ブラック・ウィドー
劇場公開日:1987年5月23日
解説
富豪の独身男性と次々に結婚し、その都度、相手を殺害して巨万の富を築く女と、彼女のあとを追う司法省捜査局の女職員の対決を描くサスペンス・ミステリー。製作はハロルド・シュナイダー、エグゼクティヴ・プロデューサーはローレンス・マーク、監督は「郵便配達は二度ベルを鳴らす」のボブ・ラフェルソン、脚本はロナルド・バス、撮影はコンラッド・ホール、音楽はマイケル・スモールが担当。出演はデブラ・ウィンガー、テレサ・ラッセル、サミー・フレーほか。
1987年製作/アメリカ
原題または英題:Black Widow
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1987年5月23日
ストーリー
キャサリン(テレサ・ラッセル)は若くして出版王サム・ピーターセンと死別し未亡人となった。2人は4カ月前に結婚したばかりで、サムは56歳だった。遺産を相続した彼女はその後、ダラスに現われ玩具王ベン・ダマーズ(デニス・ホッパー)と再婚していた。だが結婚6カ月でまたベンが急死。遺言状ではベンの姉エッタには相続権がなく、キャサリンはまた大金を一人占めし遺産を相続した。彼女は強烈なセックス・アピールで富豪の独身男性に近づき結婚し、やがてその相手を殺し遺産を相続すると姿を消すということを繰り返していた。そして次なる標的、シアトルの博物館長ウィリアム・マコーリー(ニコル・ウィリアムソン)に近づき、狙いどおりに結婚をする。一方、ワシントンDCの司法省捜査局に勤める美人の職員アレックス・バーンズ(デブラ・ウィンガー)は、連続して起こる富豪の死亡事件に疑惑を抱き、上司や同僚の反対にもかかわらず独自で調査を進め、やがてキャサリンの姿を見つける。キャサリンは自分の後を追う影に気づき、ウィリアムを殺害すると姿を消した。証拠を残さない手口にあせるアレックスはようやくキャサリンがハワイに飛んだことをつきとめ、早速、ハワイに向かった。キャサリンはハワイでホテル王として有名なポール・ナイテン(サミー・フレー)と親密な仲になっており、いずれ2人は結婚するだろうと見られていた。キャサリンはスキンダイビングの講習を受けていたが、アレックスもそのグループに加わり、2人は自然と知り合うようになった。しかし、キャサリンはパーティに招待したアレックスが何かをさぐっているのを察知し、加えてポールとアレックスがデートするようにしむけた。彼女にはある魂たんがあったのだ。それは、2人のデートの場面を探偵を使って写真に撮らせ、それをポールを殺した時に使い、アレックスを犯人に仕立てようとしたのだ。そしてキャサリンの計略は成功した。ハワイに来てから徐々に自分の女としての本性に目ざめだしたアレックスはすっかりポールに魅了され、ポールもそんな彼女をやさしく受け入れるのだった。だが、ポールはアレックスを裏切ってキャサリンと結婚した。傷ついたアレックスはキャサリンに毒蜘蛛を形どったブローチをプレゼントし、女の戦いはその日から新たな段階を迎えた。やがて、結婚後間もないポールが急死した。容疑はアレックスにかかり捜査の結果、彼女は逮捕された。心ひそかに勝ち誇ったキャサリンは警察にアレックスを訪問した。鉄格子の向こうに現われたアレックスはキャサリンにどのようにポールを殺害したのか聞くが、キャサリンは勝ち誇ったように笑みを浮かべるだけだった。と同時に死んだはずのポールが面会室に姿を現わした。驚愕するキャサリン……。そしてポールのブランデーの中に毒を入れたことを口ばしり、アレックスは、それを事前に知っていたことを彼女に告げるのだった。