ヘンリー
劇場公開日 1992年3月19日
解説
1970~80年代に全米で300人以上を殺害したといわれる伝説の殺人鬼で、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターのモデルにもなったといわれるヘンリー・リー・ルーカスの日常を、冷徹な筆致で描いた犯罪スリラー。14歳の時、虐待を繰り返す母親を殺害したヘンリーは、相棒のオーティスとその妹ベッキーとの奇妙な共同生活を始める。しかし、ヘンリーは次第に本能的ともいえる殺人衝動が抑えられなくなっていく。一方ヘンリーに惹かれるベッキーの様子にオーティスは嫉妬し、そのことから3人の共同生活は思わぬ惨劇へと発展していく。86年に製作されたものの、アメリカでも90年に公開されるまでお蔵入りなっていたいわくつきの一作。日本では92年に初公開。2019年4月、オランダの伝説的スリラー「ザ・バニシング 消失」の劇場公開にあわせて特別上映。
1986年製作/86分/アメリカ
原題:Henry: Portrait of a Serial Killer
配給:ケイブルホーグ
スタッフ・キャスト
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2021年3月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
まぁ、せつないですよね。幼少期、親との関係などなど。作品の中ではセリフで語られますが、聞いてるだけでも辛くなります。幼少期に愛情が注がれなかった結末なんでしょう。
しかし、やってることについての同情は一ミリもしませんが。感情の高まり、怒り、苛立ちの一環で当たり前のように殺人を犯す様は、なんとも怪物感があります。
しかし、オースティンの方がよっぽどアホで鬼畜で、虎の威を借る狐さながらで、こいつの方がクズだと思えます。この描き方や凄惨な殺人描写が少なく、不幸のデパート状態のヘンリーに時々灯る好青年の光。
これは監督がもつヘンリー像なのか?解釈なのか?
願いなのか?
「たぶん好きだと思う」
このセリフにに微かな期待をしたけど、哀しいかな。
運命って環境が左右されちゃうのかな?
なぜかヘンリーを憎めない。
逆に、人間らしさを感じてしまった。
もし、制作陣の意図通りであるならば、本作は秀作と言わざるを得ないですね。
2021年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
不謹慎極まる感想を述べると、シリアルキラーと言われる殺人鬼は幸せなのかもしれない。善悪のケジメなど最初から持たずに、人殺しが無上の楽しみ。それをやり切る行動。社会の規範も意に止めることもなく、血縁関係でさえ、とっくに破綻している。シンプルな生き方ではある。完全に間違えたいるけど、当の本人は自己欺瞞もなく、何ら躊躇なくすることもなく、ひたすら殺すのみの打算のない人生。モラルを捨て去れば、人によっては楽しく生きられる答えの一つでもある。私には到底出来ないが…
飲みに行くかー!的なノリで殺しに行くかー!なかなかぐっときたセリフでした。こわい〜、怖いよ〜。
アニキのくそっぷりがヘンリーとは別の意味で目が離せない。鬼畜暴走ですな。
ラストもナイスでした。
2019年10月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
「なぜ人は人を殺すことができるのか」が知りたくて、様々な事件を幼い頃から研究?していました。
特にヘンリーは有名だと思っておりまして、興味はありました。
そして彼を題材にしたこちらの映画を、偶然レンタルショップで見つけたため借りてみました。
感想としては、ちょっと子供には観てほしくない、R15指定が良いのかな、と思うほど描写がうまく2回くらい繰り返し観ました。
特に、音楽とその叫び声などの混ぜ方が、なんとも言えず、引き込まれました。
一点だけ申し上げますと、ヘンリーの生い立ちは知っていますので、その辺りを深く掘り下げて描いてもらえるともっとすごい作品になっていたかな、と感じます。
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