ホーリー・マウンテンのレビュー・感想・評価
全11件を表示
映画のお薬はいかが?
この映画作品は、映像化された、「心理療法」です。まさに神の領域である。エキセントリックで、異様にカラフルで、エロティックで、グロテスクで、アレハンドロ・ホドロフスキー氏の錬金術によって完全に実体化された数々の名場面は、たとえそこにセリフがなくても、「精神障害」患者を「心理療法」として十分に癒すことができる。そして、性愛、グロテスク、聖性、障害者への愛(あるいは虐待)、動物蔑視など、地上の変質者たちのイメージが一つの映画の中でアンサンブルしているのである。アレハンドロ・ホドロフスキーの代表作というだけでなく、(少なくとも私は)この映画で癒された。ドラッグや自慰以上に、この映像作品こそが、私にとっての救いの源なのです。つまりこの映画は、芸術を超えた精神医学のコペルニクス的転回なのです。私を救ってくれてありがとう。そして、字幕なしで観れば、もっと楽しい体験ができるはずです。
中毒性の高い聖と俗の求道的映画と見せかけて…
導師として俗に極まったものたちを導いてゆくかに見えて、かなり皮肉的で悪夢的な映像や不思議な画面が織り込まれている。
この映画を見ることが聖と俗の苦行になっている奇妙な映画、そしてラストが……
時々見たくなるけど、見終わるまでのプロセスが長くて考えてしまい、しかし忘れられない印象深い映画。
脳が侵食される
ホドロフスキー特集
最後の最後で突き放す、離される!?
強烈なホドロフスキーの世界観にのめり込みラストのオチで我に帰る。
映画全体のメインになる話が中盤以降から展開して行き上映時間内に間に合う終わり方が出来るのだろうかと思いきや観客を嘲笑うように終幕!?
カエル軍とトカゲ軍の戦争から奇想天外な映像の数々に色彩豊かな色の強烈さなどまさに芸術的に狂っているセットの斬新さ。
顔面、ハエだらけの序盤からケツ丸出しのホドロフスキーの役者魂に全くの説明が一切皆無で謎な主人公のお前は何なんだ?誰なんだ?感。
ユーモア溢れシュールさが逸品な笑えるようで笑えない相変わらずなホドロフスキー節が一番強烈に感じられる作品で映画は現実を描いた非現実で芸術をその目に焼き付け意気消沈で呆気にとられる。
ポドロフスキーが「キリストの受難」を解体、独自の宗教観で再構成? ...
ピンクフラミンゴ観てるみたいに不謹慎に笑いつつ、ハッとさせられる
全11件を表示