プライベート・ライアンのレビュー・感想・評価
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1998年の映画とは思えないほどのクオリティ
リアルだ、リアルだ、と今まで映画を見て評価する時に使っていたけれども、今まで自分が言っていたリアルは、リアルではなかったかもしれない。
これこそがリアルだったのか。
それほど現実味のある表現力。
身に付けている服や、風景や、音や空気感、演技、全てがリアルだった。
船で浜に向かうシーンの、緊張や強張り。
死にたくない、覚悟と祈り。
容赦なく連射される銃弾。
銃声、爆発、悲鳴、叫び、水中に貫く弾丸、血、傷跡、失われる身体、耳鳴り、混乱、炎、震え、怒り、悲しみ。
自分がそこにいる様な感覚に陥るカメラワーク。
あえて、ブレる様にしているのか、それによって焦りや恐怖が伝わる。
冒頭の戦争シーンが本当にむごくて怖くて、泣けた。
とにかく「音」が、本当にすごかった。
今回はDVDで観たけどこれを映画館で観たら、もっと凄いだろう。
耳鳴りや水面から上がったり潜ったりするときのシーンが、特に印象的だった。
リアルな戦争描写
選ばれた精鋭は8人ー彼らに与えられた使命は若きライアン2等兵を救出する事だった…
原題
Saving Private Ryan
感想
冒頭30分の上陸作戦は迫力があり何回観ても飽きないです。
片腕を失った兵士が腕を探してたり、はらわたが飛び出した兵士がママーと泣き叫んでたり、隣にいてさっき話した通信兵が死んでたりと戦争の悲惨さ感じました。
精鋭8人を紹介します。
ミラー大尉ー頼りがいのある大尉、高校教師
ホーバス軍曹ー小太り、鈍足、土コレクター
ライベン一等兵ー口が悪い、直情的で短気
ジャクソン二等兵ー狙撃手、カトリック
メリッシュ二等兵ー口髭、ユダヤ系
カパーゾ二等兵ー大柄、人情味溢れる
ウェイド四等技能兵ー衛生兵、人当たりのいい青年
アパム五等技能兵ー通訳、気弱
一人の為に八人の命をかける意味はあるのかと考えさせられます。
※フーバー
それぞれのライアンを救うこと
ノルマンディー上陸後、兄弟が全て亡くなったライアンを母親の元に返せという任務のため戦場へライアンを探しに行く兵士たちの話。
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Privateは名前の前につけると「二等兵」って意味になるらしいんだけど、一般的に使う「私的な、個人の」意味とこの映画の内容的にかかってるんかなと思った。
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ライアンを救うことは、ミラー隊長にとって胸を張って家に帰れるようになるための任務。そのためには、1人死んだらその倍の人数を救っているという信念とは真逆の1人のためにたくさんの犠牲を払うことをする。
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そしてアパムにとってライアンを救うことは、男になることかなと思った。仲間を殺した敵兵でも丸腰の捕虜を殺さないという信念に背いて、最後自分が助けられなかった仲間を殺した捕虜を撃ち殺す。
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他の人に関しては分からなかったけど、それぞれ胸の内に自分にとってのライアンを救うことの意味があって、それがタイトルとかかってるのが良い。
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まぁ、冒頭の戦場のシーンでぐっと引き込まれるだけに途中間延びしちゃって、さすがに3時間は長い(笑).
面白かったです
序盤のノルマンディー上陸作戦の描写。とてもリアリティを感じました。血に染まった海水や、千切れた腕を持って正気を失っている兵隊。戦争ってこういうものなのかと考えさせられました。
でも実際どうなんでしょう…。実際に戦争を経験したことのない自分がこの描写を観て「戦争は残酷だ」と評価することは正しいのだろうか…。久々に戦争映画を観てこんな余韻に浸っています。
それと、この作品で最後まで気になったことが2点。
一つ目は「なぜライアンを救出すること」が最重要の任務になったのか、普通に考えればそんな費用対効果が低いことはしないはず。ライアンとはいったい何なのだろうか…。ただの救出作戦ではないなんらかのメタファーなんじゃないか。わかりません。
二つ目はミラー大尉の手の震えについて。最初は「この人はパーキンソン病を患っているにでは?」と思っていましたが、結局語られることはなく…。彼の過去と繋がりがあるのか、単純に戦争のせいなのか、ゆっくり考えてみます。
特にラストが秀逸
アメリカ映画的な要素が残念
序盤のノルマンディー上陸作戦の戦闘シーンは圧巻。
兵士目線で海の水面に出たりもぐったりするカメラワーク、その時の音。
「生きて帰れない」「多分全滅する」と直感しつつも、その浜に投げ込まれたら退路も無く、地獄の光景の中をただただ這って前に進むしかない。どう行動すれば生き残れるわけでもなく、弾に当たるか当たらないかは運としか言えない。すさまじい臨場感。戦争映画は数あれど、ここまでの映像は他にはないのではないだろうか。
ただ、映画の終盤、絶体絶命のところに味方の戦闘機が来てサラッと形勢が大逆転して勝利する点や、映画の始まりと終わりに戦没者の墓や星条旗をもってくる演出が、やはり「ヒーロー映画」を求める「アメリカ映画」だなと感じて、終盤にサーと冷めてしまいました。
I'm a schoolteacher. I teach English composition...
人には温度差があって、わたしがいいと思った映画でも、相手にはそれほどでもない、ということは、よくある。わたしはまだ若く、いいと思った映画を周囲に喧伝するたちだった。当時、この映画に感動し、何人かに「いいから見ろよ」と言ったのをよく覚えている。それを、この映画以降、しなくなった。人は、人それぞれであることを知ったからだ。くわえて、この映画に感じないなら、じぶんと他者の壁など、とうてい克服できないと思ったからでもある。そういう映画だと思う。
高校教師だと明かすシーンが好きで、なんどもなんども見る。
フーバー!
この作品が本当に反戦映画か?という議論があった。それはある意味正しく、ある意味正しくない。ストーリーの展開でライアン(マット・デイモン)を見つけてから“橋を守る”ということが中心となってしまい、単なるアメリカ万歳の戦記モノに成り下がってる雰囲気があるからだ。トム・ハンクスやエドワード・バーンズ、そしてマット・デイモンの視点で見てしまうと、どうしてもそう感じる。
ところが、実戦経験がないのにドイツ語・フランス語が話せるというアプム(ジェレミー・デイヴィス)の視点に立つと、戦争の恐怖、嫌悪感がグサリと突き刺さってくるのだ。捕虜に対する扱いにおいて、ともかく「違法だ」と他の復讐に燃える兵を戒める姿。なぜだか印象に残ってしまう。そして、最後に彼がとった行動・・・降伏したドイツ兵が「アプム」と叫ぶ。そしてその彼を撃ってしまう・・・途中の廃レーダー基地で逃がしてしまったドイツ兵だ。
さらに映像・音響面、冒頭のオマハビーチではとにかくアッという間に味方が殺されていく様子。阿鼻叫喚という言葉がピタリとくる残虐な戦争。これが戦争なんだよと訴えてくる映像には反戦意志そのものがあるんだけど・・・
ヴィン・ディーゼルとかポール・ジアマッティとかいい味だしてたし、上陸作戦では顔すらわからなかったけど、それぞれの人物像などがわかりやすい。それが救出作戦というヒューマニズムに繋がってしまうのは残念。ライアンは無情にも死んだほうがいいはず。プロローグとエピローグで登場する老人がアプムであることを祈ったのに・・・
戦争を味わうならこれ一択
2020/05/12
冒頭のオマハビーチでの戦闘シーンの迫力の凄まじさ!!!
飛び散る肉片、血に染まっていく海、今さっきまで話してた仲間も次の瞬間には顔面が飛び散っていたりと、その地獄絵図っぷりに一気に引き込まれた。
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そんな状況下で「他の兄弟が全員死んだから末っ子1人連れて帰ってこい」って無茶苦茶な命令をされ、誰かも知らない兵士1人連れ戻すために命をかける8人と、「兄弟全員死んだから国に帰るぞ。ちなみにここに来るまでに2人死んだ。」といきなり言われるライアン。どっちも理不尽すぎる。いかに自分を納得させるかという各々の葛藤。戦争の理不尽さを考えさせられる。
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最後の最後のアパムの行動に「よくやった!」って思っちゃったけど、よく考えたらそれって戦争側に行ってしまったってことなんだよなぁ。
ベトナム戦争映画を立て続けに見た後だからか、アメリカ合衆国万歳!的な雰囲気に違和感が拭えない。
撃ち殺された仲間だけでなく、撃ち殺した相手にだって家族がいて未来があったはずなんだよなぁとか考えてしまう。
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それでも戦う男たちのカッコ良さもあって。
特にジャクソンかっこいいー!
神に祈りながら的確に仕留めていく様が無茶苦茶カッコ良かったけど、神に祈りながら人を殺してるって皮肉だ。
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惨い。しかしこれが現実であり真実
「ぜったい兵隊さんにはなりたくない」と思った映画
観終わって、フラッフラになりながら映画館をでましてね。
近くの喫茶店でコーヒー飲みながら「ぜったい兵隊にはなりたくないなあ・・・」と思いました。
2~3日、音というものに敏感になって、ピンが床に落ちる音まで「カ~~~ン」とか聞こえたり、
車が近づいてくる音に耳を塞いだりしてました。
たぶん、たった170分だけど戦場に居て感覚が異常になってしまったんでしょうね。
しかしながら、ベトナム戦争に従軍した元海兵隊の友人が「あれも、ただの映画」なんて笑いながら言っていたしなあ。
飛んでくる弾が見えるって、どんな感覚を研ぎ澄ませばそうなるのだろうか?
彼は未だに森に入ると耳を澄ませ、落ち着かなくなり、竹やぶの近くに行くのを避ける。
本物の戦場ってどんなものなのだろうか?
わたし、戦場はあの映画で十分です。
あの映画だけはもう観たくない。
戦場に吹く無常の風に心を打たれる…。しかし170分は長すぎる。
ノルマンディー上陸作戦を舞台に、ある兵士の救出ミッションを課せられた兵隊達のドラマを描く戦争映画。
監督は『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』シリーズの、映画界の生ける伝説スティーヴン・スピルバーグ。
脚本に『ザ・フライ2』『ショーシャンクの空に』の、ヒューマン・ドラマを得意とするフランク・ダラボンが参加している。
主人公であるミラー大尉を演じるのは『ビッグ』『フォレスト・ガンプ』の、ハリウッドを代表する名優トム・ハンクス。
救出対象であるライアン一等兵を演じるのは『レインメーカー』『グッド・ウィル・ハンティング』の名優マット・デイモン。
当時は無名だったヴィン・ディーゼルがミラー大尉の部下エイドリアンとして出演している。
🏆受賞歴🏆
第71回 アカデミー賞…撮影賞、音響賞、編集賞、音響編集賞、監督賞の5冠を達成‼️‼️
第56回 ゴールデン・グローブ賞…ドラマ部門の作品賞と監督賞の二冠を達成❗️
第24回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…作品賞と撮影賞の2冠を達成❗️
第64回 ニューヨーク映画批評家協会賞…作品賞!
第4回 放送映画批評家協会賞…作品賞!
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第二次世界大戦における苛烈な戦場を生きる一般兵たちの目線から、戦争の悲惨さと生命の尊さを観客に教えてくれる、戦争映画のお手本の様な高いクオリティーの映画。
特に冒頭20分のオマハ・ビーチでの死闘は、後世まで語り継がれているのも納得の凄まじい描写!
バババババッと撃ち倒されていく兵士たちの死に様は、あまりにも凄惨。臓物や肉体の欠損も容赦無く描かれるのでなかなかにしんどい映像になっています。
また、ヘルメットによって助かった兵士が、ヘルメットを脱いだ瞬間に頭を撃ち抜かれたり、通信していた兵士が次の瞬間には死体に変わっていたりと、兵士たちの死に方は見様によってはシュールなギャグの様にも演出されている。
この様な演出によって、戦争による被害とは悲劇的な死というよりは不条理な死であるということが強調されている様に思います。
冒頭は迫力があり引き込まれたが、その後の展開はやや退屈。やはり170分という尺は長すぎる。
お話としては行方不明のライアン一等兵を探して連れ帰るというシンプルなものなので、こんなに長い上映時間が果たして必要だったのか?
フランク・ダラボンが関わる映画は、大体上映時間が長くなりすぎるという特徴がある気がします。
登場人物の描写ですが、トム・ハンクスやマット・デイモンは流石にわかるのですが、ミラー大尉率いる兵隊たちはそれぞれのキャラクターの区別が出来なくて困りました。
全員同じ服着てヘルメットかぶってるんだもん。誰が誰やらわからんかった。
その中でもスナイパーの人はキャラ立ってましたねー。かっこよかったです。
どこかで見たことあると思ったら、『グリーン・マイル』の看守の人だ!トム・ハンクス&ダラボンと縁がある人なんですねー。
クライマックスの展開はベタです。…がしっかり泣きました。
どんな人間でも、その命は多くの犠牲の上に立っていることを忘れるな。精一杯生きろ。というこの映画の持つメッセージを突きつけられると、命を無駄には出来ないなと考え込んでしまいます。
流石スピルバーグというべき、命の尊さというテーマ性と、激しい戦争のアクション性が見事に融合された、なかなかの名作だと思います。…かなり長くて冗長なところもありますが。
余談ですが、この映画を観ていて、何故ただの農家の倅であるライアンを、ほかの兵士の命を危険に晒してでも救助せよという命令が下されたのか疑問でした。てっきりライアンは偉い人の息子なのかと思ってました。
「ソール・サバイバー・ポリシー」という、従軍している身内の中で、唯一の生存者は帰国できるというルールがアメリカにはあるのですね🤔
この辺の事を知っていないとちょっと混乱してしまうのではないでしょうか?
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