「ジョン・ランディス × エディ・マーフィ = 最強のふたり!」星の王子ニューヨークへ行く ぽぽさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョン・ランディス × エディ・マーフィ = 最強のふたり!
初っ端からド下ネタ!子供の頃、金ローで観た時はこんなにひどかったっけ?と思ったが、お子様視聴者のためにやさしめの翻訳をしていてくれたのだろうか…。「お妃探し=セックス相手探し」という話の流れが最初は少し受けつけなかった。しかしジョン・ランディスの緩急自在の笑い、エディ・マーフィの軽快な演技、どんどん物語に引き込まれていく!
「ビバリーヒルズコップ」でエディ・マーフィにはまり(今さら!)履修したわけだが、今作はランディス監督の下、モブキャラまでコミカルな演技で魅せてくれた。
世の中には偉そうな監督がたくさんいて、エキストラに尊大な態度をとり、ロクに演技指導もしない人物もいるらしいが、この作品は撮影現場が良い雰囲気っだったのではないかな~と思えた。こういう映画だと、ワクワク感マシマシだ。
個人的には、オンボロ宿の玄関ポーチでちょこんと座った女の子2人が、アキームから「リサとデートだ!すてきだろ?」と聞かされるシーンがチャーミングで好きだ~!
荒唐無稽な謎アフリカ文化もこの作品の面白ポイントである。ここまで突き抜ければ笑うしかない。70年代に起きたアフリカ系アメリカ人のエスニック・リバイバルを茶化すようだ。(床屋のオッサンがアキームを「クンタ・キンテ」と呼んでいたし。)そういえばランディス監督、「ブルース・ブラザーズ」でもブルースやロックの起源は黒人だと、黒人をフィーチャーしていた。この監督とブラック・パワーは取り合わせがいいのかもしれない。
話は脱線するが、脚色されていない本当のアフリカ文化とはどんなものだろう?アフリカ系の方ですら自分たちのルーツが今となってはよく分からない、というのは鑑賞後に一抹の寂しさを感じてしまった。(ネイティブ・アメリカンの方もきっとそうだろう。)底抜けに明るいからこそ陰が気になるのは私だけ?