武器よさらばのレビュー・感想・評価
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題名の意味が分からない
親父が嫌いな映画だ。この映画と『慕情』が嫌いだった。だから、ジェニファー・ジョーンズが嫌いだった。親父いわく『こんな奴らの子孫と戦争やって日本は負けたんだ』って言っていた。僕もそう思うが、映画が悪い訳では無い。
原作がそう言った内容だ。つまり、ヘミングウェイが考える戦争感がそうなのである。戦争を『狩り』や『釣り』や『闘牛』の様なスポーツと同じ様に考えている。
だから、このストーリーも冒険活劇と言う事。
ヘミングウェイの作品は短編を読めば充分である。せいぜい『老人と海』かなぁ。自然に挑み負ける男の姿って事かなぁ。それで自然の壮大さを感じ取ると言う事。反戦、反ナチスとは程遠い。
ジェニファー・ジョーンズのセリフに『売春婦の気持ち』とある。つまり、ヘミングウェイは彼女をそう考えていたと言う事。小説にそう言った表現があったかは忘れたが、映画でははっきりそう言っている訳だから、ヘミングウェイの考えとなる。故に、生き残る脱走兵のアメリカ人としては、結末をこの映画の様にしなければならない。まさか、大団円はないし、悪者にもなるわけにはいかない。
本は以前に読んでいたが、映画も良かった。 雪の戦闘シーンや、アルプ...
本は以前に読んでいたが、映画も良かった。
雪の戦闘シーンや、アルプス、湖の情景が印象に残った。
多くのエキストラでの敗走シーンも見どころがあり、
映画ならではの臨場感がある。
ただ、本では、自らの行き先に何となく不幸を感じるキャサリンなのだが、
ヘンリーとの束の間のスペイン生活を満喫していたところが、
すごく印象に残ったが、映画ではすんなりだったので、ちょっと違うなと感じた。
なぜならヘミングウェイが言いたかったことは、将来に不安があっても今を
生きて、命の炎を燃やし尽くそうというところだと思う。
「武器よさらば」とは厭戦による軍隊からの脱走のことだった…
NHKの「100分de名著」の
ヘミングウェイスペシャルを見た後、
「移動祝祭日」と「老人と海」を読んだり等、
少し彼の世界を
囓っていたことがなければ、
たまたまNHKで放送されたものの
キネマ旬報でどなたからの1票も
獲得することのなかったこの映画を
鑑賞する気にはならなかったかも知れない。
前半は不要に思われるシーンが
長々と続き没入出来なかったが、
後半の要衝地からの撤退シーン以降になって
少しは作品の世界に入り込むことが出来た。
そこでは、戦争による悲惨さと理不尽さが
これでもかと叩き付けられるような描写が
続き、ようやく作品の要点が見えた。
そして、病院の攻撃シーンなどは、
現在のロシアによるウクライナ侵攻をも
思い出させられる。
ところで、戦時における
国際上の軍規のことは分からないが、
この物語の場合
状況的に難しいケースではあったろうが、
主人公は外国からの志願兵なので
厭戦なのなら脱走ではなく除隊すれば
よいと思うのだがどうなのだろうか。
また、戦争が遠因なのかも知れないが、
かなりのボリュームでの
最終話の難産による母子の死は
この物語全体の中でどんな位置付けなのかが
私には理解が出来なく、
全体に冗長感漂う雰囲気と共に、
この作品の評価そのものに影響している
ように感じる。
この物語、ヘミングウェイはどんな点に
ウエイトを置いて書いた作品だったのかは
分からないが、
少なくとも映像作品として
戦場シーンにお金を掛けた割には
演出力がついて行っていない感じを受けた。
それにしても中盤での
「ドイツは兵器開発に力を注いできた、
イタリアは文化に力を注いだが
戦争では何の役にも立たない」
との上官の話は、
他国へ軍事力で侵攻する国のある昨今、
不気味な台詞として心に残った。
フレデリックに馴染めず
ロックハドソン扮するフレデリックヘンリー中尉は 無事に帰還し、ジェニファージョーンズ扮する救急看護奉仕隊キャサリンバークレーに出会った。どちらかというとキャサリンはフレデリックに厳しく接したが、明日進軍だと言われ気を許した。キャサリンは雨が恐いと言った。
ちょっとふたりの展開が早すぎるね。それに個室で 駄々っ子の様に振る舞うのも興ざめだな。アル中でもあるまいに病室で酒を要求したりフレデリックの態度が悪過ぎるからか愛する麗しい映画とは感じられなかったよ。大作だがフレデリックに馴染めず残念だ。結婚もしくは子供が出来たらキャサリンはイギリスに送り返されてしまうなんていう規則もおかしいよね。
カラーの名作映画・・
文豪ヘミングウェイの原作を映画化。主人公のイギリス人看護婦のキャサリンにジェニファー・ジョーンズ。アメリカ人救急隊員と恋に落ち、戦争(第一次世界大戦のイタリア戦線)から恋の逃避行をする。中立国のスイスに湖からボートで逃げる。彼女は妊娠するが、出産のとき難産で母子ともに亡くなってしまう。彼は悲しみに暮れ、ひとり雨の中をさ迷い歩く。この名作を若い頃に見たかった。命の重さを戦争や出産の大変さから感じ取れただろう・・1957年の作品なのにカラー映像は驚きである。
「武器よさらば」を観て・・
文豪ヘミングウェイの小説を1957年に映画化したもの。まだ本人が猟銃で自殺する前の生存していた頃で、ノーベル文学賞を受賞して世界的に有名になった頃。時代設定は、第一次世界大戦の最中。戦争を背景とした作品は、従軍記者をしていたヘミングウェイの小説では数多い。
ここからネタバレになるかも・・
アメリカ人でイタリア軍の救急隊に所属していた主人公ヘンリーは、イギリス人看護婦のキャサリンと出会う。二人は恋に落ちるが、戦争が二人を引き裂く。同僚の医師がドイツ軍に銃殺されたのを見て、脱走兵となったヘンリーはキャサリンと再会して、中立国スイスに二人で湖をボートで逃げる。国境を越えスイスの地に二人で身を隠すが、キャサリンは妊娠していた。病院で出産するも、難産で母子ともに亡くなってしまう。ヘンリーは大きな悲しみに打ちひしがれ、独り雨の中をさ迷い歩く・・
この作品のすばらしさは、人間の命のはかなさを戦争の悲惨さや女性の出産の大変さで、表しているところだ。ヘミングウェイの小説がなぜ感動するのか、彼がなぜ文豪と呼ばれノーベル文学賞を受賞したのか、他の作品も読んで味わいたい・・
映画は、当時としては珍しいカラー映像で、ジェニファー・ジョーンズが女優として活躍していた最も美しく良い頃である。
恋愛映画だった
戦争映画かと思ったら確かに戦場が舞台の一部であるものの、だらだらした恋愛場面が延々続く。そして死産、奥さんとの死別というげんなりする結末でとても面白くなかった。つまらない上に悲惨な話だった。
ロックハドソンのイケメンぶりはすごかった。戦場のスケールたっぷりな感じもよかったのだが、面白さには結びつかなかった。
昔は小説読みたいと思っていたのだが、こんな話なら読まなくてよかった。
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