ライフ・イズ・ビューティフルのレビュー・感想・評価
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悲惨な現実をコミカルに描いた名作
久々に、様々に感情が揺さぶられるいい映画を観た。強制収容所に収監される厳しい現実にありながら、家族を思い、子供が不安にならないようにユーモアたっぷりに導いていく姿が素晴らしい。振りがエンディングに繋がっていく脚本も良かったなぁ。
悲惨な収容所描写は無いものの…
ユダヤ人強制収容所にまつわる映画は
「シンドラーのリスト」「サウルの息子」
等々、山のようにあり、
これまで数多く観賞したが、ある意味、
この映画が収容所実態の描写からは
一番離れた作品かも知れない。
フランクルの著書「夜と霧」や、
同名のアラン・レネのドキュメンタリー映画
等に接することにより、
この収容所の状況が、
この映画を遙かに上廻る悲惨な環境だった
ことを我々は知ることが出来る。
この作品は、日常的な命の略奪はもとより、
飢え、凍え、不衛生等の環境上の地獄絵図や、人間の尊厳剥奪等の悲惨な状況を
ほとんど描写しない、
ロベルト・ベニーニが爆発だぁ的
一人芝居映画と言えるだろう。
しかし、このことでこの映画の価値が
否定されることも無いだろう。
どんなに過酷で厳しい環境でも、
家族を思い、家族のために、
常に明るくポジティブに生きることの
崇高な価値を教えてくれるのが
この映画の真髄で、涙も誘う。
しかも、主人公が結局は殺されてしまう
ところに単なる“つくり話”では済まさない
との、監督ベニーニの意志も感じる
ことが出来た。
因みに、私の一番大切な
ユダヤ人強制収容所関連映画は
「ソフィーの選択」です。
何が幸せか何が正しいかなんてないんだなって、、
家族を守りぬこうとする父親愛
イタリアのチャップリン
「イタリアのチャップリン」と称されるほどのコメディアンのロベルト・ベニーニ。前半はまさに本領発揮で見る者を笑いに誘うのだが、中盤からは見事に騙された。
予備知識が無いまま見たせいで、強制収容所に連れていかれる場面からぼろぼろと泣いてしまった。息子のジョズエが天才的な子役とも言えるほど名演技で、「どこへ行くの?ゲームで何点になったの?」と父親に尋ねるたびにいじらしく可愛らしく思え、ますます涙を誘う。グイドはその都度機転を利かせた答えを返すのだが、可笑しくもあり、悲しくもあり、当時のユダヤ人迫害・ホロコーストについて考えさせられる。
終盤になる頃には、憎いくらいに再び笑いの場面を作ってくれましたが、息子の年齢から推測して、「そろそろ戦争終れ!」と手に汗握る気持ちで夢中になってしまいました。久しぶりに見ごたえのある映画だった。
この作品を見たあとTVスペシャルドラマ『さとうきび畑の唄』を見て、明石家さんまがそのままロベルト・ベニーニに見えた!こちらも何回見ても泣ける・・・
永久保存版🙆♂️
名作。涙。
それでも、人生は美しい
破天荒だが実は頭の回転が速いユダヤ系イタリア人が、家族を守るために、ユニークなやりかたでホロコーストに立ち向かうコメディ。始めは、主人公グイードのテンションの高さ、騒々しさが鬱陶しかったが、くすりと笑うシーンを何度か経るうちに、ベニーニのコメディの枠にはまっていた。カンヌ映画祭やアカデミー賞の評価は高いが、一般人の感想は賛否分かれるようだ。その原因は、ホロコーストという重いテーマをコメディという枠組みで扱うことへの違和感と思われる。「シンドラーのリスト」「サラの鍵」「ソフィーの選択」など、不条理を正面から取り上げた名作と比べると、確かに違和感は否めない。しかし、先入観をもたず、虚心坦懐に見れば、これはまちがいなくチャプリンの「独裁者」を越える名作だ。見終わったとき、グイードの機転の才能は、父親としてこの奇跡を現実にするためにあったのだという感動が湧き上がる。
「ライフ・イズ・ビューティフル」というタイトルは、映画の邦題としては、失敗と言っていいほど内容とかけ離れているように見える。ところが、これは実は原題「LA VITA E BELLA」の直訳であるらしい。Wikipediaによれば、ベニーニは「どんな状況下でも人生は生きるに値するほど美しい」というトロツキーの信念に感銘を受け、本作を着想したという。とすれば、フランクルの「それでも人生にイエスと言う」を思い出さずにはいられない。「LA VITA E BELLA」=人生は美しいこそ、本作のメッセージだ。冒頭、「LA VITA E BELLA」のタイトルは、ラテン系の映画ならさもありなんと思える。前半のストーリーもタイトル通りだ。だが、見終わったあと、スクリーンには見えないが、「それでも、人生は美しい」というメッセージが明確に感じられ、勇気づけられる。
今の平和があるのは先人たちの経験からの学びの末
平和な世に生まれた私たちは
考えると、目にするとあまりに現状とかけ離れすぎて、、無意識に深く触れないでここまで生きてきたけど、たまたまみたこの作品で過去の悲惨な歴史を知った。
今では考えられない、と言える平和な今があるのは、囚われて辛い思いをした人、辛い思いをさせた人も自害してる。それぞれの不幸な体験から得た教訓をしっかり生かしてくれた結果なんだなぁと涙がでた。そして、向き合った事がなかった歴史を調べるきっかけになった。知識があることは素晴らしい。せっかくこの世に生まれたんだ、もっと沢山のことを知らないと!って思った。知ることで何かを感じ、感謝すり。ただの平和な毎日がどんなに幸せなことかに気づける。
どんな状況にあっても、人生は生きるに値するほど美しい
ドイツ衛兵に連行されながらも、おどけた表情で滑稽な姿で歩き始めた瞬間、ドバドバって来た。
人が、それを美しくしたいと思う分だけ
人が、美しくしようとした努力の分だけ
美しくなるのが人生。
それを苦しいと思えば思う分だけ苦しくなり
努力は無駄だと思えば思う分だけ虚しくなる
それが人生。
そんな映画でした。
とにかく、人生は己の心次第だって事で。
そこでですよ。グイド役を務めたロベルト・ベニーニ(監督兼脚本)は、「どんな状況にあっても、人生は生きるに値するほど美しい」という、ロシア人革命家レフ・トロツキーの言葉に、この物語の着想を得たそうです。
で、そのレフ・トロツキーとはどんな人物だったのか。トロツキーはロシア帝国時代にウクライナで生まれた革命家。ユダヤ人一家に生まれ、学生時代にマルクス主義に触れ共産主義運動に加わり、「君主制の打倒を目指す」勢力に身を置きます。ロシア革命までは逃亡生活を送る身の上。WWⅠ開戦時には「反戦」の立場を取りますが、彼自身は、レーニンの死後「赤軍」を創設し「白軍」との内戦を経て革命政府の中心的人物となります。
スターリン勢力との権力闘争に敗れたトロツキーは、カザフスタンへ国外追放。その後、トルコを皮切りに海外を転々。体制に批判的なトロツキーを快く思わないスターリンは、彼の元に刺客を送り込みます。変わらんよね、ロシアって。トロツキーの長男は留学先のパリでNKVDの刺客により殺害されています。1940年、トロツキーは逃亡先のメキシコで暗殺されましたが、当時トロツキーは日本への亡命目前であったとのトンデモ話すらありました。「国際社会主義運動の組織化」に乗り出そうとしていたとあれば、日本への亡命はあり得ない話ですけどね。
この映画に着想を与えた言葉は、スターリンが派遣する暗殺部隊の攻撃に曝されていたメキシコに居た頃のものの様です。思想的には「玉虫色」な印象もあり、一貫性に疑問を覚える行動もあるのですが、当時、機関銃乱射で自宅を攻撃されるような状況にありながら、「どんな状況にあっても、人生は生きるに値するほど美しい」なんて、よくぞ言えるもんだと思う訳で。これは尊敬に値します。
感動!後世に残したい映画の一つ!
家族愛と戦争の切なさを感じる名作
イタリア男の家族愛が感動的な戦争悲話、そこにある献身と機知の父性愛
お父さんがきっと出てくると思った
良い映画!
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