夕陽のガンマンのレビュー・感想・評価
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面白い
悪役の皆さんが素晴らしかった。主役二人のやりとりは、もはや「型」として出来上がりすぎているので今となっては意外性のかけらもなく、見ていて眠くなるほどだった。
むさ苦しさや殺伐とした感じがとても良い。アメリカで撮ってもいない、全く虚構の世界なのに、本場の西部劇よりこっちの方がリアルに感じてしまうのが不思議。
4K再上映!《ドル3部作》第2弾!用心棒は賞金稼ぎに 今回はリー・ヴァン・クリーフの渋いカッコよさ!
《ドル3部作》第2弾!と言いますが、そんなことは最近知ったこと。
何も知らない映画ファンは、「荒野の用心棒」の続編は「続・荒野の用心棒」だと思い込まされていた。
それは日本で勝手につけたタイトルで、日本で勝手に続編にされていたのでした。
(少し違うが「サスペリア2」みたいな。)
宣伝部恐るべし。
再上映にあたり、本作では特に青い空に、白い建物のコントラストの美しさが、クリアな4K画面に映える!
乾いた空気が見えるよう。
前作「用心棒」が今回は「賞金稼ぎ」に。
賞金稼ぎ二人が、時に欺き、時に協力し合いながら、賞金首のかかった悪党軍団を片っ端から片づける!
見たはずなのに一切覚えていなかった、この展開が面白い!
主演のイーストウッドは、もはや安定した変わらぬキャラクターで、今回のメインは、リー・ヴァン・クリーフ!!
愛する妹への復讐を胸に秘め、この渋さ、カッコよさ!!
緊張感あふれるクライマックスの決斗シーンで延々と流れるオルゴールとオルガンとトランペットの調べ!
そして、賞金はすべてイーストウッドに譲り、夕日を背に去っていく。
タイトルロールの「夕陽のガンマン」はリー・ヴァン・クリーフだったとわかる名シーンでした!
感情移入できないなぁ
2024年劇場鑑賞76本目。
なんかクリント・イーストウッドよりリー・ヴァン・クリフの方が主演っぽいですね。荒野の用心棒に続いて相変わらず正義より金で動いてるようにしか見えない名無しの男(と言う割に名前出てたような)に感情移入し辛い作品ですが、三作のうちではまだバディものとして良かった方ですかね。でも悪党捕まえるとはいえ結構犯罪犯しているのですが・・・。
ガンマンの立ち姿が美しいマカロニの名作
今まで何度もTVやビデオ、DVDで観てるけど、やっと映画館で観られて嬉しいマカロニウェスタン。ストーリーは二人の賞金稼ぎが悪党を退治するシンプルなものだけど、監督のセルジオ・レオーネは、イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフのカッコよさを徹底的に引き出して、クライマックスまで盛り上げていきます。開巻,勝手に汽車を止めて堂々と貨車から馬を引き出したり、標的の賞金首が必死になって逃げるのを悠然とした足取りで追いかけてライフルで狙撃する、クリーフの貫禄ある演技に引き込まれます。黒づくめでシルバーがかったベストにフロントホルスターのガンベルトもダンディーで渋いです。対して、イーストウッドはポンチョ姿でむさ苦しいながらも、ふてぶてしいタフガイぶりが頼もしく、荷馬車に賞金首の悪党どもの死体を山積みにして金勘定する所も、スッとぼけてて楽しいです。クライマックスの円形の広場での決闘シーンでは、ここぞとトランペットのモリコーネ節で盛り上げます。左右に垂らした両手を軽く浮かせたクリーフの立ち姿はまさに居合の構えのようで、緊迫感が高まります。役者では主役二人以外では、クラウス・キンスキーがチョイ役ながら光ってました。
夕陽のダンディーマン
3月27日
新宿ピカデリーで「夕陽のガンマン」を。
昔、映画はロードショー⇒2番館(2本立てTYチェーン.STチェーン)⇒名画座という順で公開されていた。人気の映画は名画座で何度も観られた。だから、私は1967年に公開された「夕陽のガンマン」を1971年に違う名画座で2度観ている。まだVHSもDVDも無かった頃の話である。約52年振りの劇場での鑑賞。
何と言っても「夕陽のガンマン」はモーティマー大佐を演じたリー・バン・クリーフである。列車の中で聖書を読んでいるインテリであり、その携帯している銃器の種類の多彩さ、対決する時の狡猾さ。ボロンテの手下クラウス・キンスキー(あのナスターシャ・キンスキーの父)を隠し持ったデリンジャーで射殺する所や対峙した相手のピストルの射程外からライフルで仕留める所など銃器や射撃の達人ぶりが際立っている。
また、磨きあげた長靴にベスト着用、パイプを愛用するなどガンマンには珍しいダンディーぶりも板についていた。
新夕陽のガンマン、復讐のガンマン、怒りの荒野、西部悪人伝、鷲と鷹、その他の出演作を観ているが、リー・バン・クリーフの存在感は「夕陽のガンマン」と「続夕陽のガンマン」が郡を抜いている。
そして、エンニオ・モリコーネの音楽だ。
ラストの対決で仇を取ったモーティマー大佐は、賞金首(の死体)を全てクリントに渡して夕陽に向って去って行く。夕陽のガンマンは、リー・バン・クリーフなのである。
追記:劇場で販売されている「エンニオ・モリコーネ映画大全」にTYチェーン、STチェーンの2本立て新聞広告が掲載されていて懐かしい。
余談
1968年「続夕陽のガンマン」観て以来、何本もマカロニ・ウエスタンを観ていると同じ場所が出て来る。本作のエルパソ銀行の建物は他の作品でも銀行の建物だった(中は違うけど)。クリントにクリーフが追いつく場所は他の作品でも出る所だ。
クリントの役名のモンコは片腕という意味で、いつでも銃を撃てるように右手をあけているという設定らしいが、全く観る側に説明されていないので、酒場で殴り合う時に左手でガードしながら左手でパンチを繰り出すという違和感ありありのアクションになっている。
クリントが情報を取りに行った髭爺の家が列車が通ると大袈裟に揺れるさまは、まるでドリフのギャグである。レオーネにはこういう笑いもあるのだ。
マカロニ・ウエスタン
西部劇は『ヤングガン』のシリーズが好きなんですが、マカロニ・ウエスタンは初。
いつか観ようと思っていて観てなかった作品です。
ドル3部作の2作目で、つながってないらしいので、どの順番で観ても大丈夫だそうです。
巨匠エンニオ・モリコーネによる西部劇な音楽が良いです。
『ゴッドファーザー』に、あの音楽が必要なように、この映画には、この音楽が必要ですね。
イーストウッドは若くて超カッコイイし、カッコイイ画、ザ・西部劇なカッコイイ銃さばき、マカロニ・ウエスタンを創造した監督の美学が炸裂してます。
最初は、カッコイイ!と思って観てたんだけど、だんだん退屈になってきてダレてきて、ウトウトしながら観ました(笑)
公開当時は衝撃だったんだろうけど、今だと…って感じかな(笑)
深夜放送が似合いますね(笑)
でも、カッコイイです(笑)
ドル箱三部作の悪党は一途
な気がした。
何か「これぞ映画!」という感じの映画で、古きよき時代の映画って人気があったんだろうなあと思った。
主人公の二人がかっこよく、一番の悪党さえ魅力的だった。
見たことがない人、ぜひどうぞ!
リー・バン・クリーフの渋さに痺れました!
荒野の用心棒に続き、今日は夕陽のガンマンを鑑賞。
理由はクリント・イーストウッドが好きだし、西部劇が好きだし、とにかく大きなスクリーンで見たいからです。テレビでの吹き替え版では見たことありますが字幕では初めてでした。
今作はモーティマー大佐役のリー・バン・クリーフが渋くて非常にいい味をだしています。
イーストウッドとは異なり、紳士的でライフル銃を得意とする。
初対面のシーンでお互いの帽子を撃ち合って銃の腕を見せあうシーンが面白い。
二人とも賞金稼ぎで金のために悪人を倒す、と位置付けているのが「荒野の用心棒」とは大きく異なるところ。モーティマー大佐には実は別の理由もあるのだが。。。
悪党も町を乗っ取るのではなく、銀行を襲撃して大金を奪うという強盗団で懸賞金をかけられた悪党が何人もいる組織で頂点に立つボスがインディオという男で1万ドルの懸賞金を懸けられている。
その強盗団に、性格の違う一癖も二癖もある二人が時には反発しあいながらも協力して立ち向かうという王道のストーリー。
青い空と白い壁を背景にしたガンマンの構図が映えまくり。
ラストのモンコ(イーストウッド)を間にモーティマー大佐とインディオが対峙する構図も良き!
懐中時計のオルゴールがとても効果的に使用されていて、耳に余韻が残ります。
あえてストーリーに文句をつけるとすれば、捕まえた二人をインディオが密かに指示して逃がし、部下の悪党たちと撃ち合わせて大金を独り占めしようと画策する展開がちょっと強引に思いました。自分の命が危うくなることくらいわかるでしょう。あれだけ痛めつけられた割に二人とも普通に戦えてるし~とツッコミいれときます(笑)
最後、気前良すぎないか!?と思いましたが、モーティマー大佐にとっては金のためではなく妹の仇をとるために戦ったのであって、金を受け取ると戦った目的が曖昧になるし、モンコに助けられ感謝の気持ちもあったのだろう。
テレビの吹き替え版と違い、やはり大きなスクリーンで見ると映画に没入できるしワクワクしました。
実に渋いウェスタン
採点4.1
「荒野の用心棒」直系の続編。
もちろん吹き替えでの鑑賞、山田康雄が本当惚れ惚れしますね。
この作品はとにかく格好良い。
イーストウッドだけでなく、ヴァンクリーフも実に色っぽいんですね。
この強烈な二人が絡むのですから、どうしたって魅力的な絵になるんです。
そして音楽が改めてすごい効いてますね。
最後まで男臭さたっぷりの、実に渋いウェスタンです。
色彩と構図と音楽
同時代のアメリカ映画の平坦な映像に比べて、陰影の表現などの照明の使い方が50年前のものとは思えないほど鮮明です。更にこの監督は一瞬一瞬の構図がキマッていて色彩も鮮やかなのが特長です。
そして、ワザとらしい音楽の使い方が通常のセンスの向こう側に行ってますね。
鶴田浩二や健さんに飽きて文ちゃんの仁義に走ったのがマカロニウエスタンです。
これは真似したくなりますね。
バウンテンハンター
マカロニ・ウエスタン
「荒野の用心棒」をはじめとする
イタリアを中心にした西部劇!
マカロニって名付けたのは、
なんと
淀川長治さんだったようですね。
さて、「夕陽のガンマン」
お尋ね者を捕えては賞金を稼ぐという
バウンテンハンターのお話。
「荒野の用心棒」「続・夕陽のガンマン」は
監督 レオーネ
音楽、モリコーネ
主演、クリント・イーストウッド
共通トリオの作品です。
他に、
ジュリアーノ・ジェンマ主演作品も
マカロニで有名でしたが
スケールの大きさなど
圧倒的に、
この3部作が人気のようです。
共演で大躍進の
リー・ヴァン・クリーフ
父が、大ファンでした。(^^)
渋さが光る~
余談ですが
映画音楽の巨匠
ENNIO MORRICONE
2004年の
初来日公演に行きましたよ。
アンコールを含め約3時間
夢の時間となったものです。
マエストロ
モリコーネ氏の
有名な映画作品名を挙げるとしたら
「ニュー・シネマ・パラダイス」
「海の上のピアニスト」
「アンタッチャブル」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
極上のメロディに感動です。
【極悪党団を率いる悪党と、早撃ち賞金稼ぎ二人。エンニオ・モリコーネの印象的な音楽が流れる中描かれる、アル・デンテなマカロニ・ウェスタン。格好良い事この上なし。】
ー 幼少時、父がTVで見ていた記憶がある。
今作ではないかも知れないが、印象的な口笛のメロディは覚えている。
後年、タランティーノ監督がマカロニ・ウェスタン好きという事を知ったが、今作をキチンと観たのは初めてである。
マカロニ・ウェスタンにクリント・イーストウッドが出演せざるを得なかった当時の事情や、セルジオ・レオーネ監督の存在も知識としては知っていた。
が、今作を観て、シンプルだが圧倒的な面白さに感服した。ー
◆感想
・クリント・イーストウッドが演じるモンコと、ダグラス・モーティマス大佐を演じるリー・ヴァン・クリーフの格好良さ。
どちらも、ニヒルだが、長身痩躯で、鷲鼻のリー・ヴァン・クリーフが特に魅力的である。
・二人が会った時の、挨拶代わりの相手のテンガロンハットを拳銃で何度も撃ち合うシーン。
モンコはダクラスが帽子を拾おうとする度に、遠くに飛ばし、ダグラスはモンコのハットを、宙に舞わせる。
一度も、地面に落とすことなしに。
・悪党のインディオも、赤子を殺す極悪な人物だが、常に女性の写真が貼ってあるペンダントを身に着けている。
ー その女性と、ダグラス・モーティマス大佐の関係性・・。ー
<非常に危険で魅力的な映画の分野の扉を開けてしまった気がする。
その分野とは、マカロニ・ウェスタン。
タランティーノ監督の映画を観た後、パンフレットに多数掲載されていたお勧め映画。
分かってはいたが、パンドラの箱を開けてしまった感が、強い。
勿論、嬉しい。
けれど、今作レベルの映画が、多数ある事は知識としては知っている。
さあ、どうしましょう・・。>
ハードな生き様、荒くれ男たちの挽歌
50過ぎの男ですが、幼少時代、カウボーイハットに、体に毛布巻いて、拳銃ごっこしてた記憶が蘇った。
この無味乾燥の男臭さがいいね。
結局は、なんと妹の仇討ち。金もいらねえ。
渋すぎる。
伊達に名作と言われてない‼️
クリント・イーストウッドの顔がウォーホルのアイコンの様になったのはこの作品であったかと府に落ちた。ホンが素晴らしい!それともうカメラのアングル、演出、映画の教科書。今見ても全く古びてない。終始釘付けである!勿論映画音楽とはこれと言うベタさ加減。楽しめた。
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