ビジョン・クエスト 青春の賭け

劇場公開日:

解説

ワシントン州の田舎町スポーケンを舞台に、アマ・レスに賭ける若者の試練と道程を描く。製作はジョン・ピータースとピーター・グーバー、エグゼクティヴ・プロデューサーはスタン・ウェストンとアダム・フィールズ、監督はハロルド・ベッカー。テリー・デイヴィスの原作小説を基にダリル・ポニクサンが脚色。撮影はオーウェン・ロイズアン、音楽はタンジェリン・ドリームが担当。出演はマシュー・モディンなど。本国公開タイトルはVision Quest

1985年製作/アメリカ
原題:Crazy for You
配給:ワーナー映画
劇場公開日:1985年8月3日

ストーリー

ワシントン州の田舎町スポーケンのトンプソン高校レスリング部員ラウデン・スウェイン(マシュー・モディン)は、18歳の誕生日を機に190ポンドから178ポンド級への転向を申し出た。カロリー・コントロールやスウェットスーツを着込んでの猛練習で、ラウデンは目標のウェイトに近づいていく。彼が178ポンド級に転向しようとしたのは、史上最強といわれる全米高校チャンピオンのシュートに挑戦するためのワン・ステップだった。ある日、ラウデンは父親(ロニー・コックス)の勤め先で21歳のカーラ(リンダ・フィオレンティーノ)という女性が喧嘩しているのに出くわす。一目惚れしたラウデンは父親にカーラを自宅に泊ることを了承させた。母親が家出して以来、女っ気のなかった家に、画家をめざしてサンフランシスコに行こうとしていたカーラが住むようになって、はなやいだ雰囲気が漂いだした。数日後、町のディスコで国語教師のテネラン(ハロルド・シルヴェスター)と親しげに話す力ーラの姿を見たラウデンは嫉妬を感じ、彼女にその気持ちを暴力的にぶつける。「立つのが恋だと思ってるガキなんか、まっぴらよ」というカーラの一言が、ラウデンの気持ちを萎えさせた。週1回の対抗試合の178ポンド級に出場したラウデンは、試合中に無理な減量がたたり鼻血を流し棄権させられてしまう。178ポンド級に転向したものの、真の目標であるシュートとの対戦を達成するには、あと10ポンド余の減量が課せられるとあって、ラウデンは一層厳しい練習を続けた。そんなラウデンの気分転換をしてやろうと、父親は祖父の山荘に行くよう提案する。祖父の元気な姿に安心したラウデンにカーラは優しい言葉をかけてくれた。互いの心を開いて語り合ううちに2人は、どちらからともなく唇を重ね、やがて結ばれた。遂にシュートとの試合の日がやってきた。だが、計量の時刻に遅れ、あわや不戦敗かと思われたときラウデンは駆け込んできた。試合は進み、いよいよシュートとの対戦が訪れた。別室で勝利を誓ったラウデンがマットに現れ、試合開始。第2ラウンドまでは一進一退だったが、第3ラウンドでラウデンが鼻血を渡し始めた。残り27秒で、スコアはシュートが4ポイントのリード。そんなとき、「何も考えるな、おまえのすべてを出せ」とのコーチの声が飛んだ。その叱侘に答えるかのように、カーラの目の前でラウデンはシュートに腕を巻き込んだ。次の瞬間、シュートの体は宙に舞いマットに沈んだ。大声援の中、皆に祝福されるラウデン。青春の賭けに勝利したそんなラウデンをカーラは笑顔で、いつまでも目に焼きつけているのだった。

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映画レビュー

5.0ギラギラしてない青春映画

2022年6月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

 レスリングに青春を賭ける高校生が、自分の将来や年上女性との恋に悩みながら、強敵との無謀な試合に挑み、最後は勝利を勝ち取るという、少年ジャンプのような大変にベタな青春スポコン映画である。

 37年も前に観たこの作品が今でも強く記憶に残っているのは、主役のマシュー・モディンの演技がかなり個性的だったからだ。 こういったストーリーなら、もっとギラギラ・ガツガツした演技をするのが常道だと思う。

 ところが、モディン扮する高校生ラウデンは、いつもヘラヘラとしており、どこか真剣みがない。 途中で挫折したりもするが、一瞬、呆然とした表情を浮かべる程度。 かといって、歯を食いしばって頑張る!みたいな必死感も見せず、 とにかく、終始、青春映画の主人公に似つかわしくないフラフラとした佇まいなのだ。

 冒頭で説明した通り、物語自体はコテコテの青春物だ。 「くよくよするな、一発かませ!」と言い放つ、どこかの無神経で無責任な親父が作ったような作品なのである。 おそらく、脚本のダリル・ポニクサンと監督のハロルド・ベッカーの二人が、そういうタイプのアメリカン親父だったのではないだろうかと推察する。

 面白いのは、この繊細さに欠ける直線的なストーリー展開の中で、モディンの演じる淡泊なキャラクターが、逆に不思議な自己啓発効果を生み出しているところだ。

 当時、うじうじと悩み通しだった20歳の私は、悩みを飄々として乗り越えながら前進する主人公のクールさに、強い羨望の思いを抱いた。 「自分もこんな風に青春できたらなぁ・・・」と、完全にこの作品の魅力にハマったわけだ。 が、 これはつまり、 アメリカン親父たちの術中にまんまとハマってしまったということでもある。

 監督のハロルド・ベッカーは、私の亡き親父と同じ昭和3年生まれ。 実際に古い時代の人間なのだ。 だが、作品の中で使われた音楽は、マドンナやジャーニーなど当時の人気アーティストが手掛けた最新ヒット曲ばかり。 私はすぐにサントラ版を買い、家に帰って何度も聞いて、映画で味わった高揚感をリフレインさせた。 が、 ここでもまた術中にハマってしまっている。

デリカシーの無い親父連中から、いい様に踊らされたことを思い出してしまった。 悔しい。

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Garu

3.080年代ロックとマドンナ

2018年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 レスリングというスポーツでも成就し、恋愛も勝ち取るために減量トレーニングを続けるラウデンだ。脱水症状で倒れたりするが、鼻血を出しながらもなんとかクリア。

 同級生の女生徒から思いを受けるが、なんだかよくわからない。クリトリスの記事って・・・インディアンの息子だと言い張る友人もおかしい。「セックスは1回200カロリーだぜ」などと言うラウデンもまだ童貞。嫉妬もあったが、旅行中2人が結ばれ、シューととの対決をあきらめかけていたが、なんとか最後まで・・・

 音楽が80年代ロックとマドンナ♪これだけでも楽しめる。

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kossy
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