ヒッチコックのファミリー・プロットのレビュー・感想・評価
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ヒッチコック監督の遺作‼️
わが敬愛するヒッチコック監督の遺作‼️遺作なのに往年の傑作群に負けず劣らず抜群に面白く、大好きな作品です‼️富豪の老婆が財産を相続させるため、40年も消息不明の甥を探している。その調査を依頼されたインチキ女霊媒師ブランチと運転手ジョージの詐欺師コンビと、身代金に必ずダイヤを要求するアーサーとフランクの「誘拐犯」夫婦。実はアーサーこそが老婆が探している甥だったのだが・・・‼️両カップルの行動を並行して描きながら、いつしか双方が巧みにリンク、誤解や勘違いで殺人を企てたり、ガックリしながらプロットが進んでいくという、相変わらずヒッチコック監督76歳の高齢にして人を食った軽妙洒脱な味わいをとことん満喫させてくれる傑作ですね‼️オープニング、男声や過剰なジェスチャーを繰り出すブランチのインチキ霊媒が終了。ジョージの車で帰宅している際、サングラスに黒ずくめのブロンド美女を轢きそうになる。次の瞬間、カメラはこのブロンド美女フランにフォーカスし、アーサーとフランの身代金=ダイヤの受け渡しシーンへとシフトチェンジしていく‼️もう、このオープニングのシーンだけで心を鷲掴みにされてしまう‼️アーサーとフランによるダイヤを散りばめた超豪華シャンデリア‼️人質を監禁する赤レンガ仕立ての地下室‼️ブレーキを壊された乗用車での山頂から下りのカーチェイス‼️スピルバーグ作品でお馴染みジョン・ウィリアムズのリズミカルな音楽‼️いつも美男美女を出演させるヒッチコック監督にしては珍しく、一癖も二癖もある個性派のキャスティングも印象深いですね‼️ジョージ役のブルース・ダーンは今作、翌年の「ブラック・サンデー」、「ザ・ドライバー」と、この時期の出演作がホントに神がかってた‼️アーサー役のウィリアム・ディベインも「ローリング・サンダー」の主役の人だった‼️そして男優陣以上に素晴らしいのが二人の女優陣‼️ブロンド美女から中年女性まで変幻自在の活躍を魅せるフラン役のカレン・ブラック‼️そして何よりもブランチ役のバーバラ・ハリスですね‼️男声や大げさなジェスチャーまで取り入れたインチキ霊媒師ぶり、撮影当時40代とは思えないほどカワイイし、セックスが大好き‼️インチキ霊媒に精を出すブランチのアップで映画が始まり、真の霊能力に目覚めたブランチのウィンクで映画の幕が閉じる構成もホントにお見事‼️面白い映画はこうやって作るんだよ、とヒッチコック監督のドヤ顔が浮かんでくるような傑作ですね‼️
見つかったのは何が?その後、どうなるのか?分からず終わり。
テレビのヒッチコック劇場の特別版と言った所の作品だと思う。
ストーリー展開が複雑すぎて、勿論、相関関係もはっきりしない。
大変に残念な作品だと思う。しかし、古き良きアメリカの最後の映画の様な気がする。
だから、もう一度見た。矛盾点がいくつか残るが、要は偶然犯罪に巻き込まれるって言う現在では良く使われる手法。
テレビの番組として、1時間くらいに短縮して、構成すれば面白い話になると思う。
最後にバーバラ・ハリスカメラ目線でウィンクスするが、今までのヒッチコックの映画作品にはなかったと記憶する。最初で最後と言う事で、まさか、ヒッチコックはこれが遺作になることを知って、彼女にウィンクをさせたのか?
レインバードさんは78歳になって自分の後継者を探していた。最後のウィンクは『見つかったよ』と言っているように見える。
それが常連のヒッチコックのカメオ出演か?
最後にして傑作な謎である。フレンジーもそうだったが、ヒッチコックのカメオが消えている。
けっこうよかった
霊媒師とその彼氏が可愛らしかった。女が変装して無言で相手と交渉して完全犯罪を成功させているところもかっこよかった。現代では通用しない手口で、つい、これから完全犯罪の表現はどうなっていくのだろうと思いを馳せた。
軽快なサスペンス
お金欲しさに素性を隠して動き回る二組のカップル。
後ろめたさから空回りする変な勘繰り。
インチキ霊能者Blancheとタクシー運転手Georgeは、結果的に依頼主の要望を叶えたので、まぁ憎めないのかな。
Shoebridge家に火を放ったJoeは燃え盛る車内で最期を迎え、誘拐犯達は監禁部屋に捕らえられるといった、因果応報的な運びでした。
Georgeは探偵業に専念すべきと思うくらい頭の良い人でした。ウザいくらい振り回すBlancheが一枚上手でしたが。
ここで笑いを取りたい!という演出が見え見えで、スリルのセンスはあってもお笑いのセンスはなかったのかなぁ…。当時は成立したかも知れませんが、プロットは穴だらけで現代では通用しないかなと思いました。
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