冒険者たち(1967)のレビュー・感想・評価
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飛行機乗りのマヌー(アラン・ドロン)とエンジニアのローラン(リノ・...
飛行機乗りのマヌー(アラン・ドロン)とエンジニアのローラン(リノ・ヴァンチュラ)。
歳も離れ、見た目も性格も異なるふたりだが、妙に息があったふたりだった。
マヌーは凱旋門のくぐり抜け飛行に挑戦、ローランは1万回転のエンジンに挑戦していた。
前者は日本の映画会社からの依頼ということだったが、一杯食わされた。
冗談だったのだ。
担いだヤツを締め上げたところ、「コンゴ沖に墜落した飛行機に5億フラン近い財宝がある」と吐いた。
ローランも新規エンジンの開発に失敗し、ふたりはコンゴ沖の財宝引き揚げに乗り出すことに。
最近知り合った、美人の現代造形美術家のレティシア(ジョアンナ・シムカス)を連れての冒険だった・・・
といった物語。
十代の頃、70年代末にテレビで観た際の感想には
男のロマン、冒険。
それは青春。
男の友情を軸にしていて、冒険もうまくいっている。
女がひとりでも、奪い合いなんかしないのですね。
でも、早くにジョアンナ・シムカスが死んでしまったのは、たいへん残念。
とあった。
今回再鑑賞しても感想があまり変わらない。
スタント飛行、猛スピードエンジン、海中の財宝・・・
それぞれの冒険は観ていてのんびりしている。
ロマンというより、浪漫と漢字で書く感じ。
海中の財宝を探し当てるまでの、男ふたりに女ひとりの嬉々とした様子は、特にそう。
(現在の眼からみると、ちょっとイヤらしいんだけどね)
で、財宝を狙う一味にレティシアは斃れ、後半はノワール映画へと展開するが、クライマックスは海上の要塞島でのドンパチ。
第二次大戦の置き土産を使ってのドンパチは、レティシアの弔い合戦。
ラストの空撮、中間の海中撮影、それにレティシアに捧ぐテーマ曲。
男の、というより男の子の胸を熱くする映画ですね。
恋と友情と飛行機とお宝
基本的には男2+女1のドリカム編成で恋と友情の間を描くストーリー。
最初は青春!て感じだったけど、気づいたらハードボイルドにギアが変わっていた。さすがはフランス映画、現実は厳しい。そして夢の跡は切ない。
サブスクで観たのだが、ラストはアラン・ドロン扮するイケメン青年が亡くなって終わり。ヒロイン、レティシアの甥っ子ちゃんが一人で残されることにはなっていなかった。
可愛いらしい2枚羽根飛行機のアクロバット飛行も見もの。
3人がキラキラ輝いている
「太陽がいっぱい」のアラン・ドロンを観て
今作も観たくなる。3人の主人公達がそれぞれに
魅力的。アラン・ドロンも美しさに渋みがかかっている。音楽もいい感じ。
レティシアが海で亡くなり二人の男性に
よって水葬されるシーンも幻想的。
海に浮かぶ要塞も雰囲気がある。
映画自体の雰囲気を味わう映画。
昔のフランス映画...
男2人と女1人という組み合わせで旅をしているだけで楽しいんだろうな、と思う。
要塞島といいコンゴの海といい、ロケーション抜群。
しかし、レティシアも、アラン・ドロン演じるマヌーも突然、訳も分からないままあっけなく死んでしまう。
他にも銃撃のやり合いで多くの人が死んでいて、なんとも言えない後味の悪さを覚えた。
コンゴでのアラン・ドロンは髭を生やしてワイルドだったなあ。
とても気持ちがいい
アラン・ドロンが飛行機を乗り回して、船で海に出て水中にもぐって、要塞のような島もすごい。女の子もきれいで性格がよくて気持ちがいいし、島の男の子もかわいい。彼女が亡くなって、アラン・ドロンと友達でお金を身内に渡しに行くのも素敵で、何から何まで気持ちがよかった。テンポもすごいくいい。
アラン・ドロンの新たな一面を見たような気がした。三者三様、魅力的。...
アラン・ドロンの新たな一面を見たような気がした。三者三様、魅力的。古い映画とは思えない新鮮さですぐに映画の世界に引き込まれていった。水葬するシーンは幻想的で哀しみが沈みゆく海と同じように深まっていく。 アラン・ドロンのラストのセリフと美しい死に顔がたまらなく良かった。
夢破れた夢追い人の新天地への冒険記
総合80点 ( ストーリー:80点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
自動車エンジン開発と曲芸飛行という、夢を追う二人の男同士の友人の間に芸術での成功を夢見る若い美女が加わる。三人の微妙な関係が始まり、三人の夢がそれぞれ敗れたときに新天地を求めて新しい運命が動き始める。その恋の行方と一緒に宝探しの結末をはらはらしながらも爽やかに観ることが出来た。アラン・ドロン作品でこのような若さの躍動する作品があるのを知らなかったが、いい意味での驚きだった。この儚く沈んでいく前半部分だけの話で二時間の作品にしてもいいくらいの上出来な内容でした。
後半はいかにもフィルム・ノワールなフランス映画らしい展開になっていくが、それはそれでいい。フランスの田舎の独特な風景を使って、生き残った男たちの刹那的な雰囲気を出してくれていた。
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