ボルサリーノのレビュー・感想・評価
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フランスを代表する名優の熱い漢たちの友情譚に涙
新文芸坐さんにて『フィルム・ノワール映画祭 追悼アラン・ドロン』(24年10月1日~9日)開催、『ボルサリーノ』(1970)を鑑賞。
イケメンではなく稀代の元祖【ハンサム】アラン・ドロン氏が逝去。
同じくフランスを代表する名優ジャン=ポール・ベルモンド氏と初共演した同作は、ドロン氏とベルモント氏の陰と陽のコントラストが絶妙、そして掛け合いが洒脱。
チャールズ・ブロンソン氏との『さらば友よ』(1968)のコンビも良かったですが、同作も熱い漢たちの友情譚、アメリカン・ニューシネマの空気も感じさせる珠玉の一作でしたね。
クロード・ボラン作曲の音楽は誰もが一度は聴いたことのある名曲。
タイトルの「ボルサリーノ」は『ルパン三世』の次元大介のトレードマークとしても有名な帽子ですね。
続編の『ボルサリーノ2』(1974)はラストに殺されるベルモント氏演じる相棒カペラの復讐譚ですが、ドロン氏の陰の部分が強すぎて、前作を超えることはできませんでしたね。
現在、配信では観れない作品なので、今回の上映は貴重でしたね。
やっぱりドロンは抜群にカッコいい!
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
冒頭のテーマ曲を聴いて、「これ、この映画のテーマ曲だったんだ」とはじめて知った。
その曲調からしてユーモラスな作品かと思ったけれど、かなり剣呑なお話でした。
ストーリーについては特筆すべきこともないけれど、やっぱりフランスの2大スターの共演はそれだけで画面が華やかになり鑑賞に値しますね。
理屈抜きにふたりのスターの演技を堪能すれば、それでいいのだ。
アラン・ドロンがとにかくセクシーで抜群にカッコよかった。
牧歌的な
感じすら受ける前半と血生臭い後半、どっちも良くて「太陽がいっぱい」より好きかもと思ったが、繋ぎの中盤が退屈。ブヒブヒ言うパグ位しか印象に残らない。ベルモンドはやはりルパンだなぁ、ドロンのカッコ良さはちょっと別格、悪さがにじみ出てる、ダーバン・・・
打ち上げコイン、表に張るか?裏に張るか?
「勝負に出るか?」
「よし!」
何度観ても好きな要素しかねぇ。
この作品がなければ、僕はボルサリーノのソフト帽を買うことはなかった。今でも鏡の前で被っては、ツバを指先でなぞっている。それくらい擦りに擦った作品で、話の展開も知っているから今更劇場で観る必要もないかなと思いつつ、やっぱり観てしまった。
もうタイトルを耳にするだけでクロード・ボランの軽快なスコアが頭に浮かびワクワクするし、なんてったって野郎どものスーツの着こなしを目にするたびに「自分もこれくらいビシッと着こなしてみたい」と憧れる。そしてスーツを新調しては、またスーツに着られる生活が始まるのである。
それまで「フランス映画はアラン・ドロン」とドロン一辺倒だった僕にベルモンドが「待った!」をかけたのが今から15年前、本作を初めてTVで目にした時だった。当時僕は17歳、途中から観たのでずっと「全編観てみたい」と思いながらもなかなか機会に恵まれず、やっとの思いでDVDをレンタルして観たのが5年前のことだった。正統派のドロンに対して、どこか陽気でクセになるベルモンド…ボクシングで創り上げられた独特のマスクが忘れられない。最後に見たのは出川哲朗が番組の企画でベルモンド邸にピンポンダッシュした際の姿だった。病気をした後だったため少し弱っていたが、それでも往時の笑顔は健在だった。いなくなってしまったのが本当に寂しい限りである。
寂しいといえば、日本人に限ればもうひとつ寂しい話がある。本作を観るとどうしても山田康雄と野沢那智の声が聞こえてくる。しかしながら、生前収録されたのはTV放送用に編集された映像分だけであるため、全編通しての音源はそもそも存在しない。あの軽やかな声で全編通して観てみたい。AIが進歩した現代ならもう少し時間をかければ不足分は補完できるかもしれない。その日が来るまで、オレはツキに見放されるわけにはいかねえのさ。
アル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロ、的な。
午前十時の映画祭、にて観賞。
この時代のフランス映画に詳しくないのですが、
なんとなく、フランスの、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロなのかな?と思い、
パチーノとデ・ニーロが衝撃の初共演を果たした『ヒート』を思い出しながら観賞してて、
あとから調べたら思ったとおり、ジャン=ポール・ベルモンドとアラン・ドロンの初共演で、話題になったらしい。
渋く哀愁ある音楽じゃなく、陽気で軽い音楽が使われていて、違和感を感じますが、この映画の個性なんでしょうね(笑)
あまり大きな音しない、静かめなシーンが、わりと多く、時おりウトウトしました(笑)
マフィア映画って、けっこう静かめな作品が多いですよね(笑)
昔、マフィア映画にハマってて、かなり観ましたが、まだ未観賞で、ずーっと観たかった作品です。
やっと観れた(笑)
夢の豪華客船
アラン・ドロンと何故か当時大人気のあの俳優が夢の饗宴🍑❕❕
2時間たっぷりと2人のファッションショーを楽しみました😊
ゴッドファーザーと同じ年代なんですね、いただけませんね〜(*^^*)
いかにゴッドファーザー作った人が天才かが分かります👏
アラン・ドロンかっこよすぎだろ🤦♀️
けっこう楽しい
物語としては二人のチンピラが親分に上り詰めていく『スカーフェイス』のようだ。アラン・ドロンがちょっと年をくって崩れた感じになっていてそこがまた猛烈にかっこいい。よく手のひらをかざしていて、手相がますかけ線だ。
魚市場をつぶすために腐った魚を並べて騒ぎ立てる場面は、魚市場の人たちが気の毒で見てられない。
ヒロインのローラが出世した二人とセレブのような暮らしをしているのかと思ったら、彼女は彼らの経済に依存していないようだ。どうやって暮らしていたのだろう。彼らが貧しかった時に狭い部屋で暮らしている時こそが一番楽しそうだった。
陰のドロン、陽のベルモンド
ベルモンド、ドロンと70年代フランス映画界の二大スターによるフィルムノワールで、なかなか楽しめました。下っ端からマルセイユを支配するまでにのしあがる二人のヤクザの話しで、ファッションや美術など時代色が出ていてなかなかいい感じです。始めは敵対勢力に嫌がらせをする程度が段々とガチの抗争に発展していき、相手も大物になっていくのが面白いです。こう言うお話しだと、無鉄砲キャラがピカイチのベルモンドの出番だけど、相棒のドロンがクールなスタンスなんで、なんか二人が共演したケミストリーがイマイチ感じられないのが痛し痒し。二人をバディにするより敵対関係にした方が、デ・ニーロとパチーノが共演した『ヒート』みたいにそれぞれの持ち味が生きてきたかも。どちらかと言うと前半はベルモンド、後半がドロンにややシフトしていく感じで、プロデューサーがドロンだけに監督さんも相当気を使っている感じです。それでも、一世を風靡した二人が並んでマシンガンをバリバリ撃ちまくるシーンは絵になります。役者ではベルモンドのシーンはいつもののびのびしたキャラで安心できます。何度も出てくるコイントスは、まさに彼らしいエピソードです。ドロンは座長的な立場だけに抑えているようでオーラはどうしても漏れてきてしまうのはツラいところ。
空気感が全く異なる二人
アラン・ドロンのよかったところは二つありました:
1)冒頭の格好はツンツルテンのズボンで安物の埃っぽい服。次のシーンでは本物のボルサリーノをかぶりズボンの裾含めてパッチリ決まったスーツ姿。
2)人形の目玉を作る内職をしているママを訪ねる場面。ママにイタリア語で話しかけるロッコ(ドロン)は優しい息子。
ベルモンドだけが映る場面は、女性への眼差しも笑顔も車の運転(右ハンドルがベルモンドは多かった)もアクションもすべてがベルモンドの世界で、笑えて楽しく幸福感に満たされた。
ところが!ドロンが出てくると全く別の空気がすーっと流れ込んでくる。ヴィスコンティ?チンピラ?自分大好き?髪型凝りすぎ!困ってしまった。一つの映画なのに二つに分割されていた。
最後、横たわるベルモンドの目がピクピク動いてた。もう嫌だよ、この役、って言ってたのかなあ?ベルモンドが出る映画はベルモンドだけが主役で居てほしいと思いました。
おまけ
肉がぶら下がってる所。すぐにロッキー思い出した。ボクシングやってたベルモンドだから肉を殴ってくれないかなと思ったがそれはなかった。その代わり火が!美味しい焼き肉を食いたくなった。
時に疑い、時に信じ、そして命を賭して互いを護る男の友情
午前十時の映画祭13にて。
実在したギャングをモデルにしたフィクション。
アラン・ドロンは、殴られて吹っ飛ばされるところまでもイケメン。
ジャン=ポール・ベルモンドは、渋い面立ちに子供っぽい愛嬌が同居していて、見続けるほどに二枚目に見えてくる。
異なる個性の二人がボルサリーノハットを粋に被り、何から何まで格好よくて色っぽい。
1930年代のマルセイユ。街の実力者の後ろ盾はヤクザだという時代。
二人の出会いは、暴力の底なし沼への入口だった。
ドロン演じるロッコと、ベルモンド演じるフランソワは、情婦ローラ(カトリーヌ・ルーヴェル)を巡る争いをきっかけに意気投合する。
このローラという女性、元はロッコのオンナで、彼が服役中にフランソワのオンナになっている。
ロッコに「行くぞ」と言われてコートを着ようとすると、フランソワに「どこに行くんだ」と言われてコートをハンガースタンドに戻す。
ローラは男の顔色を常に気にしているようだ。そして、男から褒められると心底嬉しそうで、甲斐甲斐しく料理をふるまう。
不良男に依存する女性にありがちなタイプというか、“ヤクザの情婦”という“人種”は洋の東西を問わないのだな、と思った。
『ゴッドファーザー』や『仁義なき戦い』ほどの血生臭さはないが、血で血を洗うヤクザの利権争いの物語であり、チンピラが成り上がっていく過程の友情の変化を追っている。
どちらかが街を去らなければ、やがてお互いが殺し合うことになる。
劇中何度か使われるフランソワのコイン・トスで最後の賭けをする二人。このインチキをロッコは知っていて、フランソワの判断を尊重してきたのだ。
なんという、暑苦しくなくクールで、だが熱い友情か。
暴力の連鎖に終わりがないことを示唆するラストシーンの切なさが胸を打つ。
美しくも悲愴感に満ちた表情のドロンの腕の中で、ベルモンドは目を閉じて何も語らない…。
フランス2大スター、最初で最後?の共演
顔も演技も全く違う二人が、フランスの2大スターという所も面白い国ですね。でも、この作品が無ければ、アメリカで、ポール・ニューマンとスティーブ・マックイーン共演の「タワーリングインフェルノ」も産まれなかったかもしれませんね。
古い映画だが見所は多し!
アラン・ドロンとジャンポール・ベルモンドと当時のフランス映画界の2大スター共演の男の友情と野心を描いたギャング映画。
恥ずかしながらこの歳まで未見でした。
テレビでもなぜか機会がなく、今年度の午前十時の映画祭で狙っていた1本です。
個人的にこういう外国のギャングの抗争、というか主人公がのしあがっていく様を描いた映画は好きな方なので、とても面白かったです。
野心家のアラン・ドロンがのしあがっていくにつれ、徐々に風格が増し、凄みも増していくのが凄かった。ジャンポール・ベルモンドは対照的に女好きのやや軽めのキャラクターだが、アラン・ドロンと対照的で良い味を出している。
全くの予備知識なしで見たのだが、喧嘩した2人がなぜか意気投合して仲良くなるのが古き良き時代を感じさせる。前半はテーマ曲に乗って軽快に話が進むのだが、後半に進むにつれ徐々に血生臭くなり、抗争が激しさを増しマシンガンを撃ちまくったりと緊迫感が高まる中での駆け引きも見応えあって面白かったです。1970年の映画とは思えない。予想以上に楽しめました。さすが午前十時の映画祭に選ばれるだけの映画です。続編も見たくなりました。
午前十時の映画祭
冒頭、アラン・ドロンとジャンポール・べルモントの二人が殴り合うシーンの、‘’間‘’がなんとも言えず良かった。
最後まで二人の色気が匂い立つ。
特にアラン・ドロンは、ほんとにいい男だと思った。
出てくる女優さん達もみんな綺麗。綺麗で見分けがつかなかった…
裏社会でのし上がっていく二人、ライトな展開、音楽だけど結構悪いことしていた。
むかし、テレビで観たことがあるけど、すっかり忘れている。
「俺たちは二人」
1930年代マルセイユ。出所したばかりのシフレディは、殴り合いのけんかになったカペラと意気投合。二人は裏社会で権力闘争をのし上がっていき、やがて大物を倒す。
タイトルは、中折れ帽が有名なイタリアの帽子ブランドから。劇中の帽子もかっこいいし、衣装も良いです。ホンキートンクピアノによる軽快な曲も印象的です。
曲に合うように序盤の演出も軽快。しかし裏社会でのし上がる様は、徐々に重くなっていきます。そして終盤の「俺たちは二人」というセリフを残すカペラがかっこいいが。
フランス映画界でのし上がっていくアラン・ドロンと ジャンポール・ベルモンド。絶頂期に初共演の二人の、息があった演技も見もの。
2人ともかっこいね!
素直な感想は、一部の人には常識かもしれないが、『傷だらけの天使』は
かなりこの映画の影響を受けてるなということ。
成り上がろうとする純朴な2人なんだが、どこかに悲壮感が漂う。
音楽も似てる。
2人の喧嘩のシーンは素人ながら、すごく作り込まれてるなと感じた。
色んな批評はあるだろうが、自分は楽しめた。
それにしても、スーツをビシって決めて、男はこうじゃなきゃと思わせてくれた。
カッコつけてなんぼだね。それでいいのさ。人生一回だけだから。
ボルサリーノが似合うアランドロン
フランス映画らしいいかにもおしゃれなテーマ曲からスタート。アランドロン扮するロッコシフレディが2ヶ月早く出所してきた。ジャンポールベルモンド扮するフランソワカペラとカトリーヌルーヴェル扮するローラの取り合いで殴り合いだ。
ジャンポールベルモンドが主役の位置づけだが、製作はアランドロン。ボルサリーノが似合うのはアランドロンをおいて他にないね。ジャンポールベルモンドはハンチングだな。何故にして題名がボルサリーノなのかな? やっぱり決まるのはアランドロンだな。
存在感で2時間魅せます
原作はBandits à Marseille(マルセイユの悪党)、麻薬のフレンチコネクションを作ったマルセイユのギャング、ポール・カーボンとフランソワ・スピリットがモデルと言われている。
二大スター競演ということでパラマウントピクチャーズからの資金提供を受け、制作費1400万フラン(20億円越え)という破格の予算で作られたから、街並み、車、衣装、装飾品に至るまで豪華絢爛、手抜きが無いので眼の肥しになります。本作のヒットでボルサリーノはソフト帽の代名詞にもなるほど流行ったようです。
ストーリーは二人の若者がマルセイユのギャンングのボスにのし上がるまでの下剋上を描いています、と言ってもストーリーよりは二大スターの存在感、競演が見どころであることは間違いありませんね。アランドロンが製作でベルモンドはゲスト扱いなので不満タラタラ、ドロンと同じ数のアップ・ショットを要求したというから大人げない、本作以降、二人は疎遠だとか・・。
(ネタバレ)
どうも、ラストをみるとマレロとポリ以外にも悪党が残っていたようですね、カペラの仇は誰なのか、続編「ボルサリーノ2」でロックが方を付けるようです。(競走馬の誘拐を依頼した酒屋のボルポーネらしい)
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