パワープレイ
劇場公開日:1979年11月17日
解説
ヨーロッパのある架空国で起こったクーデターを中心に、複雑な人間模様を描く。製作はクリストファー・ダルトン、監督・脚本はマーティン・バーク、撮影はオーサマ・ラウィ、音楽はケン・ソーン、特殊効果はロイ・ホワイブロウが各々担当。出演はピーター・オトゥール、デイヴィッド・ヘミングス、ドナルド・プレゼンス、バリー・モース、ジョン・グラニック、アルバータ・ワトソンなど。
1978年製作/イギリス
原題または英題:Power Play
配給:ワールド映画
劇場公開日:1979年11月17日
ストーリー
レイモンド・カサイ大佐(ジョン・グラニック)は、今、ニューヨークのテレビのトーク・ショーに出演し、最近彼の祖国で起こった流血のクーデターについて語っている。それは、カサイ大佐の国の経済大臣が、テロリスト・グループによって誘拐され、虐殺されたという事件に端を発していた。大統領は、テロリストの暗躍を弾圧するのに、軍隊や秘密警察を使い、死の報復をもって処すると声明し、秘密警察署長のブレアー(ドナルド・プレゼンス)は、大臣殺害事件を解明する為、テロリスト狩りを行ない、多数のテロリストを逮捕した。その中には、数週間後に退役をひかえたナリマン大佐(デイヴィッド・ヘミングス)と親交の深い少女ドンナ(アルバータ・ワトソン)も含まれており、彼女の両親の頼みもあり、ナリマンは、秘密警察本部に出頭し、ドンナ釈放を確約し帰路についた。しかし、不安が彼の胸をよぎり、再び本部に向かうその頃、既に彼女は冷酷非情なブレアーの手によって拷問を受け、殺されていた。それを知ったナリマンの脳裏に陸軍大学の作戦教授ルーソー(バリー・モース)の堕落した政府指導者に対するクーデターを先導する言葉が去来し、今、一つの決心が生まれようとしていた。ドンナの葬儀の日、ナリマンは、ルーソーにクーデターの意志を告げ、彼らと考えを同じくするカサイ大佐を主軸に、クーデター作戦は開始した。早速、彼らは他の将校達の引き入れ工作をし、綿密な計画を練るのだったが、戦車軍団隊長の引き入れに失敗。隊長がブレアーに通報しようとした為、カサイ大佐が、その場で、隊長を抹殺してしまう。ブレアーの手元には通信機の故障で不明瞭な隊長の声のテープのみが残り、ブレアーは部下に命じて、テープの解読を急がせた。ナリマン達は、他の戦車隊長を探さなければならなくなった。戦車隊はクーデターの成否を握る最も重要な部分だ。人選に頭を痛めた結果、彼らは、尊大で扱いにくいが、優秀な軍人と評されるゼラー大佐(ピーター・オトゥール)に決めた。一方、ブレアーは、ルーソー教授の若い妻の身辺を探らせ、その結果露見したゼラー大佐とのスキャンダルをネタに、教授におどしをかけてきた。ブレアーは必死に阻止しようとしている。ついにクーデターの日が来た。大統領宮殿、放送局、電話局、と的確に襲撃を繰り返し破壊していき、戦闘は終わり、クーデターは見事に成功した。首謀者であるナリマン大佐は新大統領として新政府を施くべく、大統領宮殿へと赴いた。しかし、そこには驚くべき事実が待ちかまえていた。ナリマンに、何とゼラーの部下の銃口が向けられ、ブレアー等と共に恐怖の銃火の前に立たされるのだった。独自の画策で、ナリマン達の力を見事に利用したゼラーは、自ら大統領の職を声明するのだった。