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僕の父が若い頃、人生観を変えられた映画、と言っていた事を思い出し、新年1発目は、今作にしました。
最初の老人の目元から、そのまま1944年のミラー大尉と飛ぶので、老人をミラー大尉だと思って観続けていたら、まさかのトリック。
命の価値が暴落し、その場で誰もが命の選択をしなければならないとき、すなわち戦争では、いつだって「正しさ」は空回りします。
良かった悪かったはもはや存在せず、遥か上の者たちが机上で駒を進めるのに合わせて、ただ前へと進み続けなければならない状況。その中で、果たして僕は見ず知らずの命、親しい人の命を天秤にかけられるだろうか、と深く考えさせられました。
劇中には幾つもの分水嶺がありました。子どもを連れてってやろう、とか、捕虜を殺しちゃ駄目だ、とか。
そうした一見「正しい」選択が、ラストの生死を分けたのです。
命をかけて、命をかけられての関係となったミラー大尉とライアン。
彼らの談笑は面白いのに、背景は瓦礫の山なのが、悲しくて仕方がありませんでした。
でも、これはアメリカ軍側の視点。
いちど放たれて、前線に復帰して、再び主人公チームの前に現れたドイツ兵。この人の半生を描く物語だったなら、いったい自分は主人公チームをどう捉えたか?
誰の目線に立とうとも、自分がどんな立場でも、見ず知らずの誰かにつながれて今ここに居ることに感謝し、しっかり生きることがなにより本当の「正しさ」なのではないでしょうか?
序盤のノルマンディー上陸作戦から最後まで、いちども気の休まることなく続く圧巻の戦争絵巻!でした!