやっとわけを話し始めた。4年前、彼は組織の命を受け、3人である大物を狙った。殺しは失敗し、彼はスペインに高飛びしたが、9か月前につかまり、5年の刑を食らった。そして再びその大物を襲撃する計画が立ち、組織が彼を脱獄させたが、所定の場所にいたのは敵だったのだ。事情をのみ込んだガームズは、再びBMWを走らせた。間もなく2台の車があとをつけてきた。ガームズは素晴らしいドライブ・テクニックを駆使して、1台をスピンアウトさせ、もう1台を崖下に突き落として振り切った。クローディーはリッカードの粗暴さに耐えられず、次第にガームズにひかれ、ガームズも、家も船も売り払って、アメリカで彼女との平和な暮らしに入ろうと思っていた。しかしクローディーは、結局リッカードと別れることができなかった。船を手配し、3人で北アフリカへ渡ろうとしたガームズは、金を受け取るためにモニークを訪ねた。突然、ドアの影に隠れていた敵がおどり出て、ガームズは右足を射たれた。ボートに駆け寄る2人を待ち受けた敵を、ガームズは数発の弾を食いながらも射ち倒し、静かに砂浜に崩れ落ちた。

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