墓石と決闘のレビュー・感想・評価
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OK牧場の後日譚。OK牧場って史実だったんだ。てっきり単なる娯楽作...
OK牧場の後日譚。OK牧場って史実だったんだ。てっきり単なる娯楽作品かと。
てな訳でOK牧場未見な私にはさっぱりわけわかめ。途中でやめて、史実をざっくり調べて、それから改めて見た。おかげでストーリーは把握できたが、正直あんまり…ラストはちょっとかっこよかった。
この決闘、どっちもどっちな気がするが元々悪いのはどっち?(笑)OK牧場見るか。
監督J.スタージェスの思い入れのある、ワイアット・アープとDoc Hollidayの男の友情を描く良心的作品
自分が10年前に撮った娯楽西部劇『OK牧場の決斗』に思いがあったのだろう。監督J.スタージェスは、自分が製作者となり、1967年作の本作で、ほぼ史実に忠実なO.K.コラル(Corralは囲い柵だそうで、本作の冒頭に描かれているように「牧場」ではない)の決闘があった後の後日譚、すなわち、西部史上の「英雄」ワイアット・アープの、血に塗られた復讐劇を撮っている。アープの敵役を演じているRobert Ryanの苦み走った悪のダンディズムもいいが、それよりも、本作では、アープと Doc Hollidayとの間の男の友情が興味深い。Doc役を演じているのが、1970年代半ばに二回助演男優賞でオスカーをゲットしているJason Robards, Jr.である。『OK牧場の決斗』でこのDoc役を演じたのがKirk Douglas、その他にも例えば、Victor Matureが1946年に、Val Kilmerが1993年にHollidayになっている。蓋し、この役にはJ. ロバーツが最適ではないか。
HollidayをWikipediaで検索すると、彼の顔写真が出てくる。痩せた、頬がくぼんだ顔にすこし似合わない髭を蓄えているが、眼は何か人懐こそうな、何か知的な感じを与える。
実際大学出で、歯科医の免許を取り、開業していたことから、Docと呼ばれていた。母親が肺結核で既に亡くなっていたが、その母親に移されたのであろう、21歳で肺結核が発病、一年も持たないと医者に言われて、1873年ダラスに移住、そこでアルコール漬けのギャンブラーの生活を送るようになる。3年後、サウス・ダコタ州にあるDeadwoodで、ワイアット・アープと偶然に知り合う。それからは、アープとの腐れ縁が深まり、1880年アープと協同で、銀山経営に関わり、金持ちになる。このアープの銀山経営がクラントン一家との争いとなり、例の『OK牧場の決斗』事件(1881年10月26日)に発展する訳である。決闘は30秒も掛からなかったという。
アープのその後の復讐劇には、実際Hollidayも同行しているが、その復讐の合法性については批判的であったようで、結局二人は別々の道を行くこととなり、1885年にデンバーで別れたのが最後であった。その2年後、Hollidayは静養中ではあったが、肺結核の症状が悪化し、亡くなる。享年36歳であった。死を宣告され、それでも酒に溺れたギャンブラー・ガンマン生活を10年以上も続けた後であった。
1896年、Hollidayが死んで約9年後、ワイアット・アープはあるインタヴューに答えて、Hollidayについて次のように言っている:
「Docは、歯科医だったが、ある事情が彼をギャンブラーにしてしまった。Docは、ジェントルマンだったが、病気が彼をフロンティアのバガボンドにしてしまった。Docは、哲学者であったが、この世の人生が彼を辛辣な皮肉屋にしてしまった。Docは、背が高い、細身の、灰色のブロンドをした奴だった。肺結核のため殆ど死に掛けていたが、同時にまた、俺が未だかつて知り合ったうちで、極めて腕の立つギャンブラーで、ガンを持たせれば、大胆かつ早や腕の、銃を抜けば必ず死を呼ぶ男だった。」
物語も設定も説明不足
総合60点 ( ストーリー:55点|キャスト:60点|演出:55点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
ワイアット・アープといえばOK牧場の決闘で知られているが、この作品はその後のワイアット・アープ一味を描いている。決闘で全てが片付き町が平和になったわけではなく、むしろ問題が山積みであった。そのような部分を取り上げるのは面白いし、ワイアットを無法者を倒した単なる英雄としてではなく復讐に燃える一人の男として描いているという視点は良い。
しかしこの作品は有名なアープ一味と決闘の話を視聴者が当然よく知っているという前提で作られているようで、たくさんの名前が登場するしその割にはどんな人がいて何をしているのかの説明がないために、状況を理解するのに苦労する。特に敵役はどうなっているのかわかり辛いしその分魅力に欠け、場面が変わると途中のことが飛ばされて物語も場所も進んでいることもあるので話に入り込めない。ただワイアットとホリディの友情の部分だけは印象に残った。
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