ブロードキャスト・ニュース

劇場公開日:

解説

ワシントンのテレビ局を舞台に、そこに働く男女3人の三角関係を描く。製作・監督・脚本は「愛と追憶の日々」のジェームズ・L・ブルックス、エグゼクティヴ・プロデューサーはポリー・プラット、撮影はミハエル・バルハウス、音楽はビル・コンティ、編集はリチャード・マークスが担当。出演はウィリアム・ハート、アルバート・ブルックス、ホリー・ハンターほか。なおジャック・ニコルソンが友情出演している。

1987年製作/133分/アメリカ
原題または英題:Broadcast News
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1988年4月29日

あらすじ

ワシントンのテレビ局のプロデューサー、ジェーン・クレイグ(ホリー・ハンター)は、若いが切れもの。気鋭のニュース・ライターでレポーターのアーロン・アルトマン(アルバート・ブルックス)とは、親友であり、絶妙な仕事のコンビでもある。ニュース放送者会議で、ジェーンは地方局のアンカーマン、トム・グルニック(ウィリアム・ハート)と出会い、お互い反発しながら、ひかれ合う。そして、トムはワシントン支局にレポーターとして起用された。ワシントン支局長アーニー(ロバート・プロスキー)のパーティ。その最中、シシリーのアメリカ海軍基地が爆撃されたという一報が入り、急きょ、トムが特番のレポーターに抜擢された。放送日、くさるアーロンの協力と、ジェーンの働きで、トムのデビューは大成功。その夜、トムは同じ局のレポーター、ジェニファー(ロイス・チャイルズ)と関係をもってしまう。レイプされた女性へのインタビューで涙するトム。インタビューは大反響をよび、ジェーンも、彼のやさしさにますますひかれていく。局内の人員整理で窮地に立ったアーロンは、キャスターとして出演。当日、ジェーンは、アーロンを元気づけ、トムとパーティヘ。アーロンの本番は、緊張のため流れる汗で大失敗。ジェーンはトムを家で待たせ、アーロンの家へ。落ちこむアーロンを慰めてるうち、彼の愛の告白をうける。心みだれるジェーン。結局トムとのデートは御破算。人員整理が本格化し、周囲のスタッフは次々と辞めさせられた。ジェーンは支局長に昇進。トムは、ロンドン支局に栄転。アーロンは、ポートランドのニュース局へ移る決心をする。トムは、ロンドン行きの前に南の島で休暇を過ごそうと、ジェーンに提案。OKするジェーン。旅立つ前日、ジェーンはアーロンの忠告で、例のインタビューでのトムの涙は、ヤラセだと知る。幻滅したジェーンは、旅行をキャンセル。7年後--ワシントン、桜咲く中、それぞれの道を歩むジェーン、トム、アーロン。彼ら3人は、久しぶりの再会を喜ぶのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第45回 ゴールデングローブ賞(1988年)

ノミネート

最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)  
最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ウィリアム・ハート
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) ホリー・ハンター
最優秀監督賞 ジェームズ・L・ブルックス
最優秀脚本賞 ジェームズ・L・ブルックス
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映画レビュー

5.0あまりにも身近であり生きる上で大切なことばかり!

2025年4月5日
Androidアプリから投稿

昨夜は「ブロードキャスト・ニュース」(87・米)を見ました。

隠れた傑作です。
なぜ隠れたかというと、ほとんど誰も秀作としてこの作品を挙げることがないからです。

一言で表現すると、ヒューマン・ロマンティック・コメディ・ドラマ作品です。

内容がとても濃く一瞬もダレることなく物語が綴られます。その要因は主役三人のキャラクターが極めて細密に深奥まで創り上げられているためです。

その三人のトライアングル・ラブも絡められながら、恋・愛・友情といった前向きな感情が丁寧に描き込まれています。

この作品は、ともすれば重くなりそうな時その事柄や人物像をそのままの角度で直視することを完全に避け、あくまでも爽やかに軽やかに優しい眼差しをもって見つめます。

ここには否定は全くなく、すべての面を良い角度から捉えようとする肯定的で素直な創作者の人柄が滲み出ています。

ヒューマン・ドラマとして真剣に見ることもできるし、ロマンティック・コメディとして軽妙に見ることもできる、極めて秀でた傑作だと断言できます。

女性が男性社会で働き抜く厳しさ、つらさ、そのストレスも彫り込んでおり、そのバイタリティーで己の意思を貫く姿には魅了されます。

また、ウィリアム・ハート演じるハンサムでナイスな男性は、まるで作品中で「美しく生まれてくるとは?」という永遠の問いを彼の人生で検証しているかのようです。

逆に、ルックスは冴えないが頭は良い男性が、以下に美男より過酷な人生を強いられるかを、彼がそれ故に皮肉っぽくなったことも含めて突き詰められています。

作品で描く要素が余りにも身近であり、生きる上で大切なことばかりであるため、作品世界を生きた僕はより濃く厚く感じました。

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シネマ大好き

3.0真水みたいな作品

2022年10月2日
PCから投稿

オスカー候補なんでいい作品なんでしょうが、ドラマ、サスペンス、コメディ、シリアス特になくつまらなくもないですが毒にも薬にもならない映画でした。
好きな人は大人の機微的なところをほめるんでしょうが感想ナシです。
ただ、主演女優は相当うまいです。

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越後屋

4.5「青春ってイイな…」と思うテレビ局ロマンス映画

2022年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「青春ってイイな…」と思ってしまうテレビ局を舞台にしたロマンス映画。
個性の強い3人がぶつかり合うことが多いので、スクリューボール・コメディの様にも見える楽しい映画だった。

ワシントンのテレビ局でバリバリ働く女性プロデューサーのジェーン(ホリー・ハンター)は、彼女と長年一緒に仕事をしてきた有能なアーロン(アルバート・ブルックス)に好かれていたが、恋愛関係というほどではない。
そんなところに、地方局の「アンカーマン」のトム(ウィリアム・ハート)が局にやって来て、この三人による奇妙な三角関係の物語になっていくのだが、仕事シーンも入り混ぜての公私にわたるドラマが描かれる。

ここで、やたらと「アンカーマン」という字幕が出るのだが、映画を観ていると所謂「ニュース・キャスター」をそう呼ぶらしい。

しかし、人好きのする甘いマスクのウィリアム・ハート、思ったことを口に出す行動する迫力ある女性のホリー・ハンター、自分の知識や原稿書きに自信たっぷりのアーロン、この3人の個性がぶつかり合って、先が想像できない展開が本当に面白い!

なかなか見事な映画を観させてもらって、嬉しい。

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たいちぃ