ライフ・イズ・ビューティフルのレビュー・感想・評価
全175件中、161~175件目を表示
この男は勝手だと思う。
10代の頃にレンタルして観た記憶があります。
イタリアのユダヤ人の話で、お父さんが収容所に収容されながら
息子が怖いところだと思わないように面白いことをいったり
嘘をつきまくって息子を守る話で、すごく良かったという印象が
残っていました。
此の度、映画館の大画面で見られるということで、観てきました。
800円でした。この手の企画、大好きです。
しかし、この主人公の男にしょっぱなから腹が立って仕方がなく、
2度目の感想はなんとあまり心動かされなかった、
というものになりました。
何が嫌って、この男がやってることは最低なのに
それが情熱だの優しさだという風に描かれていることです。
ロベルト・ベニーニが「僕ちんって面白いでしょ?いい男でしょ?」
と、鼻のアナ膨らませてドヤ顔してるように思えて仕方がなかったのです。
特に気分を害したのは以下の3点です。
①友達の上司の帽子を勝手に自分のとりかえる。何度も。
これはれっきとした窃盗です。あの上司は何も悪くないのに。
②監査役のふりして小学校に行って女性を口説き、
おかしなダンスで笑いを取る。だめじゃん。
本物の監査役が何をした?民族主義者だからってこと?
差別主義者はだましてもいいってこと?
③友達の仕事の車で女性を連れ出して、よその商品を濡らしまくる。何あれ?雨の中のレッドカーペットがロマンチックだから
許されると思ってる?
それぞれの悪事は、やりっぱなしでなんの咎も受けていません。
それでムチャクチャやって別嬪さんと射止めましただって?
都合よすぎます。
と、このように反芻しますと、あることに気が付きました。
この男への嫌悪感はインド映画「バルフィ 人生に唄えば」の
主人公・バルフィに感じたものと同じ種類だなということです。
バルフィも①~③のような悪事を山ほど働くくせに罰を受けず、
美人に惚れられます。そのせいで楽しくない映画と思いました。
要するに私はこの手の男が大っ嫌いらしいです。
煩くて自己中。あれを優しさだの情熱だのと評価は出来ない。
子供が生まれ、自転車を3人乗りするところは覚えていました。
あの辺は微笑ましかったです。そして幸せは一瞬にして崩れ去り…
ユダヤ人収容所へ向かうトラックのシーンや汽車に乗り込むシーンから、
男は必死に子供に「楽しいところへ行くんだよ」っていう嘘をつきます。
子供にとってそれは大きい愛情だと思います。
そんななか気になるのは周りの人はどんな気持ちになっただろうと
いうことです。大人は判っていますよね。この先に楽しい場所なんて
ないことを。この男の狂言をどんな気持ちで聞いてるのかなと、
周りの人が怒り出しやしないかと、収容所内でもずっと思っていました。
息子を守ろうと必死なのは判りますが、ほかの人の子供や親は
多分殺されてしまったのに、自分だけがかわいい息子を必死で守って
いるのがいたたまれなくならないのだろうか、ほかの人の気持ちを
想像もしていないのか、などと感じ続けていました。
そして、その気持ちは最後まで拭えませんでした。
息子や妻に対して、彼はほかの誰にも与えられない愛情を伝え続け、
見事に妻と息子を生きながらえさせました。
もちろんその点は素晴らしいし、心動かされます。
でも、自分勝手すぎるように思います。
別にほかの人にも同じことをすべきだったとは思いませんが、
ほかの人は息子をかくまうために結果的に協力してくれてますよね。
それについての感謝というか、苦悩は見えなかったです。
息子と妻以外はどうなってもいいという意思だけが伝わりました。
そういった姿を素晴らしいと賞賛することが私にはできませんでした。
まあ息子にとっては、よかったですよね。
お父さんのいうことを信じて箱の中にいたら、
本物の戦車に乗って外に出られて母と再会できたのですから。
君の人生は確かに美しい。でも、その陰で犠牲になった多くの
人をどう思っているの?そこを見たかったです。
その他は以下のように思いました。
なぞなぞスキーの軍医さん。薄っぺらい人に描きましたね。
あれが当時のナチス関係者のユダヤ人への親近感の限界なの
でしょうか。
軍医が食べなかったサーモン料理を、監査役にうまいこと薦める
ところは面白かったです。
当時のヨーロッパにおけるユダヤ系と非ユダヤ系の見分けというか
線引きってどこにあったのでしょう。
ほかの映画でも思うのですが、さっぱりわかりません。
身体的特徴ですか?そこらへんは勉強しないとだめですね。
ドイツ兵の発言を息子向けに嘘翻訳した後、あの部屋のほかの人は
どうやって規則を知ったのでしょうね。バトルロメオが
ちゃんと訳したのでしょうか。あれ、息子以外には本当に
いい迷惑ですよね!
良かった
前半と後半がほぼ別の話
まさか強制収容の話だとは…
でも、前半よりは後半の方が良かった。
デタラメ通訳は最高
回想になっていて、ちゃんと素晴らしい父親だったということを成長した息子が理解しているというのが良かった。
こんな父親になりたい。
この映画を拝見してから、「父親の偉大さ」というものに気づけた作品の1つ。子供のために優しい嘘をつき、子供の前では愚痴を1つもこぼさず…。自分が父親になったら、こんな父親になれるように頑張りたいです!
こんなにふわふわしたナチスの強制収容所の映画が作れるとは
総合:85点
ストーリー: 85
キャスト: 90
演出: 85
ビジュアル: 75
音楽: 80
最初はふわふわとした柔らかいちょっとファンタジー系の恋愛映画かと思った。恋に落ちたこのやさ男の雰囲気がそのくらい宙に浮いているようかのような感覚を出していた。風船に乗って二人でこのまま空に舞い上がるメルヘンなのかと思った。しかしそれは間違いだったことに後で気がつかされる。
突然強制収容所に彼らは入れられる。あまりに厳しい生活の中でも、何とか楽しいものを見つけ出したり作り出したりしようとする。こんなふうではなくても、実際の収容所のユダヤ人たちも無理に楽しみを見つけ出したらしい。こんなに長くゲームをしているのが可能かどうかとか子供が自由にされるのかといった現実性は別にして、彼の気持ちや想いや優しさはどこまでも伝わってくる。これだけ厳しいことを取り上げているのに、それを童話風にしたてることによって作品の中でも過酷すぎる現実をあまりに直視せずに厳しくなり過ぎない話になっている。それでも安直なメルヘンチックな結末にはならないのがある意味この映画のいいところ。それは決して最高の結末ではなくて厳しいけど、だからこそ安っぽくならなくて素晴らしい家族愛を描いた映画でした。
このお父さん、体も細いし物腰も柔らかいし軽口ばかりなのに、良く考えれば本当は実に強い。婚約者がいても好きな女にはためらいもなく攻めまくり奪ってしまう。相手の心だけでなく、合意を得た上での殆ど略奪結婚である。そして収容所に入れられようが心が折れない。それどころか自分のことよりも家族のために行動をして、自分が辛くてもあの状況でそれを見せることはない。特別美形でもないし頭も半分禿げかかっているのに、その印象は見ているうちにどんどん良くなっていって、最後には全く素晴らしいお父さんとなっていった。彼だけではなくて子供も妻も祖母も素晴らしい家族だった。
美しい家族愛
久々にのめりこまされる映画でした。素晴らしいですね。
何度もピンチをもち前の明るさで乗り越える父親扮するロベルトベニーニ。
息子もゲームと思うからこそ乗り切れていたのだと思う。
収容所内で夫から妻への生きていますよという様々な行為に泣けました。
なんかもう全ていっぱいいっぱいで感動です。
優しい嘘とかついてみたい。怒られないやつ。
まず戦争モノにコメディを持ってくるのがすごい。
さらに父子愛で感動すら与える。もうこのフルコース感、たまりません。
絶望的な状況の中で、どんな時でも息子を楽しませようとする。
そら涙止まらんわ。
で、これはゲームで、ポイントをたくさん貯めたら、戦車がもらえると嘘をつく父親、信じてポイントを稼ぎまくる息子(泣)
そして、悲劇が起こり、父は消え、戦争は終わる。
一人きりになった息子の前に現れたものとは―――
息子「戦車だぁーーー!!(喜)」
顔面汁まみれで画面を見るオッサン「戦車だぁーーー!!!(号泣)」
…一度観て損はないと思います。
戦争を絡めなければ楽しめる作品だった。
2010/10/03 22:31
前半でゎ、
2人の出会いを面白、おかしく、ロマンティックに話しが進んでいきます。
見る側を幸せな気分な気分にさせてくれて始終笑いっぱなし!
一応話しの展開を知った上で見ていたので、こんな幸せな家族にどんな結末が…
少し音楽が暗くなるだけでヒヤヒヤしましたが、、
後半の戦争部分。
笑える部分ゎ兵隊の通訳すべてかえて言ってた時くらい。
爆笑していましたが、話しが進むにつれ、この作品ゎユダヤ、強制収容所の事を愚弄しているのか?
考えすぎかもしれないが、こんな辛く悲しい事実。
重苦しい話しを笑い話しにして、軽率すぎる。
まだ、架空の戦争なら。
というか戦争を絡めずにビッグフィッシュという作品のように父が病に犯されながらも周囲を楽しませた。
という結末のがまだ面白い。
結末も微妙。
母子、父の死に様を知らずに幸せに再開?ぇ?
泣ける作品だと思っていたので余計にガッカリ。
泣ける展開。場面。ありません。
前半☆4つ
後半☆1つ
間とって☆2にさせてもらいました。
なんだかモヤっとした。
中毒性のあるイタリア映画
前半は陽気なイタリア人のおちゃらけほげほげ映画のようで、何度観るのをやめようかと思ったほどなのですが(笑)、ストーリーは中盤からガラッと様子が変わり、ナチスドイツの強制収容所に舞台が移ります。
環境は最悪、毎日死と隣合わせの中、前半あれほどうんざりだった主人公の陽気さが私達を救ってくれます。
子どもを怖がらせないため必死に嘘を突き通す父。母子の感動映画は数あっても、父子の感動映画ってあまり観たことないかもと気付く。しかも特殊すぎる環境で、類似する作品もない。話も良く出来ていて、なるほどと唸らされます。
でもやっぱり強制収容所の描写がなんだかリアルで、とても悲しい。なのに不思議とまた観たくなる魅力がある。今回は気を張って鑑賞したけど、もう一度観たら泣いてしまうかもしれない。
期待しすぎたのが悪かったのか。。。
公開当時話題になった本作は、ジム・ジャームッシュ監督の作品で強烈な個性を発揮していたイタリアの芸人ロベルト・ベニーニの監督・主演作であります。
内容は「シンドラーのリスト」の家庭版といった所か。重い題材なのに、イタリアらしい陽気さと情の深さで描かれているので、正直、観ててまったく疲れなかった。個人的には、戦争の悲惨さとかよりも、ロベルト・ベニーニの圧倒的なキャラが先にたってて、それほど、というかまったく感動しなかったです。
それでも本作に対する支持はかなり厚い。「タイタニック」もしかり、そんな作品に涙線のるの字もゆるまなかったわたくしは、やはり痛い人なのでしょうか。なんてことを、観終わってから一時期ずっと考えてました。
人生ははかなく美しい
こんなに愛情のあふれた映画があるだろうか。何度でも見たくなり、何度でも泣ける。
収容所にいるという現実と、息子を怖がらせないようにとずっとだまし続ける父親。そのやりとりが楽しく、現実を忘れるのだが、他の所では強烈に印象づけられる。
全175件中、161~175件目を表示