「人生はお祭りだ!」8 1/2 pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
人生はお祭りだ!
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
映画や美術作品を鑑賞して、その感想を述べるときに「わからない」という言葉は使いたくないのだが、この映画、何をやりたいのか、何が言いたいのか、ハッキリ言ってよくわからなかった。虚実綯い交ぜのストーリーに混乱するところも多く、たびたび眠気にも襲われ、「これが傑作と呼ばれる所以は?」などと考えながらスクリーンを見つめていた。
けれど――けれど、ラストシーンには感動してしまった。
なんか知らんけど、こころが震えた。
高揚感と悲哀、混沌と狂騒、炸裂するイメージとぶっ飛んだ演出……。何よりも、生命感にあふれている気がする。こんな映画なかなかないんじゃないか?
「うん、やっぱり傑作かもしれないな」と、さっき観たシーンの数々を反芻しながら、これを書いている今そう思うのだった。
いちばん印象に残ったセリフ――それは、グイドがラストに語る「人生はお祭りだ 一緒に過ごそう (“ともに楽しもう” だったかな?)」という言葉だ。
よくわからん映画だったが、このセリフが監督からのメッセージなのだろうと僕は勝手に受け取った。
そして、映画館からの帰り道、僕はちょっと元気になっていた。
観終わったあと、元気になる映画は、いい映画だと思う。
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