ブギーナイツのレビュー・感想・評価
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誰でも楽しく観れ…るはず!
さすがポールトーマスアンダーソン!
どんな人間にも光と影がある
ストーリーは王道かもしれないが脇役の細かな演技や演出でも笑顔なった
ドラッグで堕ちていく中盤、なんやかんや「みんな頑張ってるんだなぁ」と妙に安心して納得するラスト
良いヤツばっかりじゃないのがこの世の中でもそいつなりに悩んで悔やんで生きてるのかな
ジュリアンムーアが良い演技でした。
PTAも昔は良心的
ポルノ業界を軸に、 まさに「裸一貫」でスターダムにのしあがっていく...
長回し
PTA監督の映画を初めて見た。長回しが多くて印象的。
マーク・ウォールバーグ目当てで見たから大満足だけど、出てなかったらあんまり楽しめなかったと思う。
それぞれの役に焦点を当てていてよかった。
マークの他、ジョン・C・ライリー、ドン・チードル、ジュリアン・ムーア、フィリップ・シーモア・ホフマンなど今では有名な人ばかり。当時どのくらい有名だったんだろうか。
レオが本来マークの役をやる予定だったらしいが、マークで良かったと思う。当時のレオのこういう役は想像ができない。
〜DVD特典の音声解説〜
・マーク・ウォールバーグとジョン・C・ライリーは1度喧嘩したらしい。マークによると、遅刻やミスなどが重なったライリーに対してみんなでマシュマロ投げてたら顔に当たってキレられた。殴り返そうとしたが先のことを考えて思いとどまった。ライリーによると、当初マークはいたずらっ子で、上下関係が徐々に逆になっていた。空腹で機嫌悪い時にマシュマロを顔面に投げられてキレた。マークにキレたのは間違いだったが(殴られたら終わりだから)、仕返しはなくビックリされただけだった。翌日に仲直り。
・マークは撮影中ほぼずっとキマってたらしい。
・削除されたシーンだが、マークの運転する車が電柱に当たって死にかけた。
・最後のあれは偽物。
・音声解説を録音している時、子供が寝ちゃうからもう帰らせてって何回も言ってた。
浸らないノスタルジーにある冷めた作家の視点
映画業界全体への愛と賛歌
一言でいうとポルノ映画業界で働く人々の物語
だけども決してドギツイポルノシーンは無い
局部のアップや行為そのものを期待してみたとしたら全くの肩透かしだろうから女性が観ても大丈夫
ラストシーンでポロリが初めてありますが、モザイクがかかってます
安心?してご覧下さい
本作のテーマは映画業界全体への愛と賛歌だ
その意味で本作は、イブの総て、サンセット大通りに連なる系譜の末裔というべきかも知れない
いや、それよりもトリュフォー監督の「アメリカの夜」になぞらえる方がふさわしいかも知れない
一般人からすれば映画業界は夢の世界
その業界を描くにあたり、より等身大で身近に描こうと敢えてポルノ映画という映画業界のヒエラルキーの最下層を舞台に選んだものだろう
ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画への愛は、本作の登場人物のポルノ映画監督の言葉が代弁する
これからはビデオの時代だ、フィルムはやめてビデオで撮れと言われて、強く反発する
そんな安物の映像を撮れるかと
また別のシーンで、ポルノはポルノだが、俺は観客が性欲解消が終わっても最後まで観てしまうドラマが面白い映画を撮りたいんだと力説する
確かに底辺
それなりの人間ばかりの世界
それでも皆、プライドを持って「仕事」をしているのだ
素人出演企画で、監督や女優を素人が見下した時、切れてしまい暴力を振るってしまう
それほどの矜持をもってより良い作品作りに彼らは日夜打ち込んでいるのだ
それはハリウッドのお上品な映画と変わりはしなのだ
時代を感じさせるテクニックとして、当時のヒット曲がてんこ盛りで使われているのが楽しい
初めの1977年はディスコもので始まり
次第に曲もかわり終盤の1980年代の半ばとなると、アメリカ版歌謡曲として蔑称される産業ロックに変わっていく
これもディスコは体を動かして皆で楽しむ音楽であり、映画でいえば映画館で皆と観るフィルム映画なら、産業ロックは使い捨て消耗品のビデオ作品がうける時代と世の中が移り変わってしまったことの表現だ
そして監督と喧嘩別れして、産業ロックを歌って一山当てようとした主人公達は上手くいかず、結局ポルノ映画監督の元にかえるのだ
舞台はロサンゼルス、サンフェルナンドバレー
ハリウッドの北側、ポルノ産業が集まっている地区
マグノリア通りは、ハリウッドとの境になる辺りの通りだろう
ポール・トーマス・アンダーソン監督の映画への愛が強く伝わる作品であった
そして、その監督の次回作はマグノリアであった
最後にタイトルのブギーナイツの意味
普通に夜毎のどんちゃん騒ぎ的な意味だ
しかしディスコ音楽好きなら、1977年のヒートウェイブというグループのヒット曲、ブギーナイツから取られたものかと期待してしまう
しかし全く関係ないようで、その曲は劇中で掛かりもしなかった
笑いと切なさと
久々のPTA祭
笑えるダサさ加減
うっかり感動
細部まで緻密に計算された傑作
かれこれ十数年以上前に初めて観た時には、登場人物の不器用さと必死さに心を掴まれ涙したが、今回久しぶりに再見して、その細部まで計算された緻密さに改めて感心した。
高校をドロップアウトして親(母親)にも見放された17歳のエディが天から授かった才能(というよりもギフトと言った方がいいかもしれない)によってポルノ業界でのしあがりやがて落ちぶれる成功と転落の物語。
そして、同時にそれぞれに本来の家族から離れざるを得なかった登場人物達がポルノの世界で擬似家族を作る物語でもある。
これは非常にエモーショナルな物語なのだ。
しかし、メインキャラクターを長回しのカメラで手際良く見せる冒頭のシーンから(長回しの終着は主人公エディを演じるマーク・ウォールバーグであり、この長回しシーンはラストでもまた繰り返される。円環の輪を閉じるように)、ドアからドア、カウチからカウチへと繋がるシーンなど、実に緻密に計算され組み立てられた作品でもある。
もうひとつ初見から時間が経ったからこそ分かるのは、出演した俳優陣のその出世振りだ。マーク・ウォールバーグは言うに及ばず、メインキャラクターを演じた俳優は皆主役を張るスターになっていること。
うーん、PTA恐るべし!天才!
これ女性はどう見るんでしょう
デカイ男優ということだが、下手に撮れば下品極まりないところを
よく回避しつつ、愉しませる。
シモに笑いを求めない姿勢は一貫していて、それはたとえばそのデカイやつを目の当たりにした人間のリアクションに表れる。
わお、みたいなベタな芝居は一切ない。なかったと思う。
あと絵、色彩に温かみがあって目にいい。
一回落として、丸く収まるストーリーも厭味なく受け入れられる。
最後のオチも効いている。映画の笑いとして凄く良くできている。
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